見出し画像

1年4カ月ぶりのレースはバーチャルハーフマラソン

レース前日まで

最後にマラソンレースに出たのは、2019年11月。次の予定だった東京マラソンが一般ランナーの参加中止になったのを皮切りに、予定していたレースが次々と中止になって、1年以上レースに出ていない。
現在では時々レースの募集があるが、結局中止になったりすることも多い。都道府県を跨いでの移動はなるべくしたくないし、レース自体中止されるかもしれないと思うとモチベーションを保つのが難しいので、エントリーを試みる気にもならないでいる。

ほぼ毎日が在宅勤務になって、通勤時間がなくなったので、毎日5kmほど走るようにしたら、疲れが溜まって、毎週末に走っていた20kmがキツくなってきた。今では20km走るのは、かなり体調がいい時のみで、月に1度あるかないか。

レースがないのを良いことにサボっているつもりはない。実際昨年の走行距離は例年よりも多い。それでも一度に長距離を走ることが少なくなったことで、気づけばすっかり長距離走る自信がなくなってしまった。

そんな風になってはや久しい2021年2月上旬。東京マラソン事務局からメール。10倍以上の抽選倍率を潜って、安くない参加費を払ったにも関わらず出場できなかった東京マラソンの事務局は、申し訳なさそうに、時折メールしてくる。今回は東京マラソン2020参加予定者限定バーチャルレースへのお誘い。参加費無料。完走者には抽選で100名に東京マラソン2023の出走権。

ルールは、3月8日から14日までの間に事務局の指定するアプリを使って自分で設定したコースを走るとのこと。急に言われても1カ月でフルマラソンを走れる体に戻せる自信がないが、無料だから出るだけ出ても良いかなと思って、よく読むとフルではなくハーフだった。ハーフならなんとかなりそうだ。そう思って、とりあえずエントリーした。

早速アプリをダウンロードして、慣れるためにそれからの練習はそのアプリを使うことにした。スプリットなどデータの一部が、iPhoneのワークアウトアプリへ反映されないのが不満だが、使い勝手は悪くない。

落ちている走力を1カ月で取り戻して、できるだけ良いレースをしたい。
練習距離を伸ばそうとしたり、スピードを強化しようとしたりするものの、すぐにあちこち痛くなったりして、なかなか思うように走れない。

レースコースとして何箇所かの候補を考えたが、結局自宅近くの1周1kmほどの公園に決めた。周回コースは苦手だが、交差点がないので止まらずに走れるし、トイレも水分補給用の自販機もある。アップダウンもほとんどない。

レース日は13日(土)に定めた。レース予定日前の1週間は、普通のレース同様、走る距離や回数を抑えて疲れを抜く。

ところが13日は朝から大雨。風も強い。おまけに朝から原因不明の腰痛。とても走る気にならない。雨は夜まで続いたが、翌朝にはやむとの予報を信じて、最後のチャンス14日にレースを延期。


レース前(当日)

14日。雨が降ってなければ4時頃起きて6時頃スタートするつもりだったが、3時に目覚める。まだ腰が痛かったが走ることを決意して、早々に起床。まだ暗いが雨はやんでいるようだ。
まずは朝食。おにぎりと味噌汁とソーセージ。練習の時は走る前に食べないこともあるが、レースの日はしっかり食べる。
朝食の後は、スポーツドリンクをちびちび飲みながら、痛みの残る腰を中心にゆっくりとストレッチをしたり、トイレに行ったりしながら、体調を整える。

5時半ごろ少し明るくなったのを見て外に出る。天気は良い。暖かくなる予報だが風速5mくらいの風が冷たい。Tシャツの上からユニクロの薄いパーカーを羽織って走ることにする。
まずはウォーミングアップのつもりでゆっくり走りながらコースの下見。昨日の雨が水溜りになっていないことを確認。給水のロスを抑えるために、自販機で売っている商品もあらかじめ確認しておく。スポーツドリンクを買おうと決める。家を出る前にトイレに行ったのに身体が冷えたせいかまた尿意を覚えて公園のトイレを使う。そのあとまた少し走る。ゆっくりしたペースでも走ると腰の痛みを感じる。とにかくゆっくりでも完走しよう。でもできれば2時間以内で走りたい。


レース

下見とウォーミングアップを兼ねて公園を2周した後、いよいよスタート。
まずは無理のないペースで1km走ったが、5分33秒と思ったよりも速い。5分40秒ペースで2時間なので、給水などのロスを考慮しても、5分30秒前後をキープすれば2時間は切れるだろう。痛みが酷くならないことを願いながらマイペースを刻んでいたら、幸い次第に腰の痛みがなくなってきた。自然とペースが上がってくるが、再び痛くならないように、細かくペースをチェックしながら、無理のないペースを維持する。

朝日が昇って来てサングラスを忘れたことに気づく。周回コースを東に向かって走るたびにとても眩しい。1時間も経つと暑さも感じ始めたが、冷たい風が心地よい。ただ結構喉が渇く。

10km過ぎて、ちょうど半分走ったところで、コースを少し外れて自販機へ。予定通りスポーツドリンクを買う。ボトルが自販機の取り出し口で引っかかって焦る。走りながら飲む。少し飲んだあとはそのままボトルを持って走り、喉の渇きを感じたらまた飲む。10kmから11kmのスプリットは6分09秒。約40秒の給水ロス。思ったよりも大きなタイムロスだが、1kmあたりだと2秒のロスなので、後半大きく崩れなければ2時間以内にゴールできそうだ。

後半少しタイムが落ちてきたが、2時間以内達成の目安である5分30秒/kmを大きく超えることはなく、気合いを入れ直したら15km過ぎてからは持ち直す。20〜21kmのスプリットは4分47秒まで上げることができた。最後まで腰の痛みがなく、まあまあ満足できる走り。

結局、1時間54分13秒でハーフマラソンの距離を少し超える21.13km走ったところでアプリを止めてフィニッシュ。


感想

気温高め、風強めだったが、それほどキツいとは感じなかった。
思ったよりも速く走れたが、2019年のレースで記録したベストタイムに25秒及ばなかった。給水ロスの40秒が響いている。それでも自信のない中、完走できればと思ってトライしたので、上出来だと思う。

初めてのバーチャルマラソンだったが、日にち、天候、時間、コースが自分で選べるのは、手軽で良い。移動の手間がないし、当然交通費や宿泊費も不要だ。昨年はホノルルマラソンもバーチャルだったが、当然パスポートもいらない。自宅を出たら、そこがホノルルだ。リアルレースではよくある出走権確保の苦労もない。また他のランナーのための渋滞も避けられる。
一方で給水などのサポートは全部自分まかせになるし、トラブルも全て自己責任となる。レース中の怪我や病気だけでなく、アプリのトラブルも考えられる。
また形式的には普段の練習と変わらないので、モチベーションが上がりづらい。たくさんの人に囲まれて、応援の声をもらいながら走ることも難しい。
参加費の妥当性も難しい。無料なら文句はないが参加賞もなく、普段の練習との違いがますます薄くなる。今回は参加費無料だがウェブ上から完走記録がダウンロードでき、抽選で出走権も貰えるそうなので、まあ妥当だと思う。リアルレースと同じ参加費では誰も納得しないだろうが、少し参加費を払ってでもメダルでも送られてくれば、モチベーションに繋がりそうだ。
バーチャルレースは、今後もたまに出てみようかと思ったが、気楽だからとあまり頻繁に出ると、ますます普段の練習に近くなりそうだ。よく選んで参加を決めたい。


ペース・スプリット


帰宅後

水シャワーで足を冷やした後、カルシウムと鉄分の多いミルクに溶かしたプロテインを飲む。

その後はソファで寛ぎながら、9時開始の名古屋ウィメンズマラソンの中継を見ながら、午前中まったりと過ごす。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?