ハイライトは熊手
最近、木曜日が充実している。
そして行き着く先は中目黒ということが
共通している。
仕事を早めに切り上げ、友人との約束の時間まで少し時間があったので、代官山のセレクトショップに寄ることにした。お店の雰囲気は勿論、
洗練されたディティールが好みのお店。インスタグラマーの店員さん達と話すのも楽しみにしている。
店内に入ると、私しかおらず貸切状態で
ゆっくり商品を見ることができた。
美術展のような素敵な空間に並べられている
衣類やアクセサリーに目を奪われているとき、
誰かが来店してくるのが見えた。
ふいに、顔を上げるとそこには某有名モデルが
いた。店員さんも顔を見合わせている。
私も「はっ」とするが平常心を保つ。
プライベートの貴重な時間を周りの視線で
気疲れしてほしくはない。
瞬時にその感情しか生まれなかったので、
引き続き、素敵な商品を見続けた。
それにしても、あたりまえの美貌に圧巻だった。
よし、この後待ち合わせしている友人に話そう。
都内でも滅多にないシチュエーションなのだから。今日のハイライトというより、東京生活のハイライトになるような貴重な瞬間だった。
お店を後にして、待ち合わせしている中目黒駅に向かった。
__
この日は中学の部活メンバー3人で食事をした。
Kちゃんは、いつも宇都宮からたった数時間の為に飛んできてくれる。いつもその子は、楽しさを求めて労力を惜しまない。なんでも同等の対価を求めてしまう私はなんて小さい人間なのだろう。
ここで誤解して欲しくないのは、この会が、時間と労力に見合っていないと言いたいのではない。
確実に、この会はそれ以上の対価で返してくる。それにしても看護師で夜勤明けというのに、倍の交通時間をかけて来てくれる。体力温存型の私にはできないことと思った。
もう1人のNちゃんは東京でよく会うようになった友人。実はこの会は彼女の誕生日祝いと復帰祝いを兼ねていた。友達の前向きな話はこちらも
合わせて前向きにさせてくれる。
幸せの相乗効果だ
中学の時から、少し大人をなめていた3人。
コーチに何度立たされたことか..
楽しく勝ちたいの「楽しく」を前面に出しすぎて
しまったのだろうか..
でも今、振り返って笑えることが、あの時間に意味があったのだと思い知らせてくれる。
社会人となった今、上司に自身の意見を言える
のはこのコーチへの反発精神があってのものだと
良いように解釈している。
そして最近嬉しく思うことがある。
それは、昨年からみんなが社会人となり
会社の話をできるようになったこと。
転職して会社の同期が居ない今、これが凄く大きな事だ。多種多様な職種に就いている友達の話を聞くのは楽しいし勉強になる。
この日、看護師のKちゃんは夜勤の深夜に、認知症の患者さまとしりとりをしたことを話してくれた。
そこで3回も出てきたワードがあったという。
それが「熊手」だ。
わたしとNちゃんは、頭が?でいっぱいだった。
なに「熊手」って?
そういうとKちゃんは、「わかんない〜」
と答えた。
??????
わからない単語でしりとりを続けるところも、
3回も「く」攻めするところもKちゃんらしすぎて3人で苦しくなるくらい笑った。
すぐに私たちはその「熊手」を調べた。
「あ〜〜〜〜〜」となって話は終結。
仕事話も恋愛話も、結構真面目な話もした。
私のついさっき起きた某有名モデルとの遭遇話も
でもこの会のハイライトは完全に「熊手」だった
私が長年、夢見ていたみんなと会社の話をする
という想像とは程遠いものだったけど、
それより楽しさの根源がなにも変わっていない
ことの方が喜ぶべきことなのだと思った。
この日のNちゃん視点のnoteはこちら💞
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