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fp用ウェブカム化ブラケットを作ってみた

SIGMA社員が独断と偏見でSIGMA製品への思いを語るコーナーです。今回も初登場のSIGMA社員がSIGMA fpのカスタマイズとそこに至るまでの試行錯誤について語ってくれます。

今日の当番│K

先月の頭に弊社代表のツイートで紹介されたブラケットの作者です。

実は最初からあのブラケットを作るつもりでいたわけではありませんでした。
社内でもかなり早い段階でテレワークを行っていたのですが、
色々試行錯誤しているうちにVESAマウントを使うブラケットのアイデアにたどり着いたというのが実際のところです。
なので、今回はその試行錯誤のお話をしようと思います。
オリジナルの撮影環境を構築されたい方の何かの参考になればと思います。

今日はこんな内容でお話しします。

ウェブブラケットを作るまでの試行錯誤

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テレワークをやり始めた当初は作業用のデスクトップPCとは別にノートPCで打ち合わせに参加していたのですが次第に使い分けがめんどくさくなってきました。
SIGMA fpがウェブカメラになることはもちろん知ってましたので、まずは手持ちの中で一番小さい三脚に取り付けてこんな感じで配置してみてました。
机の上に普通の三脚はさすがに邪魔ですね。個人的には卓上三脚も邪魔だと感じそうだったのでそちらには手を出しませんでした。

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三脚だと脚が広がって邪魔なので、次に靴箱と厚い本を組み合わせて高さを稼ぐとどうだろう?とやってみました。確かにある程度スッキリしたのですが、そもそも自分の顔を左斜め上から映すのは気取ってる感じがして私は嫌でした。それにウェブ会議中に他の方と目線が大きくズレるのも違和感があり、やはりディスプレイの上にあったほうが良いと考えました。

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次にディスプレイ上に載せたときの映りを確認するために、適当なカタチの固定具を3Dプリントして乗っけてみました。撮影範囲的には結構良い感じで、最初の一週間はこれで乗り切りました。が、仮設です。なんとこれ、ディスプレイのベゼルに引っ掛けて、後ろから紐で引っ張って固定してます。ダーティプロトと言えばそうなのですが、さすがに乱暴な作りであること、角度調整が効かないなど改善の余地ありの状態でした。

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ちなみに3Dプリントで作った部品とSIGMA fpとを固定している部品はホットシューの上にカメラを取り付けるためのパーツです。
これは二年ほど前に同期と野鳥撮影をした際、撮影状況の記録がしたくてDP1を乗っけるために買ったものです。なお同じセットアップは二度としませんでした。

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さて話を戻しまして、先ほどのモデルを紐で縛ってる最中にVESAマウントのネジ穴に気が付きました。これは使えると思いモデリング2時間、3Dプリント6時間ほどかけて作成...こうして必要最低限の要件を満たすブラケットが完成し、社長の山木に見せたところ、ツイートしてもらえることになりました。

ここまでが、あのツイートに至るまでの経緯となります。
ちなみにすでに一か月以上このブラケットを使っており、アップデートしたい箇所が色々出てきています。
実はすでにアップデートに着手しているのですが...。

SIGMAのカメラは鉛筆のような画材

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最後にたとえ話をしたいと思います。
いつどなたに教わったかはもう忘れてしまいましたが、
鉛筆をナイフで削る時らせん状に削ってエッジを作ると、ただ先端を尖らせるだけの時よりも細い線を長く描けます。鉛筆は便利機能が搭載されてるわけではないけれど、素朴な道具だからこそ使い手の工夫次第でいろんな使い方が出来る画材ですよね。
SIGMAのカメラ、特にfpは鉛筆のように素朴で工夫しがいのある画材だと私は勝手に思っています。

というのも、SIGMA fp本体には三脚ネジ穴が三つもありますし、ウェブカムとして使えるということはPC内での画像処理にも応用できます。fp本体やアクセサリの3Dデータの公開もしていますし、今後SDKの公開も予定されています。SIGMA fpにはブリコラージュ的に自分に必要な道具、セットアップ、コントローラ、インタラクティブなコンテンツなどを作る余地があります。

そういう意味でSIGMA fpはとても工夫しがいのある画材なのだと思います。

今回は私がテレワークにSIGMA fpを使う場合のお話でしたが、これ以外にも様々な試行錯誤をされるfpユーザーの方々が出てくるのではないかと、一人わくわくしています。
なのでfpユーザーのみなさま、是非とも独自のセットアップや撮影技法、自作のパーツのお話などをnoteやSNSなどにアップしていただければ嬉しいです。

今回紹介した機材