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カウンセリングと後半戦と(ふりかえり卵巣がん日記 #79)

前回は「カウンセラーに悩み(病気とは無関係の)を相談することにした」ってとこまででした。がんそのものの話からはズレますが、ついでなのでカウンセリング体験にも触れておきます。

*付け足し*
心理カウンセリングを受けたのは、悩みが病気以外のことだったからです。もし、がんにまつわる悩みなら、以前「まとめメモ」に書いたように「がん相談支援センター」など専門の場所が頼りになると思います。

初カウンセリング体験

「カウンセラーに話を聞いてほしい」と思っても、未経験だし情報もなし...となるとやはりネットが頼りです。あれこれ検索し、迷いながら探しました。判断材料にしたのはカウンセラーが「臨床心理士や公認心理士の資格を持っていること」(と、もっともらしく書いてますが、私、もちろん心理学の素人です。ただ、これらが国家資格として認められているようなので)と「値段が高すぎないこと」「女性がいい」でした。

カウンセリング機関は検索すればいっぱい出てきます。ただ、いくらクチコミ評判が良くても銀座や青山あたりのゴージャスなサロンぽいところはお値段もそれなりだし、なんかハードルが高い。巻き髪が美しく笑顔がキマってる先生のプロフィール写真を見ても、その方と対面することがイメージできませんでした(いえ、きっと素晴らしい先生なんだと思いますが)。
なので、もう少し気安そうな、でも資格を持った人が対応してくれる場所で検討しました。クリニックというより、カウンセラーを何人か抱えている「センター」のようなところ。こういった場所は値段も比較的お手ごろで(50分1万円前後)ためしに行ってみてもいいかな、って思えました(同じにしちゃいけないんだろうけど、占いもこれくらいの値段ですもんね。そう考えたら「まぁいいか」って)。

結果的に、行ってみて大正解でした。「がん相談支援センター」の時と同じように、話を聞いてもらうだけでも、すでに効果のあることだと思うし、加えて「それなら、こうしたら?」という具体的なアドバイスもあり、それが実践的で効き目がありました。アドバイス通りにしたら、だいぶ気がラクになったのです。

「がん相談支援センター」同様、これも人対人のこと。相性もあれば、人によって向き不向きもあると思います。一概に「みなさんにゼッタイおすすめ!」と言えるものではないかもしれませんが、精神面で辛くなったときの解決法のひとつとして、有効な場合もあると思います。
で、参考までに、私が行ったカウンセリングルームを共有しておきますね。料金は50分で8000円でした。

ここを選んだ理由のひとつに、最初に電話でざっくりの相談内容を聞いてくれた上で、その分野に向いていそうなカウンセラーの方を選んでくれるというシステムを取っていることでした。この時に「女性の方がいいです」など、こちらの希望も伝えられました。あと「1度行ったら、何回か行くことになるのかな?」(歯医者的なというか…笑)とちょっと気になりましたが、私は1回で話が終わり「次回も」と強要されるような雰囲気もありませんでした。

この時お世話になったカウンセラーさん(30代後半くらいの女性、ショートカットでカジュアルな雰囲気の方だった)によれば「何かあると『これを話しに行こう♪』と来るきっかけ(ネタとして楽しみに)にしてる方もいらっしゃいます」とのこと。
うん、なるほど、分ります。うっすらイメージしてたのと違って、恐れ多い場所じゃないんですね。「マッサージやエステと同じ感覚で来ていいところなんだな」と思いました。

幸い…というか、この後は足を運ぶ機会がまだありませんが「うわーどうしよう?」と袋小路に迷い込んだ時は、また頼ろうと思っています。

抗がん剤治療後半の経過は…

話は戻って、抗がん剤治療後半戦のこと。
6クール目の前に1回空振りがありましたが、それ以外はスケジュール通りに進み、極端に体調が悪くなることもありませんでした。と言っても前半(1〜3クール)と比べたら後半(4〜6クール)は、やはり副作用は少し多めに出ました。後半での変化、目立った症状をざっくりまとめると...

《脱毛》 
後半で髪がほぼ全部抜けました。脱毛がスタートしてから数日はどんどん抜けましたが、10日くらいするとペースダウンし、すぐにツルツルにはならなかったんですよね。この小休止を経て3クールあたりから再び脱毛が多くなり、それが4クールまで続きました。このあたりで抜け切ったように思います。同時に眉毛も薄くなり始め、眉毛とまつげも(体毛も)全部抜けました。

髪はほぼ全部抜けましたが、なぜか首の付け根の少し上あたりの髪だけ残りました。
しかもここだけは薄くもならず、しっかり、黒々と。なぜ…?(笑)

《爪》
割れや黒ずみが目立つようになり、爪がもろく弱くなっていると自覚しました。6クール目には両手10本のうち6本の爪が割れていました。(痛みをともなう割れ方ではなく、大事には至らずでした)

《味覚障害》 
味覚が戻るまでの日数が増えました。前半は点滴後5日目くらいまで「味わからん!」でしたが、後半はこれが8〜10日目くらいまで延びました。

《体調全般》
点滴後1週間くらいはだるさが続きました。前半より気持ち日数増えたかな?あと、前半には気にならなかった「顔のむくみ」や「涙目(目がウルウル涙っぽくなる)」も軽度ですがありました。

…と、こんな感じでした。
抗がん剤治療前に「通勤はできそうでしょうか?」とA先生に質問すると「後半では難しいと思います」と言われました。なので「けっこうキツくなってくのかな..」と覚悟してたのですが、体感的にそこまでの辛さはありませんでした。
体調が底の日も、普通に起きて仕事があるときは仕事もして…ん?でも、だいたい暇でしたね、この頃は…スミマセン、ちょっと見栄張りました(笑)まぁ辛い時は、ちょくちょくソファに横になったり長めに昼寝したりと、総じてサボりモードで自分を大いに甘やかしつつ「無理しない、無理しない」と言い聞かせるように過ごしてました。

だるさが消えた後は、展覧会や映画など「さあさ、気晴らし!」といそいそ出かけたり、ごくたまにですが友人とランチもしたり。それなりに楽しく過ごしました。(つづく)

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