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2021年夏旅⑭(長野)

7月29日
昨日の夕方に猿倉登山口の駐車場に移動して22時に目覚ましセットした。
天気予報ではやっぱり曇りのち雨の予報で、29日の11時からずっと雨の予報。
でも自分的には気象衛星の画像見ると雲の動き的に晴れのエリアに入りそうな気がした。

昼もずっと雨の予報だったのに結局ずっと晴れてたし天気予報がほんとに当てになんない。
着いた時には曇ってたけど寝る前に外見たらやっぱり星空広がってきた。

寝れそうにはないけど何とか寝てみたら多分1時間くらいは寝れて目覚ましで起きたらちょうど眠気MAXの時でなかなか起ききれなかった。
眠過ぎて逆に天気予報当たってたらいいなって思ったけど外見ると満天の星空…。

やっぱ予報は外れてるのか…。どうしようと悩んでる間に自然と目が覚めてきてやる気が出てきた。
天気予報を再確認してみるとやっぱり曇りのち雨。
でも11時から雨なら自分の予想が外れても雨が本降りになる前に下山し切れるかも、と思って準備済ませて23時30分に登山開始。

2018年の5月下旬に登った時には大雪渓に着く前から大量の残雪だったけど、さすがに今回は大雪渓まで雪は全くなくて夏道の登山道が歩きやすかった。
1時間くらいで大雪渓着いてせっかく持ってきてたのにこれまで全然使ってなかった6本爪アイゼンをようやく装着。
急にめちゃくちゃ冷たい風が吹き下ろしてきて一気に寒くなってきた。

でも結構な登りだからTシャツ一枚で寒気持ちいいくらいだった。


月明りに照らされた大雪渓の幻想的な世界。
前回登った時も思ったけどほんと宇宙に登っていくような感覚。

月が半月より少し大きいくらいの明るさだから星はしっかり映って風景もちょうどいい具合に映る最高の条件。

このあと天気悪くなって引き返すことになったとしても今日登ってきておいてよかったと思った。


下を見下ろすとやっぱり雲海が出てきてる。

このまま朝まで天気変わらないことを祈りながら登る。

前回登った時に心底恐怖した超急傾斜の雪渓は登らずに済んで大雪渓エリアは気分いいまま登り終わった。
思ってたよりもだいぶ雪残ってた。
真夏でこんなに残ってるとは思わなかった。


大雪渓を越えると急に花畑がすごくなってライトで照らしてみる感じ、大好きなクルマユリもたくさん咲いてて夜明けが楽しみ過ぎる。
風もあるから今撮ってもブレてどうしようもないけど一応撮ってみたらやっぱりとんでもない世界だった。雲海完璧だ。

これはすごいことになるって思いながらとりあえず山頂目指して登ってたら、山荘付近あたりから空に雲が増えてきて月も隠れてしまった。
朝までにはまた晴れるよなって思いながらもどんどん雲に覆われて真っ白な世界になってきてダメな気がしてきた。

稜線出ると風がかなり強くて急激に寒くなってきた。
雷鳥も2羽いたけど夜中だしどうしようもない。


3時31分山頂到着。
真っ暗で何を撮りようもないけど強風と軽い霧雨の中、長時間露光で一応山頂だけ撮っておく。
ここで朝日昇るまで待つかと思ったけど日の出が何時になるか分かんないし寒過ぎる。

10分くらいは待ってみたけどどちらにしろこの辺りは花もないし、意味がないと判断して花畑の所まで戻ることにした。
電波があったから天気予報が晴れに変わってること期待して見てみたら現在地7時からずっと夜まで雨に変わってた。11時から雨ですらなくなって希望が無くなった…。
でもせっかく来たし花はすごそうだったからとりあえず撮らないと。


花畑の所戻ってしばらくすると肉眼でも色が見えるくらい明るくなってきた。
なにこれってくらいのすごい花達…。

風が結構強いからまだ撮りづらいけど風の収まったタイミングを狙って撮る。


テガタチドリかな?


クルマユリの鮮やかなオレンジが草原の中でもすごい目立つ。

クルマユリは今がちょうどピークっぽい。


ここの感じすごい良い。
青空で撮れたら最高だけど6時前で雨が降り出してきた…。
予報当たってしまったのか…。7時からってなってたから微妙に外れてはいるけど。


もう下山するべきか迷いつつも雨は弱いから6時までは撮って、雨が強くなりそうなら帰ることにした。

少ししたら雨が止んで何となく空が明るくなってきてちょっと希望が出てきた。
でもすぐに雲の中に入って何も見えなくなったりの繰り返し。
6時過ぎくらいで山荘泊の人達が現れたけど続々と下山していった。

この人たちが全員帰れば晴れてくるはず、って勝手に思ってたら最後のグループが見えなくなって数分でほんとに晴れてきだした…。


来た…。神の世界が始まる予感。


一気に雲がとれてさっきまでの暗い世界から一転してめちゃくちゃ爽やかな世界が始まった。

夢のような花畑…。


隠れてた雲海も見えてきて最高の時間を独り占め。


見上げても見下ろしても最高で楽しすぎる。

クルマユリがほんといい咲き方してくれてる。


やっぱ花は青空とが似合う。


オレンジが最高。夏らしい色が揃っててこういうの撮りたかった。


クルマユリばっかり主役にしてしまうけど他の花もほんときれい。

でも色の強さ的にクルマユリは脇役にはならない。


これが一番かな?

よく見ると色んな花が雑然と咲きまくってて夏のエネルギーに満ちた天空の花園。
帰ったら大きくプリントして見てみたい。最高過ぎる。


どこ見回しても爽やかすぎるからこのあたりめちゃくちゃ動き回ってた。

白い花はイワオウギって花。イワオウギが一番数は多かった。


ここいろんな色の花が揃ってた。左隅に青色のトリカブトがもう咲いてた。

トリカブトの色も目立つな…。もっと咲いてたらよかったけどここだけだった。


似ような写真ばっかりになってしまうけど二度とないチャンスだし雲海と花畑を撮りまくる。


ハクサンフウロかな?爽やかな色でアルプスらしい。


イワオウギと光る草波。

雲海は崩れてきたかな。


ここ何度も撮ってしまうな…。時が止まるならここでずっと見とくんだけど。


花の種類の多さでは白馬岳が一番多い気がする…。ほんとに天空の花畑だ。


オタカラコウの群落もすごい。
最高の時間だったけど少しずつ登ってくる人が現れだした。

独占の時間は終了だけど登ってきた人たちも純粋に感動してる感じで雰囲気は崩れなくてよかった。
雲海はもう崩れ切ってしまったから稜線まで登りながら花を撮ることにした。


イワオウギもよく見るとすごい。


雪解け水の川の音が大きいからイヤホンして音楽聴いてたけどこの辺りでは全然音楽聞こえない。


水辺の花ってだけで写真撮りたくなるのにこんなに色んな花が咲くって奇跡の山だ。


オタカラコウすごい。九州中央山地でも咲いてる花が白馬岳にも咲いてるなんて不思議だ。


この辺り特に咲き乱れてる。

花の分量は少ないけどやっぱりここではハクサンフウロのピンクが目立つ。

ちょっと薄日になってしまったから太陽の方の雲がとれるの待ったけど、こっちの青空も見えなくなってしまったから諦めた。


山荘近くのウルップソウ。
大雪山のホソバウルップソウとはちょっと何かが違うな。

ほとんどは終わってたけどこの花はちょうどピークだった。


稜線まで登ったけど旭岳は微妙に雲がとれそうにない。


白馬岳の山頂は雲がかかってないけど朝登った感じじゃ花は特になかった気がするからもう行かない。


稜線は意外に花はあんまりなくてハクサンイチゲとかが少し咲いてるくらいで山荘とかも映ってしまうし撮りづらそうだった。
このあとまた雲の中になって真っ白になってしまったから、もう充分過ぎるほど撮れたし下山することにした。

ゆっくり撮りながら下山しようと思ってたけど小雨も降りだしてきたからカメラしまって下りる。

花畑を過ぎて大雪渓近くまで下りてくると登ってくる人が急に増えだしてきた。


雨は降ったり止んだりの繰り返しで止んだ時に花があればちょっと撮る。

もう来れないだろうから少しでも多く風景を撮っておきたい。


シナノキンバイが雪解けの川沿いにたくさん咲いてる。

こんな理想的なのが普通にあるんだな…。白馬岳凄すぎ。


そろそろ大雪渓。

皆時間を合わせてきてるんじゃないかってくらい急激に人が増えてきた。


山の土の色がまた良い。

花とかなくてもすごい。


ここの水でちょっと顔を洗った。さすがに超冷たくて気持ちいい。


大雪渓に入ると冷気たっぷりの風が吹き抜けて超涼しい。


山を振り返るとまた青空が見えて帰りたくなくなってくる。
名残惜しい…。残ってたパンを食べながらこの光景眺めて心に焼き付けた。

青空広がってるけど気持ちいい程度の霧雨がずっと降り注いでて最後まで気分のいい登山だった。
大雪渓を過ぎたあたりで20人くらいの小学生の団体まで登ってきた。

遠足で来たのかなと思ったけどもう夏休み入ってんじゃないのかな?
子供の時にあんな大雪渓見れるなんて幸せだな。


登山口まであと1時間くらいの所でキヌガサソウがたくさん咲いてた。

久々に見てもさすがにすごい花だ。大きい。


2018年の5月下旬に登った時はここから既に大雪渓の始まりだったけどさすがに完全に消失してた。

あの雪渓はいつまで残るんだろ。
8月いっぱいは解けそうにない気もする。


なんか見たことあるような無いような花。


登山口近くになるとヤマアジサイがたくさん咲いてたけど、なかでもここの花は色がよかった。

12時ちょうどに駐車場到着。
全く意識してなかったけどヤマレコのログ見たら12:00だった。
最後まで花尽くしの登山で楽しかった…。
今日登っといてほんと良かった。

なんか登ってる間ずっとこの夏旅の締めくくりにふさわしい風景ばっかりで、燕岳はもういいかなって気がした。
順番が逆だったらよかったんだけど今日のこの風景見た後で燕岳って、最後の山としてどうなんだろ。

昨日1時間くらいしか寝れてないし疲れてるからそう思うだけかもしれないから明日どうするか考えよう。

白馬村のイオンで昼食買って食べてる間に夕立のような強い雨が降ってきたけど長くは続かずまた晴れてきだした。
道の駅「美麻」の温泉に入って汗を流して休憩室で休んでたらすごい眠気が押し寄せてきた。

車に戻って寝ようにも外は暑すぎるからちょっとだけ横になってウトウトしてた。
寝れはしなかったけど目は覚めたから大町市に移動してコインランドリーで洗濯済ませた。

大町市の八王子神社って所の近くの駐車場で車中泊。
良い感じの道の駅が近くになくて疲れもあって中途半端な所で寝ることになった。
大町市は標高が高いせいか夕暮れ時にはもう涼しい風が吹いてすぐに寝れる温度になった。


7月30日
起きたら6時45分で10時間くらい熟睡できた。
朝から快晴でアルプスもきれいに見えてた。

今日登ってもきれいだっただろうけど下界で青空見えてるから雲海もないし、昨日でよかった。

7時半前にはもう山の上部にだけ雲がかかってやっぱりこの時期の山の天気は長持ちしないのを実感した。あんなに晴れてたのにどこから雲が来たのか…。
燕岳をどうするか考えたけど結局登らないことに決めた。

元々はコマクサが見れる山ってことで登りたかったけど、コマクサはもう岩手山と蔵王と大雪山で見たからもう充分かなっていうのと、位置的に雲海が出てもほとんど見れないと思う。
条件が揃っても雲海が見れない山はなんか気分が上がらない。

代わりに雲海が見れるかどうかは分からないけど前から気にはなってた石川県の白山に変更することにした。
マイカー規制の山ってことでずっと対象外に考えてたけど、調べてみたら今の時期平日ならマイカーで行けるみたいだった。

岐阜県側からなら規制自体なさそうだし思い違いしてた。
岐阜県側から登ってもいいんだけど、どっちにしろ登るのは月曜日だし、少しでも鹿児島に帰る方向に近い石川県側から登ることにした。

白山市の天気予報確認したら月曜日は今の所曇りだけど、どうせまた晴れに変わるだろう。

国道158号の旧道峠道を越えて岐阜県高山市に入って、臥龍の湯ってところで16時くらいに温泉入った。
ここもやっぱり人多いけど施設は広めでまぁまぁよかったかも。
ただ平日であれなら土日はやばそう。

道の駅「白山文化の里 長滝」って所が口コミで良さそうだったからそこで車中泊しようと思って移動してたけど、20時過ぎて疲れたから国道158号の標高1050mくらいのところの路肩駐車場で車中泊した。
標高高いから涼しくてすぐ寝れた。


7月31日
7月最後の朝だ。綺麗に晴れて爽やかな朝で涼しい。
天気予報確認すると白山市と高山市どちらも月曜日晴れに変わってた。

白山市と高山市の間に白山があるからどっちも晴れなら白山も晴れなはず。
たまには晴れと確定してる日に安心して登りたい。

車中泊した場所から200mくらい進んだら三谷天然湧水っていうのがあって弱アルカリで安心安全な湧き水ですって書かれてあった。
飲んでみたら冷たくておいしいからまた水を汲み替えておいた。

白山の登山口にマイカーで行けるのは明日のシャトルバスの最終便の運行が終わった後だと思うから、あんまり早く着いてもしょうがないし今夜は九頭竜湖あたりまで移動して車中泊かな。

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