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noteで同人小説、ちょっとしたメモ

さきもりのおさ文章担当ジーぽんなのだ。
さて、ここ半年ばかり過去の同人小説(TRPGリプレイからの書き起こし)をnoteに掲載してみて、いくつかノウハウのようなものが見つかったのだ。特にほかの人が触れている様子もないので、そういうところをいくつか書いてみようと思う。

1.noteは同人小説に向いている

 これはほかの人もよく言うのだが、他のサービスよりnoteは同人小説を気楽に始めるのに向いている。

  • 画面が読みやすい。フォントや背景色、行間が長文テキストを読むのに都合よくできている

  • ルビ機能や中央ぞろえなどの基本的機能が押さえられている。

  • 挿絵、リンクなども簡単に挿入できる

  • マガジン機能を使えば、読んでもらう順番も指定できる
    (あとから「登場人物紹介」などを書いたとき、これはとても助かる機能)

 もちろん多少不満なところもある。

  • マガジン機能を使わないと記事の順番を入れ替えられない(タイムスタンプ順しかできない)

  • ヘッダ画像の切り抜き自由度がない(バナーを切り抜かれる時、中央横長に切り抜かれるため、デザインに困るときがある)

  • ちょっと18禁は出しにくい。(現在の規約ではゾーニングできるようだが、他のサービスほどは多くない。)

 この辺のところは、一緒に活動している武器鍛冶帽子くんや竜門寺ユカラさんともディスカッションしたのだが、あくまで文章書きメインのツールだから、あえて選択肢を絞っているのではないかという意見だった。

 ちなみにnoteでは縦書きはできない。が、実はWebで文章を読む場合、そこまで縦書きが求められているかというと、俺はそうは思っていない。無理やり縦書きにしているサービスも見かけるが、操作性があまりよくないことが多い。

 もう一つ、あまりnoteでは大炎上とか荒れた話を聞いたことがない。記事の中には結構乱暴な物言いをしているものもあるのだが、だからといってそこまでコメント欄で大荒れしている様子もないようだ。これはとても気楽に文章を投稿できる。
 正直な話、俺の場合は他人に批評してもらいたいとか、そういう動機でここに投稿しているわけではない。いや、それ以前に小説をなぜ書いているのかというと、なによりも「自分が読みたい」のだ。武器鍛冶帽子くんや竜門寺ユカラさんも自分がニヤニヤしたいためにイラストを描いているそうだ。
 単なるテキストエディタ上で見るよりもnoteで見たほうが、特に行間が適切で読みやすいし、うっかり削除というミスもない。ほかにもこんなストーリーが好きだという人や、昔一緒にTRPGを遊んだ旧友たちのために公開という形を選んでいる。
 だからここnoteの土壌は俺にとって都合がいい。まあもちろんPVや好きが増えるのはうれしいのだが…

2.ちょっとした検証結果

 さて、せっかくこういう形で小説を公開しているのだが、PVを観察していていくつか判明したことがある。noteの初心者ガイドとかにもあまり書いていないことのようなので、忘備録的にお話ししよう。

タイトルで非日常を

 自分のシリーズ「みぎてくんのほん」のPVを見ていると、タイトルで結構差が出ることが分かった。なんと「魔神」という単語の有無で差ができるのだ。

「みぎてくん大HANABI」→「炎の魔神みぎてくん大HANABI」

 実はこれだけでPVが倍になったのだ。まあ50が100になるくらいの話なのだがw
 考えてみれば当然なのだが、いくらシリーズものといっても最新刊から人目に触れるのだから、題名で特徴がわからないとだめなのだな。主人公のみぎてくんの名前だけじゃなんだかわからない。「魔神」というキャッチ―なキーワードを入れないと人目を惹かないようだ。当たり前ながらここは盲点だった。

記事1つ当たりの文字数

 リアルに知っているある読者さんからの意見なのだが、「1万文字を超える記事は、スマホで読んでいて途中で中断した時、どこまで読んだのかわからなくなる」のだそうだ。印刷した本の場合はしおりを挟んでしまえばいいのだが、Web小説の場合そうはいかない。サービスによってはしおり機能があるものもあるのだが、あまりうまく機能していないことも多い。当然noteでもそういう機能はない。
 となると、7000文字くらいで次の記事に続く形にした方がいいということになる。たしかにそのくらいの長さで話の区切りがあるとわかりやすいようだ。「はぐれ魔神秘湯編」(1記事2万文字弱)で失敗したので、節単位で切り分けることにした。当然一話あたりの記事数が増えてしまうのだが、マガジン化して束ねてしまえばいいだろう。

挿絵の話

 文章書きの俺は挿絵は武器鍛冶帽子くんや、pixivで活躍中の竜門寺ユカラさんにお願いしている。これは小説には必要不可欠というわけではないのだが、レイアウトを考えるとかなり大事のようだ。Webで見ていても挿絵が間を作ってくれるので、特に長文の記事で呼吸を整えてくれる。

 まあ挿絵を外注するのはとても難しいのはわかる。文章書きの俺には想像もつかなかったのだが、「イラストと挿絵とマンガはどれも全く違う」からだ。漫画を描ける人がイラストをうまく描けるとは言えないし、挿絵に至ってはイラスト描きさんが一番嫌がるジャンルかもしれない。
 理由は簡単で、挿絵は本文を読まないと描けないからだ。そして絵描きは文章を読むのも書くのも苦手だ…苦手だから絵を描くのだ。イラストとマンガでも結構違っていて、漫画を描く人は頭にストーリーが浮かんで、それを映画のように並べたいことが多い。ある意味動画に近いのだろう。イラスト描きはそういう流れではなく、切り抜いた印象的なシーンを描きたい人が多い。

 雑然と話したが、そういう理由で挿絵をお願いするのは猛烈に難易度が高いのだ。俺が武器鍛冶帽子くんや竜門寺ユカラさんに挿絵をお願いできるのは、実は俺たちは同じTRPGのテーブルにいたから、いわば同じ状況を体験しているのだ。だから同じものを文章とイラストで表現できる。これはある意味特殊な例だろう。(TRPGのリプレイ小説ならではの話なのだ。)

 解決策はなかなか難しい。ただ、もしお友達がカットを描いてくれるなら、俺たち文章書きはそれに本当に感謝すべきだし、イメージを的確に伝える努力だけはした方がいい。単に「このシーンをかけ」といって草稿を突き付けるだけでは、おそらくお互い不満が残ってしまうだろう。

  • ちなみに究極の解決策は、一人で絵も文章もやることなのだが、これはこれで難易度が結構高い。ただ、下手でも雰囲気さえ伝われば、それでも十分なのだ。チャレンジしてみる価値はある。

  • 自分で撮影した写真を使うのは面白い試みだ。別記事で武器鍛冶帽子くんあたりに写真と同人の話をしてもらうつもりだが、検討してみてほしい。

3.今日のまとめ

 noteで同人小説を載せて、わずかながら気が付いたことをまとめてみた。別に俺は大人気のライターでもなんでもないし、なにより自分が読みたいから同人小説を作っているという、ここnoteでは一番参考にならないタイプだ。もちろんnoteでは、ハウツーものの記事とかそういうのが主流だし、収益化を目指すライターさんも多い。そういう点で俺は全然方向が違う。
 ただ、そのせいで気楽に過ごせているし、自分の読みたい・書きたいものを書くことができている。こういう使い方もありだと思うのだ。

 また機会があれば、同人ノウハウネタなど趣味についてもこういう形で話してみようと思う。それではまた。


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