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映画「ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!」

あらすじを読んでも内容がいっさい理解できなかったので見に行きました。
ちょっと長いけど以下のあらすじを読んでみてください。2行目くらいからもうわからないから…。

作品解説

フィンランド北部、何もない田舎の村。退屈な日々を送る25歳のトゥロは、“終末シンフォニック・トナカイ粉砕・反キリスト・戦争推進メタル”というジャンルを標榜する、4人組ヘヴィ・メタルバンドのボーカルだ。バンドは結成から12年間、一度もステージに立つことなく、一曲もオリジナル楽曲を作ったこともなく、単なるコピーバンドだ。だがある日、遂に自分たちの曲を作るという強い意志のもと、メンバーの試行錯誤の末にとてつもなくキラーな名曲が誕生した。また同時にひょんなことからノルウェーの巨大メタルフェスの主催者がメンバーの家を訪れ、バンドに千載一遇のチャンスが舞い降りる。
バンド名は“インペイルド・レクタム"(Impaled Rektum ※直訳すると直腸陥没)に決定、ハイウェイの自動速度取締機を使って初のアーティスト写真も撮った。だがいざ地元のライブハウスで初の前座を務めたとき、緊張したトゥロが大嘔吐するという前代未聞の惨劇に終わった。ノルウェーのフェス参戦も水の泡と化し、バンドは敢え無く解散した。さらに愛すべきドラマーのユンキがハイウェイを爆走中にトナカイを避けて事故で死んだ。トゥロは亡き友人を想い涙し、自身の不甲斐なさを恨んだ。ユンキのため、仲間のため、そして自身のため、トゥロはバンドを再結成し、ノルウェーに乗り込む決意を固める。残された3人は盗んだバンに墓地から掘り起こしたユンキの棺桶を乗せ、精神科病院からドラマーを誘拐したのちノルウェーへと逃亡。フィンランド警察から追われ険しいフィヨルドを駆けながら夢のフェスを目指す。だが国境では彼らの前にノルウェーの “デルタ部隊”が立ちはだかる。進め!インペイルド・レクタム!目指せ巨大フェス!フィンランドが誇るインペイルド・レクタム誕生の瞬間を、メタル満載、盗難事件あり、バイキング船の堂々たる巡航あり、果てはフィンランドとノルウェーの武力紛争にロマンスもあり!で描く、まさに破天荒な鋼鉄のロードムービーが日本上陸。
(引用元: http://heavy-trip-movie.com/story/ )

感想

こんなに丁寧に書いてあるんだけど、声に出して読んだりもしたけれど、ストーリーが意味不明すぎたので見に行くしかなかった。情報量こんなに詰め込んで大丈夫なのか…?という懸念を持ちつつ…。

メタルに理解のない人々に囲まれて生きるトゥロ。暴言を投げつけられて鬱々とした暮らしを送っています。わあ、閉鎖的ヤな村ホラーの導入かよ…そのうち犠牲者が出そう…とドキドキしていたら、トゥロがボーカルをつとめるメタルバンドの演奏始まった!めちゃかっこいい!そして気のいい仲間たちに囲まれた最高のバンドだということが、もうここでわかる。

オリジナル曲を持っていなかった彼らがトナカイ粉砕からインスピレーションを得て渾身のキラーソングを得る。ここがまたかっこいいし、アーティストとして歩み始めた彼らにエールを贈りたくなった。ここまでですっかりファンになっちまったよ…。

フェスに出るという話が地元民に知れわたり、彼らはすっかりヒーローに。地元民のみなさんは故郷に錦をかざると知って急に手のひらを返した態度で彼らに接してきます。
映画ではこういうのどかな村は偏見と欺瞞に満ちていますからね。嫌な村映画ファンのみなさんにはたまらない展開。私も大好きです。

しかし地元でのライブは緊張による嘔吐(きれいな放物線!)で大失敗、フェスの話も御破算、大事な仲間も1人失い、八方塞がりでバンドは方向を見失います。つらい、これはつらいよ…。
ここでのトゥロの想い人のひとことがとても素晴らしかった。トゥロがいままで自分勝手にやりすぎた、もう終わりだとあきらめかけたところに「身勝手と芯があるのは違う」と諭してくれるんです。
そしてアー写…ハイウェイの自動速度取締機の前で車をトバして撮ったその一枚には失った友の笑顔が…
再起ですよ、バンド再起動です。泣かせてくれるわ。

棺桶に入っても俺たちズッ友だヨ…!墓から棺桶を掘り起こしバンに乗せて旅支度、ついでに、メタルを聞かせたら精神が安定しドラムを叩けるまでに成長してしまった患者さんを精神科病棟から誘拐してバンドに強制加入。
悲劇から一転して喜劇に。さっきまでボロボロ泣いてたんですが今度は笑い涙がひでえや。

国境付近でノルウェーのデルタ部隊が、今まで活躍できなかった鬱憤を爆発させて武器ガチ積みで攻撃してくるのには焦りましたが、相手の勘違いでなんとか切り抜けました。
ここのデルタ部隊もトゥロたちのようにくすぶった気持ちを抱えた存在なんですよね。そう思うとちょっとかわいそうな感じも。間違った方向にやる気まんまんで、はた迷惑な人もいましたが…

何度も追い詰められては奇跡のように道を見つけて、フェス会場にたどり着いた頃にはすっかりイカれた伝説のバンドとして名が通っており、フェスのオーナーはすっかりウェルカムムードに。警察に追われながら、棺桶(中身入り)と精神病棟から誘拐した患者(ドラムがうまい)をつれて会場入りするバンドもそうそういませんよね。

このへんの追い風展開は、うおお伝説が積み上がっていく…!と大変テンションがあがりました。
さらにステージに上ってからも伝説は続くので、それは映画でご覧になっていただければと思います。ぜひインペイルド・レクタムのライブをお楽しみください。

自分のレビューを読み返してみましたが、やっぱりわけがわからないじゃないか…でも本当なんだ信じてくれ。インペイルド・レクタムというバンドの受難劇…成功譚でもある、そして伝説がそこにあったんだ。

それでは聞いてください。インペイルド・レクタムで、「溢れ出す分泌物」

サントラも聞いてくれ。

公式サイト:http://heavy-trip-movie.com/

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