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行動経済学の本を読んでおもしろかった

日常の場面

“仲間で食事に行った際に、それぞれ思い思いにメニューを選ぶ場面、日常の一コマ。ランチメニューに目を落とすと、お得なランチセット800円、900円、1000円セットが目に入る、900円のセットにはコーヒーが無料で付いてくるのか。おっ冷やし中華が始めましたの壁の張り紙にも目が行く。今は冷やし中華って口じゃないかな、どうかな?
なかなか決められない。
ああっとXさんは900円のランチを宣言、Yさんは800円、Zさんは1,000円と続いていく
じゃあ自分は冷やし中華にしておくか。気分じゃなかったけど、まあいいや。本格的な焼き豚があるらしい、きっと美味しいにちがいない。"
本書ではこんな日常の決定にも、行動経済学からは色々な予想がされるらしい。

予想 どおり に 不合理

最近、よく目にするようになった行動経済学の本をまずは一冊読んでみたくなったので、読んでみた。
あんまり専門的な本は読みにくいし、でも極端に簡略化された本も嫌なので、読み易そうで参考文献もちゃんとある、本書『 予想 どおり に 不合理 ─ ─ 行動 経済学 が 明かす「 あなた が それ を 選ぶ わけ」』( 原題 Predictably Irrational: The Hidden Forces That Shape Our Decisions)を選んでみた。

面白かった、何が?

本書のタイトルの通り、人は不合理な選択をしてしまうらしいが、それはランダムではなく、ある程度、法則性を持っていることだ。法則性を持っているからそこに解決策もあれば、うまく利用もできそうだ。
例えば、本書の12章“不信の輪”13章“わたしたちの品性”は、現在の問題になっている転売行為にも知見を与えてくれていそうだし、鰻や秋刀魚などの資源量が減っている漁獲量制限についても、抜け駆けして基準を守らないと得する状況も思い起こさせる。
自分のお仕事の営業マンに役立つ内容もあった。“まず、高いものを見せて、後のものの価値を高そうに見せる。ブランディング技”、“選択肢を選ばせたいときは、中間、しかも比較対象としてダメな比較を置いておくとか。
以前に読んだ本”最高のチームの作り方“の中でもあった社会的な規範の重要性とも関係しそうだ。
他にも面白い具体例がたくさんあった、列記すると。

こんなことが書いてた個人的な要約

1.人は選択をするとき、思わずほかの選択肢と比較して選んでしまう
2.価値の高いものを見せられた後には、関係のないものも同じように価値があると思ってしまう。
3.みんな無料の商品が大好き!
4.興奮をすると、危ない選択肢をしがちになる
5.みんな宿題は先延ばしにしちゃいがち
6.手に入れたチケットはプレミヤチケット、手に入らなかったチケットはクソだ
7.ボーイフレンドはキープしがち
8.雰囲気ってとっても大事、高いものは高い感じで。
9.プラシーボ効果はすごい、高価なほどすごい!
10.一人だけ抜け駆けすると、結局みんな損することがある
11.みんなで食事に出かけて、メニューを選ぶとき、やっぱり他の人が選んだメニューが気になる。

次は?

面白かったので、この本の第二弾「不合理だからうまくいく: 行動経済学で「人を動かす」も読んでみようと思う。

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