回向について

こんにちは!

今回は、回向について簡単に紹介しようと思います。

仏教では回向という考え方があって、善い行いをして功徳を得たらそれを他の生命にも回向して分け与えるのです。

徳の場合は、分け与えても減りませんし自ら得た功徳を他の生命に回向することは善行為ですからさらに功徳になるという仕組みなのです。

回向は布施の一種でもあり、慈悲喜捨の喜(ムディター)の実践の一つでもあります。

自分が善い行いをして得た功徳を送る場合は回向で、他人が善い行いをして功徳を得ることやそれを回向することをみて共に喜ぶことは随喜といいます。

回向の目的は、自らの善行為によって積まれた功徳と喜びを他の生命とシェアすることで善行為や功徳に対する執着を減らして人格を育てることです。

対象は広い方がいいので、全ての生命に回向した方がいいのです。

回向するためには、何か善い行いをして功徳を得なければならないのですが、特別なことをしなければならない訳でもありません。

教えを聴いたり説いたり、お布施をしたり、戒を守ったり、瞑想したり、人助けをしたり、仏教を学んだり、仏教の活動に協力したりなどは善い行いなので功徳になります。

瞑想は特に善い行いなので、瞑想をした後は忘れずに回向した方がいいのです。

善い行いを習慣化するために回向は積極的に行った方がいいのです。

回向の文言は様々ありますので、私が普段瞑想の後に唱えているものを参考までに紹介します。

「仏法僧の三宝に礼拝帰依し、戒を守り、慈悲の瞑想とヴィパッサナー修行などによって積まれたこれまでの全ての功徳を神々先祖祖父母両親親族恩師法友をはじめとする全ての生命に回向いたします。この功徳によって、全ての生きとし生けるものが幸福でありますように。涅槃に達しますように。苦しんで悩む生命が苦しまず、恐れて悩む生命が恐れず、悲しんで悩む生命が悲しまず、一切の生命が安穏でありますように。」


生きとし生けるものが幸せでありますように。