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【国立天文台三鷹キャンパス】見上げる宙と時間の旅【妄想ロケ/見学レポ】

今日はここにきています

暑い……。

あれ?あさひさんはまだ着いてないのかな……。

あー、これもう中入ってるのかな。

それじゃ早く受付済ませないとだ。

守衛さん
「こちらが、えー、ガイドと入構証ね。
 みえるところに貼っておいてください」

ありがとうございます。

ガイド音声ガイドもあるのか。これはまた今度ゆっくり聞くことになりそうだ。

あさひ
「こっちっすー。遅いっすよー」

いやいや、お待たせしました。
でも門の前で待ち合わせでしたよね?

あさひ
「なんかヤシの木?みたいなのがあったから見てたっすよ」

ああ、この木のこと……。これなんの木か説明ありましたか?

あさひ
「ん?なかったっす」

そうなんですね。確かに南国感あるけどなんのきなんだろう……?

あさひ
「そんなことより早く見に行くっすよ!」

ああ、はい。そうでしたね。ガイド持っていますか?

あさひ
「はいっす!ここから一番近いのは……」


本日見学するのは国立天文台三鷹キャンパス

東京都三鷹市の南西部にある本施設では、国内外の国立天文台の観測施設の統括や天文学研究、観測装置の開発、大学院生の教育が行われています。

研究アウトリーチ施設の側面も兼ねており、キャンパスの公開や各種イベントを行っています。


いろいろな展示を見て回ってみよう!

第一赤道儀室

あさひ
「あったっすよ!あれが……えっと……」

うーんと、ああ第一赤道儀室ですね。

あさひ
「わっ!中におっきい望遠鏡があるっすよ!」

ガイドには国立天文台で一番古い建物って書いてますね。

あさひ
「……でもこれじゃあ屋根しか見られないっす」

ああ、この右側のレールみたいなところが開いて見られるっぽいですね。

あさひ
「え、これ開くんすか!?

らしいですね。
この望遠鏡で太陽を見る観測会も開かれているそうでうすが、
夏の暑い時期は熱中症防止のためにやっていないそうです。

あさひ
「そうなんすか……。じゃあまた今度来るっすよ」

そうですね。動いているところ見て見たいですもんね。

あさひ
「でもこれ、こんなに大きいっすけど、
 周りのこのいっぱいついてるのはなんなんすかね?」

ああ、これは……。

なるほど、この望遠鏡につるされたおもりが落ちる力を使って
この台を動かして計測中の地球の自転によるズレを補正できるらしいです。

あさひ
「ん……?」

早口ですみません。あさひさんって地球の自転って知っていますよね?

あさひ
「はいっす。あのコマみたいなやつっすよね」

そうですそうです。
太陽が昇って沈むのもその自転によって見え方が変わるからなんですけど、
それと同じように観察している間も自転によって見ている天体も私たちから
したら動いてしまうように見える
わけですね。

あさひ
「だからその動きに合わせて望遠鏡の向きを変えるってことすか?」

その通りです。
この仕組みだと電力無しで 1 時間半ぐらい追いかけられるらしいですね。

あさひ
「ふーん……。また今度来たとき動いているのを見てみるっすよ」

そうですね。
しかし 100 年前の建物がまだ現役で動くのはすごいなぁ……。

あさひ
「じゃあ次行くっすよ!」

えっ、はい、行きましょう。

天文台歴史観(大赤道儀室)

あさひ
「さっきのやつのデカいやつっす!」

確かに結構大きいですね……。天文台歴史観、大赤道儀室ともあります。
これは確かに「大」ですね。

あさひ
「はやく入ってみるっすよ!これ入口は 2 階っすかね?」

う~ん、看板的にそうっぽいですね。気を付けてくださいね。

あさひ
「はいっす~!」

あさひ
うわ~~~~~~~!デカいっすよ!!!

あさひさん……!もうちょっと声抑えましょう。他の人もいるんで。

あさひ
「あっ、すみませんっす。でもでもスゴイっすよこれ!」

確かに本当に大きいですね。
周りは国立天文台の歴史にまつわる展示物がいろいろありますね。

しかしこの望遠鏡何メートルぐらいだろう。10mはありそうだけど……。

ガイド
「こちらの望遠鏡、太いのと細いのそれぞれ 10m 以上あるんですよ」

あっ。どうもです。へ~、やっぱり 10m あるんですね。

ガイド
「はい。こちらの太い方がカメラに繋げて写真を残すための望遠鏡で、
 細い方が実際に人が覗いて使っていたんです」

あさひさん。ちょっとこっちで一緒にお話聞きましょう。

あさひ
「ん、はいっす~」

こっちの細いやつを覗いてたらしいですよ。

あさひ
「え、でもこれ高くて届かないっすよ。
 本当は台みたいなのがあるっすか?」

ガイド
「ふふっ。そうですよね、このままでは届かないんですが実はこの建物、
 床の赤いところが丸くなっているじゃないですか」

あさひ
「そうっすね」

ガイド
「実は望遠鏡を覗きやすいようにこの赤い床の部分が上下するように
 なっていた
んです」

あさひ
「ええ~~~~~~~!!!!」

ええ~~~~~~~!!!!

ガイド
「ふふっ。でも、2000 年頃にパタリと動かなくなってしまって、
 それ以来はこうやって保存して皆さんに見ていただいています」

ガイド
「もっとも、もう屈折望遠鏡で作れる大きさの限界がこれぐらいで、
 現在主流の望遠鏡は反射望遠鏡と呼ばれる方式のものになります」

あさひ
「……次行くっすか?」

えっ。まだ歴史のところちゃんと見れてないんですけど。

ガイド
「時間がありましたら、下の階で床の仕組みも見てみてくださいね」

あさひ
「じゃあそれ行くっすよ!」

う~ん、わかりました。また今度来て歴史のパネル見させていただきます。

ガイド
「階段気を付けてくださいね」

ありがとうございました。

あさひ
「ありがとうございました!」

《編集註》
1階の展示もめちゃくちゃ面白かったです。
是非自分の目で見て確かめてください!

展示室

あ~。さっきの大赤道儀室もけっこう涼しかったですけど、
ここはしっかり冷房効いていますね。

(※避暑のためかやや人が多かったタイミングだったので写真は取れていません※)

あさひ
「ここはなんなんすかね?」

えっと、ここは展示室で、最近の研究の紹介パネルや模型があるみたいです。

あさひ
「研究って何してるんすか?」

う~ん、私もあんまり詳しくないので早速見ていきましょう。
何か面白いのがあったら教えてください。

あさひ
「はいっす」

………


あさひ
「……面白いのあったっすよ!」

お、何ですか?

あさひ
「これっすよ。『生命の起源をさぐる』ってやつっす」

なるほど、アルマ望遠鏡……。チリにたくさん望遠鏡があるらしいですね。

あさひ
「チリってあれっすよね。ブラジルの近くの細長いやつ」

そうですね。
そこの高台、砂漠?のところで望遠鏡を連動させているらしいです。

あっちに小さい模型がありますね。
……でも、あさひさんって生命の起源とかって興味あるんですか?

あさひ
「え、透ちゃんが宇宙人いるって言ってたっすよ」

あーなるほど。浅倉さんが……。

(映像展示もあり、ここだけで 2 時間ぐらい潰せるコンテンツがありました。知識レベルとしての対象は宇宙に強い興味のある小学校高学年、または一般的な高校生以上ぐらいでした)

6メートルミリ波電波望遠鏡

そういえばあさひさんって夏休みの宿題ってもう終わりましたか?

あさひ
「ないっすよ。プロデューサーさんにも言われたっすけど
 もらってないから宿題はないっす」

えっ、それもらってないけどあるんじゃ――

あさひ
「――っ!なんか向こうにおっきいのあるっすよ!」

あさひ
「……大きいアンテナ?」

これは6メートルミリ波電波望遠鏡というらしいですね。
特定の分子が出す電波をとらえられるらしいです。

あさひ
「宇宙のどこに何があるかがわかるってことすか?」

どこまでなにを見分けられるかまではちゃんと調べないといけませんが、
ざっくり言えばそんな感じだと思います。

あさひ
「なるほど……。なんか宇宙のものを探すときって望遠鏡で見ると
 思ってたっす」

確かにそうですね。「見る」という感覚が少しなんというか先進的ですね。

……しかし、

あさひ
「……暑いっすね」

次行きましょっか。

《編集註》
夏場は冗談抜きで暑いので、水分補給や帽子の着用など、熱中症対策をお忘れなく!

天文機器資料室(自動光電子午環)

あさひ
「さっきもあんな形の建物あったっすよね」

ああ、あれは……ゴーチェ子午環室でしたね。
電波望遠鏡のインパクトがすごくて通り過ぎてしまいましたが……。

ゴーチェ子午環室

あさひ
「なんかあの映画の大きい虫みたいっす」

あー……。わからなくはないですね。
ま、本当に暑いんでとにかく中に入りましょう。

あさひ
「はいっす。
 ――ん、二階に上がるみたいっすよ」

あさひ
「わっ!この部屋機械がいっぱいっすよ!」

うお~~~。ごちゃごちゃとしてますがすごいですね。
触らないように気を付けてくださいね。

あさひ
「わかってるっす!――っ!」

昔の望遠鏡から、観測機器、歴史についての解説もいろいろありますね。

(これはちょっと押したくなりますね……)

あさひ
「……」

あさひさん、何か気になるものありましたか?

あさひ
「さっきのおっきい望遠鏡があったところにもあったっすけど、
 時計もいっぱい展示されてるんすよ」

時計……。ていうかさっきのところ思ったよりちゃんと見てたんですね。

あさひ
「はいっす。でもなんで時計が展示されてるんすかね……。
 あんまり関係なくないっすか?」

そうですね……。あーでも見てください。
解説のところに書いていますけど、星の観測では正確な時刻を知る必要も
あるみたいですよ。

あさひ
「ん~。なんでなんすかね……。
 ――あっ、太陽のやつもそうっすけど、地球が回るからっすかね?」

あー確かに。時間によって見え方が変わってきますからね。
また今度調べて見ましょっか。

あさひ
「そうっすね~……」

……

あさひさん、そろそろ時間です。

あさひ
「……時間?」

4D2Uドームシアターの公演の予約していた枠がそろそろなんですよ。

4D2Uドームシアター

いやぁ、今日はこれを楽しみにしていたんですよね。
受付もう始まってる見たいです。行きましょう。

あさひ
「えっ、待つっすよ~!」

受付
「こんにちは。代表の方のお名前をお願いします」

えっと、――です。

受付
「はい、ありがとうございます。2 名様ですね。
 整理番号 27, 28 番になりますので、あちらで座ってお待ちください」

ありがとうございます。あさひさん、あっちです。

あさひ
「……はいっす」

夏休みだからか家族が多いですね。いや、普段からこんなもんなのかな。

職員
「それではこれからドームへのご案内を開始いたしますが、
 その前に、鑑賞の際のご注意をお伝えさせていただきます」

……

職員
「そして、入りましたら観賞用のメガネをお配りいたします。
 電波を受信して動作するものになりますので、
 もし電池が切れてしまい、動作しなくなった場合にはお知らせください」

へぇ~、赤青の 3D メガネじゃないんですね。
あさひさんは赤青の飛び出すメガネとか小学生の頃使ったことありますか?

あさひ
「え、なんすか?それ」

そっか~。今はあんまりないんですかね。
あ、そろそろ私たちも入場ですよ。

あさひ
「……」

……

解説
「それではこれからメガネのテストをしようと思います。
 メガネを付ける前に、今スクリーンに文字が見えていますよね」

解説
「でも、今はぶれて 2 つ見えていると思います。
 それではメガネを付けてみてください」

(おぉ~~~。立体的に見える!)

解説
「それでは、まずは今日の夜空を見てみましょう。
 ここが天の川ですが、中の黒いもやもやの部分がありまして――」

……

解説
「それでは地球から飛び出して太陽からちょっとずつ離れていこうと思います」

(うぉっ!一気に3D感出てきた。こんな俯瞰の視点で見られるのか)

あさひ
「―――っ!」

(伝えたい気持ちはわかるけど脚をバシバシ叩かないでください――)

……

解説
「――さらに離れてこれが太陽系のいる天の川銀河です。
 横から見るとこんな平らですが、この淵の黒い部分が――」

(あさひさんのリアクションが薄くなった……?
 いや、ちゃんと起きているみたいですね)

……

解説
「――これが銀河の分布を観測事実をもとに再構築したものです。
 こっち半分はまだ観測ほとんどできていないんですけどね」
「で、ここでは同時に表示していますが、先ほども説明しました通り、
 遠いほど光や電波の届く時間がかかりますので、遠いものほど過去の
 姿が見えている
ということは注意しておいてください。」

……

解説
「――お疲れさまでした。
 最後に今日の夜空をもう一度みてお別れといたしましょう」

職員
「……本日はお越しいただきましてありがとうございました。
 メガネは退室時にスタッフにお渡しください」

いや~~~。よかったですね。想像以上に。本当に良かった。

あさひ
めちゃくちゃ面白かったっす!!!

あさひさんもそうですよね。

あさひ
「はいっす!宇宙の中を飛んでいけるのも面白かったっすけど
 遠いほど昔の姿が見えるっていうのがなんかすごかったっす」

そうですね。

あさひ
「遠くの人たちは未来の地球が見えているのかなって」

あ、それは――。

あさひ
「あっ、違うっすね……。遠くの人たちからは過去の地球が見える……?」

そうそう、そうです。

あさひ
「そうっすか……。
 じゃあその人たちはまだ今の私たちのことは見えないんすね」

う~ん、確かにそうですね。

あさひ
「なんか不思議っすね」

おわりに

今日はどうでしたか?

あさひ
「望遠鏡とかドームとか大きいものも多かったっすけど、
 時計とか時間とかも大事っぽかったっすね」

確かにそうですね。そこは私も知らない世界でした。

あさひ
「あと、帰ったらドームで使ってたソフトのやつ
 使えるか確かめてみるっすよ」

そうですね。それも私もやってみようと思います。

あさひ
「それじゃあ今日はここで解散っすかね」

この後お仕事とかはあるんですか?

あさひ
「レッスンがあるっすよ、ダンスの」

そうなんですね。ちょっと私はこれから動くのは考えられないな……。

あさひ
「そうっすか?楽しいっすよ?」

あさひさんが楽しんでいるのが一番ですね。
また何かあったらプロデューサーさんから連絡してもらってください。

あさひ
「わかったっす。今日はありがとうっす!」

こちらこそ、ありがとうございました。


短い編集後記

こんにちは、蜷川です。

今回は国立天文台三鷹キャンパスに訪問しました。

概要としては上記の通りなのですが、手元のメモ準拠だと実は書いた内容は全体の 1/6 程度です。

是非みなさんの目で展示を見ていただき、宇宙と時間の広がりを体験していただければと思います。

🐚

国立天文台三鷹キャンパス イベント情報

上記内容と重複もありますが、各種イベント情報を紹介します。

国立天文台三鷹 定例観望会

実施日(オンライン開催・後日アーカイブあり):第 2 土曜日の前日の金曜日

実施日(実地開催):毎月第4土曜日
※事前に申し込みフォームから申し込みが必要です。

第一赤道儀室 太陽観測会

4DU2ドームシアター 定例公演

開催日時・予約方法は上記リンクよりご確認ください。

三鷹・星と宇宙の日2023

開催日時:2023年10月28日(土)10:00 ~ 17:00
事前申込・定員制です。8月下旬に応募方法などが公開されますので、それ次第更新します。

参考:昨年度の実施レポート↓


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