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融資の拡大とベンチャー支援者のポジショントーク

日経新聞で以下の記事がありました。

日経記事
日銀が8日まとめた貸出金統計によると、邦銀による2018年末の国内貸出残高は504兆3974億円と、1997年末以来となる21年ぶりの高水準になった。景気回復と低金利を追い風に中小企業への融資が伸びた。だが現場では、返済能力が乏しく延命するだけの「ゾンビ企業」にすら低利で貸す競争が過熱している。長期の金融緩和とカネ余りは経済の新陳代謝を遅らせ、効率の悪い資金の循環を温存している

「融資が伸びている」⇒「ゾンビ企業にすら低利で貸している」⇒「長期金融緩和による金余りは経済の新陳代謝を遅らせている」という流れ。

マクロ的な見方でいくと、上記の視点で概ね正しいんでしょう(?)。
ミクロ的な視点でいくと、あれ?私の知り合いのベンチャー企業経営者、次のラウンドまでのブリッジでどうしても必要な資金の融資相談断られてますけど??

「金余り」によりいわゆるゾンビ企業にお金が流れて新陳代謝が遅くなることは問題だと思います。
ただ、余っているお金がどこに流れているのか。調達中で利益があがっていないベンチャー企業も上記の整理でいくとゾンビ企業になるんでしょうか。お金を流す先として、いわゆる「売上」とは違う評価軸、例えばどれだけの市場規模開拓が見込まれるかを中心とした将来に向けた評価軸を立てる等、単に融資拡大をゾンビ企業の延命に紐づけるだけじゃなく、もう一つ進んだ議論をしなければいかないのではと思いました。

日経さんはいいんです!
ただ、ベンチャー支援に移ったはずの人が、SNSで上記記事について「このままいくと、そのうち大爆発やで!」みたく煽っているのをみて、「お前がそれ言うの?融資枠拡大Welome、ベンチャーに流してくださいっていうべきじゃないの?」と思いました。
煽った結果、ベンチャーにお金が流れなくなったら自分のせいとか思わないのかな。偉そうなこと言いたいのは分かるけど、ポジショントークのやり方間違ってんぞ?というダークサイドな感情を持ちましたので発散します。
東京のベンチャー支援でもこのレベルかー、、、。

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