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起業家がマンガ『キングダム』を愛する理由【後編】


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さて、前回に続き、本記事でも「起業家がマンガ『キングダム』を愛する理由」について語り切りたいと思います。


目次
■共感ポイント6:共同創業の絆「俺はもう何度もお前につかまっている」
■共感ポイント7:六大将軍制度はスタートアップ経営者の夢
■共感ポイント8:リアリスト呂不韋・李牧vsビジョナリー贏政
■共感ポイント9:昌文君・渕さん。華やかさは無くとも報いたい『忠臣』
■共感ポイント10:スタートアップにおける本能型vs知略型
■さいごに


■共感ポイント6:共同創業の絆「俺はもう何度も、お前につかまっている」

作中における信と贏政の関係は、スタートアップの共同創業者のような関係にとても近いなーと思いました。ビタ一文ナシ、仲間ゼロ、四面楚歌の状態から同じ旗を掲げ、それぞれの強みを活かし、分業してお互い成長していきます。

そして合従軍編の終盤、尊敬する大先輩(ネタバレ防止のため、一応伏せます)を失って逃げ延びた信は辿り着いた最後の防衛戦となる城で贏政と再開し、いつもはジャンプ主人公のような元気さで贏政を励ます信が、恐らく作中の描写で初めて泣きそうな顔で政に弱音を吐きます。
「すまねえ。ちょっと背中つかまってもいいか…」

そしてに対し、政はこう応えます。
「気にするな。俺はもう何度も、お前につかまっている。」

彼らは志を共にするチームですが、信は日々戦争に明け暮れ、贏政も宮廷内で政争をしているため、物理的な距離はとても遠い。しかしこのやり取りから、彼らは精神的にはとてつもなく近い存在であり、互いの精神的な支えになっていたと読めます。

政はポーカーフェイスなので、めったに本音を出しませんが、このシーンは政が信に対し揺るぎない信頼を寄せているのと同時に、今まで表立って感謝の意を信に示していなかったものの、内心では「何度も信に救われていたよ」と告白したようなものです。分かりづらいツンデレですね。

当社で言えば、私がソト(ファイナンス・インストラクター採用・アライアンス・ネットワーク構築等)、白土がナカ(PMとしての多岐に渡る業務。マーケティング、デザイン、CS、開発等)とざっくりとした棲み分けで管掌領域を分けており、私は日によっては終日オフィスを離れる日もあります。しかしお互いに対する信頼は強く、また精神的に支え合っています。

少なくとも僕は、起業3年半経っての事業ピボット時、もし最初からずっと一人で経営していたら、3年半の負荷分散できなかったストレスに心が折れて、バイアウトや会社清算を選んでいた可能性もあったかもしれません。恥ずかしいのであまり面と向かっては言いませんが、常に切磋琢磨しつつ、時には互いの背中につかまれていたからこそ、諦めずに起業4年目からReゼロから始まるスタートアップ生活の意思決定ができたのだと思います。

■共感ポイント7:六大将軍制度はスタートアップ経営者の夢


作中に「六大将軍」という組織制度があります。この制度は、自国を代表する6名の大将軍に「いつでも他国に対して自らの判断で戦争を起こしていいよ〜」という、極めてハイリスク・ハイリターンな権限を委譲するというもの。

大きな権限(自由)には、大きな責任が伴います。そして軍隊の権限を完全に委譲すれば反乱リスクが高まります。主君と各大将軍との間に絶大な信頼関係がない限り、諸刃の剣となる制度です。

この主君と六大将軍との関係性は、少し文脈は違うものの、例えるならば攻殻機動隊の公安9課ハンターハンターの幻影旅団、ビジネスであればネットフリックスの謳う「ハイパフォーマー文化」等が似たような組織論を掲げています。

本制度は「自由」と「責任」を高いレベルで両立でき、且つ心底信頼出来る仲間にしか与えられない絶大な権限ですが、ハマれば効果も絶大です。作中では、高いカリスマ性を誇る昭王と、王騎をはじめとする大将軍たちとの信頼関係があってはじめてワークできました。結果、全中華を大いに震撼させたと記述されています。

多くのスタートアップ経営者も昭王のように、背中を預け、最大限の権限を委譲したいと思えるような仲間を常日頃探し続けているので、六大将軍の話を聞くと、羨ましい!俺も六大将軍早くつくりてー!と思ったのではないでしょうか。


■共感ポイント8:リアリスト呂不韋・李牧vsビジョナリー贏政

『キングダム』は作中で様々な「思想の対立」が描かれています。
その一つが、為政者たちの「争いのない未来」に対する考え方です。

秦を超大経済国家にし、他六国と対し経済でイニシアチブを取り、戦争ではなく貨幣を中心に世の中を回す重商主義の呂不韋

戦国七雄が七国同盟を結び、どこか一国が我欲で他国に侵略する際は残り六国でこれを滅ぼすという不戦主義(相互監視主義?)の李牧

対して、あえて自国以外を残らず降伏or滅ぼして中華統一し、「唯一の法律の下に諸侯も平民も皆等しい」という従来の価値観を覆す法治主義の贏政

作中では贏政が呂不韋、李牧とそれぞれ思想的相違で対立しています。

リアリストである呂不韋と李牧は、過去と現在の延長線上にある最善の未来を設計しているに対して、ビジョナリーである贏政は、あるべき未来から逆算し、必要ならば既存の仕組みを全て破壊して創りなおすべきという、いわば破壊的創造を目論んでいます。相当な中二病です。

一般的なスタートアップ企業は、贏政のように破壊的創造をすることで李牧や呂不韋が経営しているような大企業を「イノベーションのジレンマ」状態にし、アクセルを踏んで一気に市場をリプレイスするというシナリオが鉄板です。

自分のビジョナリーな考え方を贏政と重ねてちょっぴり勇気をもらったり、「原さんはめちゃくちゃスタートアップ志向な漫画家さんだな」と謎に仲間意識に浸れるのは、スタートアップ経営者の特権です(笑)


■共感ポイント9:昌文君&渕さん。華やかさは無くとも報いたい『忠臣』

ビジネスでも、スポーツでも、戦国時代でも様々なスター級のタレントが出現します。『キングダム』で言えば信や贏政、王騎等、スタータレントが物語を動かしていきますが、このタレント達を影で支える「忠臣」の存在も忘れてはなりません。

例えば、後に中華統一を果たす贏政ですが、最初に彼の可能性に気づいた昌文君の献身的なサポートがなければ、王弟や呂不韋に負けて早々に殺されていたかもしれません。無骨で派手さは全くないけど、忠義に篤いおじさんです。ぐふぅ!

余談ですが、加冠の儀に勝ってロウアイの反乱鎮圧したあとの完全勝利宣言の時は、昌文君の「ぐふぅ!」に私、もらい泣きしました。

また、主人公である信にも、渕さんという昌文君以上に地味で百姓Aみたいなルックスの幹部がいます。そのルックスに反して、チーム結成時期からずっと幹部の一人として支え、土壇場で何回も大車輪の活躍をしちゃいます!

武力も知力もない生え抜きの渕さんを中途採用で入ってきた人間が渕さんの能力に疑問を呈した時、信は「渕さんここにいる誰よりも責任感が段違いなんやで」と言ったシーンは、「#ベンチャーあるある」と思わずハッシュ・タグを付けて投稿したい場面でした。

スタートアップでは急激な事業の成長に合わせて、会社ステージが上がっていき、シリーズBやC、IPO直後に能力値の高い人材が中途採用で入ってくると思います。その中で、既存幹部の能力が自分より劣っていると感じる方も大勢いるでしょう。確かに、ある時点のパフォーマンスを切り出して比較すればその通りなのかもしれません。

しかし、会社が苦しい時、一番踏ん張ってくれる可能性が高いのは、やはり古くから酸いも甘いも一緒に味わった当事者意識が強い古参メンバーやプロパー社員というのも、様々な経営者の話やエッセイを拝見していると、決して感情論だけではない証拠でしょう。

会社が急成長している時ほど、華やかな経歴を持つタレントばかり持ち上げるのではなく、創業期から安定したパフォーマンスを出し、苦しい時も踏ん張ってくれる古くからの仲間を大事にすべきだと、改めて思わされました。


■共感ポイント10:スタートアップにおける本能型vs知略型

『キングダム』における武将タイプの定義は非常に少年漫画らしく、本能型と知略型の2パターン。本能型は感覚的に戦局を捉え、研ぎ澄まされた直感で敵を捕らえるのに対して、知略型は戦いを盤面と捉え、ロジカルに詰めて敵を捕らえていく、という定義です。

作中では、主人公の信や、ヒョウコウ、慶舎が本能型。王騎、李牧、昌平君らが知略型と分類されています。

この考え方はスタートアップ経営者でも分類出来ると考えており、マーケットドリブンで逆算して事業を作っていくのが知略型「こういうプロダクトをつくって世の中を良くするんだ!」と、研ぎ澄まされた直感とパッションでマーケットを創るのが本能型といえるかも知れません。

夢があるのは本能型ですよね。snapchatやイーサリウムの経営者は本能型でないと作れないプロダクトだと思います。ハズレる率が高い分、当たれば場外ホームランになりやすい。

一方、知略型は事業成長の再現性が高いという特徴があります。Amazonやアリババ、ソフトバンクの経営者は知略型の経営者の最たる例でしょう。

ちなみに当社は、共同創業者二人とも知略型寄りだと思います!

さいごに

いかがでしたか?キングダムとスタートアップに対する愛が重すぎて引かれそうな記事でしたが(笑)私と当社について知るきっかけになったなら幸いです。

そして、最後まで読んだ読者の方とはきっと仲良くなれると思います!w
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