ささやかだけど、大切にしたいこと。

2月19日(木)。医師から疑いを受けていた「球脊髄性筋萎縮症(SBMA)」の診断が確定した。ある程度、覚悟していたこともあり、確定前とその後で、僕の見えている景色が大きく変わることがなかった。不安な気持ちに閉じ込められた訳でもなく、解放された訳でもないけど。

球脊髄性筋萎縮症(SBMA)とは、カラダ全体の筋肉が萎縮していく神経疾患で、緩やかに症状が進行していく病気だ。根本治療が確立しておらず、対処療法で進行を遅らせていくことしかできない。いわゆる難病と呼ばれているものだ。

現在の症状としては、長い距離を走ることができない(運動全般が難しい)、歩く速度が遅い、上り階段に苦労する、起き上がるときに足だけでは立てないなど。病気の症例が少ないため、僕自身がどれくらいの進行具合なのかは分からない部分も多いけど、日常に少しだけ支障が出てきている状態だ。

できないことを、失っていくことを、嘆いても何も始まらない。普段の生活や仕事においても、僕自身ができないことや向いていないことは多くある。それは当たり前で、必然のこと。だから、1つ1つのできないことやできなくなることに対して、クヨクヨしたり、投げやりになることは止めようと思う。僕は、今、この瞬間を生きているのだから、明日のことを心配してもしょうがないし、未来を悲観してばかりだと、大切なことを見失うことになる。

球脊髄性筋萎縮症とはこれからも長い付き合いになっていく。そして、現在の医療では治すことはできない。不安が顔を覗かせるときも、きっとあるだろう。でも、一喜一憂することなく、今日という1日を前を向いて生きていけば、きっと未来に見えてくる景色が変わってくるはずだ。病気ではなく、僕自身と向き合っていくことを大切にしていきたい。歩みは遅いかもしれないけど、自分のペースで、一歩ずつ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?