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SIGMA 18-50mm F2.8 DC DN | Contemporaryを試してみました

SIGMA社員が独断と偏見でSIGMA製品への思いを語るコーナーです。
今回はプロサポート担当が、10月29日に発売された新製品SIGMA 18-50mm F2.8 DC DN | Contemporaryを試してみました。

今日の当番|TK

こんにちは。プロサポートを担当しているTKです。今回はAPS-Cサイズミラーレス専用ズームレンズ、SIGMA 18-50mm F2.8 DC DN | Contemporaryをテストいたしましたのでご紹介します。

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SIGMA 18-50mm F2.8 DC DN | Contemporaryは、イメージサークルをAPS-Cサイズに合わせて設計されたズームレンズです。
SIGMAでは、APS-Cサイズ用のレンズには製品名に「DC」という名称が入ります。ちなみにイメージサークルを35mm判サイズに合わせて設計されたレンズには「DG」という名称が入っています。

このレンズの一番の特徴は、手のひらにすっぽり収まるほど超コンパクトなサイズで、APS-Cサイズのミラーレスカメラはもちろんの事、SIGMA fpシリーズのようなコンパクトなフルサイズカメラにもよく合います。重さも290gと軽量なので、常用レンズとしておすすめです。

レンズの特徴については代表の山木によるプレゼンテーションでご紹介していますので、ぜひこちらの動画も併せてご覧ください。


実写テスト

今回はSIGMA fp LにSIGMA 18-50mm F2.8 DC DN | Contemporaryを装着して撮影しました。SIGMA fp Lはフルサイズのボディですが、APS-Cサイズにクロップしても画素数は約2,600万画素と十分活用ができます。

まずは定番のボケのテストを行いました。

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今回はズームレンズということもあり18mmと50mmで撮影しました。この画像は焦点距離18mmで撮影したものですが、APS-Cサイズにクロップしていますので、画角は35mm判換算で27mm相当になります。広角なのでディテールを残しながら程よくボケているといった印象です。

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焦点距離50mm(画角は75mm相当)で撮影したものです。画角の違いとボケの違いが分かりますね。18mmよりもボケ量が大きい事が分かります。好みのボケなので開放F2.8を多用しそうです。2つの画像を見比べると、思っていたよりも画角変化が大きい事が分かります。ズームするだけでこれだけの画角変化が行えるのはとても重宝しそうです。

ボケの比較はこのくらいにして、早速撮影をしてみたいと思います。

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この季節はコスモスがところどころに咲いているのを見かけます。昨年はコンビニの前に咲いていたものを撮影しましたが、今年は道端に咲いていたのを撮影しました。虫に食べられてしまった花びらがとても印象的だったので思わず撮影しました。作例には向かないかもしれませんが、個人的にはお気に入りの一枚です。

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虫食いの花びらが目立ちにくくなることを期待して、奥のコスモスにピントを合わせたカットがこちらです。残念ながら虫食いは相変わらずですが、ピントの位置によって印象ががらっと変わりました。

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キバナコスモスを見つけたので、18mmで思いっきり迫ってみました。このレンズはワイド端18mmで最短撮影距離(センサー面から被写体までの距離)12.1cmまで寄ることができるので、マクロ的に大きく写すことができます。
しかも背景を広く映すことができるので、周りのコスモスを入れて群生感も出せました。望遠マクロと違って情景も取り込めるのも、このレンズの魅力の一つですね。
ただし、被写体に一番近づいた時のワーキングディスタンス(レンズ先端から被写体までの距離)が2cmぐらいしかないので、フードを外す必要があることと、夢中で撮影していると被写体に当たってしまうことがあるので注意が必要です。

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近接撮影が楽しくて気が付くと被写体に寄りまくっていました。普通に撮影すると何の変哲もない写真ですが、近寄ることで被写体と背景の色味がマッチして良い感じになりました。

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鉢植えでしたが、色味が印象的だったので50mmにズームして最短撮影距離の30cm付近で撮影。収まりの良い写真になりました。
あまりにも寄れるのでつい18mm側で撮影しがちになりますが、50mmの方が背景の画角が狭く整理できるので、被写体と周りの情景に応じて使い分けるのが良いと思います。

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この日は、何でもない写真もドラマチックになるほど、天気も良く光が綺麗な一日でした。

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光がキラキラしていて綺麗だったので、ボケとして活かしてみました。真ん中には玉ボケを入れないようにしつつ、日の丸構図で収めました。

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被写体を探してうろうろしていると、何の実か分かりませんでしたが綺麗な実がなっていたので、近寄って撮影しました。秋は花や実がいっぱいで被写体に困らないのが良いですね。

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秋っぽいものを探してうろうろしていたらみかんの木に遭遇しました。普段は木全体を撮影することが多いのですが、みかんの実が美味しそうだったのでこれを主役にすることにしました。50mmで近づくとただのみかんの写真になってしまうので、18mmで近づいてみかんを大きく写しながらもアウトフォーカス部分にミカンの木と玉ボケのキラキラを入れてミカン畑感を出してみました。

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秋らしい被写体を探して歩いていると、「あそこに鳥がいるよ。」と親切に教えて頂きました。早速その場所に向かってみると、枝にとまっているカワセミが。50mmにズームしながら、画面に安定感を出すためアスペクト比1:1を選択して撮影しました。カワセミが良いアクセントになり、印象に残る秋の写真になりました。教えていただいた方に感謝です。

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水面に反射した木々を写すことで秋を表現しようと撮影していたら、カモが2羽泳いできたので画面内に取り込みました。ワンチャンスで撮り直しがきかないシチュエーションにドキドキでしたが、アスペクト比を21:9にしていたのが功を奏して動きのある写真になりました。こういった偶然に出会うのも写真の楽しみの一つですね。

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なぜか季節外れの桜がぽつぽつと咲いていました。暖かい日が続いたので間違えて咲いてしまったのでしょうか。こういった偶然も嬉しいものです。

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偶然は続くもので今度は紫陽花。この時期にこうしたものが撮れるのは嬉しいですが、すでに季節感が崩壊しています。

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偶然の出会いが続出の楽しい撮影でした。帰り際にふと空を見上げると雲がとても綺麗だったので、思わず撮影しました。季節感が出る被写体なのでこういったのも撮っておきたいですね。


おわりに

今回はSIGMA fp LにSIGMA 18-50mm F2.8 DC DN | Contemporaryをつけて歩き回りましたが、レンズがびっくりするぐらい小さく、レンズ単体で290gと軽量なので、全く疲れを感じずに時間を忘れて撮影できました。しかも、18-50mm(35mm判換算27-75mm)のズームレンズでクローズアップにも強いので、大抵の撮影ができるおすすめの一本です。機会があればぜひ手に取って軽量・コンパクトさと便利さを実感していただきたいと思います。

SIGMA初のミラーレス専用のAPS-CサイズズームSIGMA 18-50mm F2.8 DC DN | ContemporaryはコンパクトなAPS-Cサイズのカメラにはもちろんのこと、フルサイズのカメラにもピッタリです。また、小型軽量を活かして動画撮影用途の常用レンズとしても活躍できそうです。
深まる秋の撮影やイルミネーションの撮影などに、SIGMA 18-50mm F2.8 DC DN | Contemporaryをぜひご検討ください。

今回使用した機材