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Xマウント、はじめました。

SIGMA社員が独断と偏見でSIGMA製品への思いを語るコーナーです。
前回からかなり間が空いてしまいましたが、今回はプロサポート担当が、4月8日に発売された新製品 富士フイルムXマウント用レンズ三本を試してみました。

今日の当番|TK

こんにちは。プロサポートを担当しているTKです。いろいろ立て込んでくるとあからさまに間遠くなってしまうSIGMA広報部ですが、これからまた少しずつ発信していこうと思います。

今回は、SIGMAのXマウント化の第一弾の16mm F1.4 DC DN | Contemporary、30mm F1.4 DC DN | Contemporary、そして 56mm F1.4 DC DN | Contemporaryの三本をテストしましたのでご紹介します。

今回はFUJIFILM X-E4とSIGMAのXマウント用レンズ三本を持って撮影に出かけました。この三本は「広角」、「標準」、「中望遠」の撮影の基本構成を成す焦点距離のレンズで、今回追加されたXマウントの他に Lマウントソニー E マウントマイクロフォーサーズマウントキヤノン EF-M マウントも発売中です。開放F値が1.4と大口径ですがコンパクトなサイズで、重さも三本合わせても960gと軽量なので、常用レンズセットとしておすすめできます。

製品の特徴については公式YouTubeチャンネル SIGMA Station - Japanで、塙真一さん中西学さん、弊社商品企画部の大曽根がご紹介しておりますので、ぜひこちらの動画も併せてご覧ください。

実写テスト

まずは定番のボケのテストを行いました。

上から16mm、30mm、56mmで撮影した画像です。F値は1.4に設定し同じ位置で撮影しました。この画像からは焦点距離が長くなるほど被写体が大きく写り、ボケ量が大きくなることがわかります。


次に被写体が同じような大きさになるように撮影位置を変えて撮影しました。向きがずれてしまったので全く同じではありませんが、この比較画像からは、同じ大きさの被写体に対して背景の写りかたとボケかたの違いを見ることができます。どの焦点距離を選ぶかの参考にしてみてください。どのレンズも素直なボケなので、絞りの選択が楽しくなりそうです。

ボケの比較はこのくらいにして、早速撮影をしてみたいと思います。

蜘蛛の巣についた水滴がきれいだったので、30mmを選択して撮影。見た目に近い画角とF1.4のボケ具合の絶妙なバランスでイメージ通りの一枚になりました。


クローバーの葉の重なりが面白くて撮影していると、ポツンと花が咲いてるのを見つけました。その姿がとても印象的だったので素直に日の丸構図で撮影。30mmの描写と相まって優しい写真に仕上がりました。


背景を整理するため、56mmに交換して撮影。花はもちろんのこと落ち葉と茎の緑を印象的にしたかったので、絞りはF2.8を選択しました。つい開放F1.4ばかりで撮影しがちになりますが、背景が大きくボケてイメージと異なってしまうことがあります。そんなときは、絞りをF1.4からF4ぐらいの範囲で何枚か撮影して、後からイメージに近い写真を選ぶのもおすすめです。


緑と紫のコントラストが印象的だったので近づいてみると何とも可愛らしいつぼみがいっぱいでした。56mmの開放F1.4で撮影したので、被写界深度が浅く一部にピントがきているだけですが、このレンズのシャープさとボケの柔らかさのおかげでイメージどおりに写すことができ、個人的に好きな一枚になりました。


名も知らぬ木ですが妙に惹かれるものがあったので56mmで撮影しました。どうしても花に目が行きがちですが、こうしたところにも目を向けてみると新しい発見がありますね。


これも56mmで撮りました。今年は、天気が悪かったり、急に日差しが強かったり変化の激しい日々が続いていますが、普段見慣れた被写体も天気や光の加減、シャッタースピード、絞りの組み合わせによってドラマチックに演出してくれます。


最短撮影距離25cm付近で絞りF1.4で撮影したので、おしべにしかピントが合っていませんが、16mmなので周りの情景をしっかり写しこむことができました。


緑と赤の対比が面白くて撮影しました。ピントは手前の緑の葉っぱの葉脈に合わせましたが、後ろの赤の葉がボケ過ぎないように絞りをF2にしました。背景をすっきり整理できる性質は、56mmの魅力の一つです。


見た目に近い印象にするため30mmを選択しました。30mmは素直な描写をするので、常用レンズとしておすすめです。


花の形や鮮やかな青紫色が印象的なムスカリですが、今回は枯れた花を主役にして、元気に咲いている花の青を背景に利用しました。56mmの前ボケも心地よくお気に入りの一枚です。


今回の目的はチューリップを撮る事でしたが、ここに辿りつくまでに様々な被写体に出会い夢中になって撮影していたので、時間がほとんど無くなってしまいました。30mmを選択して、チューリップの群生と色の面白さを写してみました。


同じ種類のチューリップを画面におさめたかったので、56mmに交換して撮影。仕上がりのイメージを考えながらレンズを変えて撮る事も楽しみのひとつです。


以前から撮りたかったイメージの写真です。前ボケと後ボケを活かして赤いチューリップで画面を埋め尽くしました。56mmはこうした撮影も得意とするところです。


チューリップ畑の様子を伝えたかったので、16mmに交換して撮影。被写体の周りの情景も一緒に写しこむには16mmが最適です。


白と青のコントラストが印象的だったので、部分的に切り取るために56mmで撮影しました。チューリップはすでにピークを迎えていましたが、お気に入りの一枚になりました。


撮影を終えて帰る途中で水鳥が佇んでいたのを見かけたので急いでカメラを構えました。レンズ交換する余裕もなかったので56mmのままです。気配に気付いたのか、こちらを見てポーズを取ってくれました。少し絞りましたが円形絞りのおかげで水面のキラキラが丸くなりドラマチックな写真になりました。こうした撮影にも逆光に強いレンズだと助かりますね。


おわりに

今回は三本のレンズを持って歩き回りましたが、どのレンズもコンパクトで軽量なので、疲れ知らずで撮影できました。この三本で広角・標準・中望遠と標準ズームで撮影できる範囲をカバーでき、しかも開放F値が1.4と大口径なので明るさとボケ量を楽しむことができます。単焦点を試してみたい方にはもちろん、普段標準ズームで撮影を楽しまれている方にもおすすめです。これから撮影には絶好の季節になりますので、新しく仲間に加わったXマウント用レンズでぜひ撮影をお楽しみください。


今回使用した機材


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