「あなた」は「他人の成分」でできている(?)スパースモデリングを使った人物ベースの新しいレコメンドシステム技術の裏側を聞いてみた - 後編 -
こんにちは、シグマアイのデザイナーのヤマモモです😌
前回の続きで、弊社のクライアントである旅行代理店様に提供したら3倍の結果がレコメンドシステムについてお話をします。
今回は、「①必要なデータ」 「②潜在的趣向」 「 ③今後のお話」というお話をしたいと思います😄
前回のおさらい
↑詳しくは前回の記事を見てね😊
既存のレコメンドシステムはアイテムで結び付けられているだけで購入者同士の関連性はあまりない
スパースモデリングを独特の方法で使い、複数人使って1人の人物を表現できる。
その技術を使えば過去の購入者にストーリーが近い人を見つけられる→成約確率が高くなる
① 必要なデータって何なのよ?
前回も書きましたが、「Aさん」の事をBさん成分xx%・Cさん成分xx%・Dさん成分xx%と彼らのデータを使って「Aさん」を表現できるというわけなのです。
そんな一個人を表現するためには、膨大なデータが必要だと思いません?🤔
ええええええ!?購入履歴、それだけ??😲って私もビックリでしたw
今回の旅行代理店さんの話でいうと、実際にあったのは顧客の過去の旅行先のデータだけ。
結果しかない中で何ができますか?というチャレンジだった、というわけです。
大関さん「顧客にアンケート答えてもらうとか、このデータがないと駄目とか、お客さん(クライアント)も大変でしょ?個人情報の管理もしなきゃいけないし」
データ屋さんならもっと多くのデータ(性別・年齢・住所・etc..)を持っていて、それを元にマーケティングするのでしょう。
今回はそんな複雑なデータや追加調査はいらず、購入履歴からだけで編み出した画期的なシステムなのです!😲
データが少なくても大丈夫
今回の旅行代理店様の件でいうと、対象とした商品は高額なため誰もがたくさん購入できるというものでもありませんでした。
なのでデータ数はあまり多くはありません😭
前回の記事でも書きましたが、スパースモデリングを利用しているので、データが少ない状況でも、うまく推定を行うことができるのです✨
なので、高額なもの以外に、販売数が少ないニッチな商品・業界でも効果がでるマーケティングツールといえます!
② 潜在的な趣向にアプローチできる??
ここまでは必要なデータの話をしたのですが、ここからは新しいレコメンドシステムにできる+αのことをお話しようと思います!
音楽配信サービスで例えてみよう
あなたは音楽ジャンルで「ロックが大好き」で、「歌謡曲ちょっと好き」な方だったとして、まだ聞いた事のない好みの曲を新規開拓したいとしましょう!😌
既存のレコメンドシステムだとあなたの趣向性を「ロック70%」「歌謡曲30%」というような型に入れようとしてしまい、そのジャンルのパターンに沿ったレコメンドをする事が多いです。
なので、「好きだけど聞いた事がある曲」だったり、「好きなジャンルの中でも、あまり好きじゃない歌手の曲」が出てきたりするのです🤔
たまに「あまり関心のない曲」も流して、好みを判断しているそうです。
このように既存のレコメンドシステムは「ジャンルや曲」というアイテムで好みを判断していると言えます。
新しいレコメンドシステムは「自分の感性に似た人」が「好きな曲」をオススメしてくれます。でもレコメンドシステムなので、好みの曲を流してくれるのは当然ですよね😅
新しいレコメンドシステムのすごい所は、自分がまだ知らない潜在的に好きそうな曲もオススメしてくれるかもしれないのです💡
なぜなら人物ベースのレコメンドシステムなので、「ロック」と「歌謡曲」が好きな、「自分の感性に似た人」が好む曲は「ロック」や「歌謡曲」という枠のジャンルじゃないかもしれません。
音楽って、様々なジャンルがありますね。ロック・R&B・ジャズ・EDM・etc…
まだ知らないような、言葉で言い表せない、ロックと歌謡曲の間の曖昧なジャンルもあったりするかもしれませんよ?😉
既存のレコメンドシステムはアイテムベースなので、このような微妙なジャンルを推定するのも難しいそうです。
このシステムを使えば自分の中に眠っている潜在的な新しい趣向を引き出してくれるかもしれないですね!😊
弊社のクライアントである旅行代理店様でもこのシステムを使い、DMを送付した結果CV3倍となりました!
このレコメンドシステムを使わなければDM自体送る予定の無いお客様もいたようで、潜在的なお客様を実際に獲得しています。
③ 今後はこう進展させていきたい!
動画配信サービスで例えると
動画配信サービスは、好きな「動画」の履歴やいいね などを入力とし、おすすめの「動画」を出力としています。これは同じカテゴリで入力・出力されています。
シグマアイは今後、カテゴリを超えてレコメンドできるシステムに進化したいと思います。
例えば、クレジットカードや店舗での買い物履歴から、おすすめの旅行プランを提案するなど、新たな挑戦をしていきます🙌
お話を聞かせてもらった大関さんから
何かの買い物履歴から個人がこういう分野やカテゴリにお金を使ったり、投資したりする行動に興味があった。
人を理解できるとしたらこれいしかない!と思って。人の行動はその人のなにかの切り取り方をした結果で、どう切り出すかは分野が違うだけ。
その結果で別の切り取り方をすれば他の分野ではこういう買い物、選択をしますという仮説を証明したかったのです。
弊社のクライアントである旅行代理店様の件を大関さんがYoutubeの講義で話してくれています!
今回のまとめ
必要なデータは購入履歴のみ(追加調査など不要)
既存技術では難しい、潜在的な趣向にアプローチができる
スパースモデリングを使ってるからデータが少なくてもOK
今後は違う分野での入出力に挑戦したい
ちなみに、データ集計したり工数かかりそうだなーと思いません?
なんと、一夜漬けだったそうですw
詳しくは企業秘密ですが、大関さんの計算アルゴリズムのアイデアがすさまじかったそうで!😲
まさに天才的な大関様ですw
以上、スパースモデリングを使った人物ベースの新しいレコメンドシステム技術について説明させていただきました😊
いかがでしょうか?興味があればご連絡ください
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