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人間不信の思想家「韓非子」のリーダー論が興味深い件

人間不信の思想家「韓非子」のリーダー論が興味深いので、ちょっと書いてみます。

韓非子(かんぴし)は、古代中国の政治思想家であり、法家(ほうか)の代表的な人物です。彼の本名は韓非(かんぴ)であり、紀元前3世紀の中国戦国時代に活動しました。
孔子、老子、莊子あたりは有名ですがこの韓非子はマイナーといえますね。

韓非子は、法家の思想を提唱しました。法家は、秦国を始めとする戦国時代の諸国において、統治のための法律と厳格な統制を重視する政治思想です。韓非子は、君主の権力強化と国家の安定に焦点を当て、法律と制度を通じて社会秩序を維持することを主張しました。

彼の思想は一貫しています。主にはこの3つあたりかな?
・人間不信の哲学(≒性悪説)
・人は「利」で動く
・法治主義

そんな、徹底した人間不信の彼が語るリーダー論が興味深いです。※著作ではリーダーではなく「君主」と書かれていますが、ここでは現代風に、リーダーと定義して書いてみます。


リーダーは、自らの願望をあらわにしてはならない。あらわにすると、部下たちは、必ずそれにあわせて自分を飾ろうとするから。

リーダーは、どんなに知識があっても、ひけらかしてはならない。ただ相手に語らせ、相手を観察するべきである。

また、どんなに勇気があっても、自ら奮い立ってはならない。自分以外の者にその役目を与え、組織を活気づけるべきである。
自分に知識があっても勇気があっても、自分の体面を保つためにそれらを使ってはならず、ただただ、組織を強くするために使うべきである。

リーダーは、成果を出した者には褒美を与え、罪のある者には罰を与えるべきである。身近で愛する者であっても変わりなく運用しなければならない。


時間の都合上、少ししか書けませんが、韓非子には、他にも面白い点がたくさんあります。

2200~2300年前の思想家(思想書)とは思えませんよね。
ちなみに初めて中国を統一した「秦」が採用した思想であり、その後の国々でも多大な影響を及ぼした思想です。

個人的な話ですが、ずっと経営者として働いてきた経験から、性善説より性悪説がしっくりきます。
韓非子の言うことには、いちいち納得できる点が多くて、楽しいです。

では。



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