最近の事件

　ある日の朝、電話がかかってきました。管理会社さんからです。僕の住む家は非常に古く、入った当初には既にエアコンが30年もので壊れており、僕は気付かず「関西は暑い」と言っていました。（のちに気付き、交換してもらいました。ダイソンの「一番安いの」だそうです。（交換業者さんが電話でそう言っていたのを聞いた））しかも坂の途中にあるため、外に出る気など消え失せます。以前は毎月携帯からアクセスしてぽつぽつ振り込みをしていましたが、今は引き落としを自動に設定しています。

「冬鵺さん、実は滞納があるんですけど」

　えっ、そんなの知りませんでした。しかも、自動引き落としにしてもらったのは一昨年だったか去年だったかのはず……。

「ちらほら落とされてなくて、多分半年分くらい……」

　待ってください、生活に関わる勢いの金額じゃないですか。ネットで残高チェックなどをかる～く済ませるようになってしまっていました。記帳をサボっていたのですね。電話を済ませ急いで記帳し、長らく印字していないため「省略」となってしまったところを、ひらいて印刷してもらいました。すると、どうやら月の終わり頃に設定しているため、残高がほぼない状態だと引き落とされていない、という状態になっていたのです。一旦はそれを持ち、通帳と印刷物とを手に管理会社へ赴きます。こういうときは迅速かつ丁寧にやりとりをしなくてはなりません。顔くらいは見せておかないと。

　どうも、大家さんはゆるりとした方だそうで、長年住み続けている僕がちょこちょこ滞納をしていても半年分くらいは黙っている方のようです。さかのぼって引き落とし日をチェックし、記帳がない分を確かめ、支払いは「５ヶ月」分ということになりました。因みにトップ写真は管理会社さんで物欲しそうに見ていたら、もらったものです。

　さて、金曜に電話をもらったので少し時間を置いて何とか金銭的都合を以下略。いざ、振り込みに行きます。少々面倒なので、先日とは別の局へ。窓口へ行き、やり方を教わり、窓口へ軽くお礼を言って、管理会社への電話連絡も済ませます。……ふー（原付のトランクからヘルメットと手袋を出す）。ふー（ヘルメットと手袋を着用して腰掛ける）……あっ！！

　やってしまいました。キーの閉じ込め。原付でまさかやってしまうとは。ADDでもあるので、「キーの挿しっぱなし」のミスがよくあり、「キーは抜くもの！」と強く思っていたこと、慣れない金銭的大事件の落ち着きなどから、ついミスをしてしまったのです。パニックを起こしそうになりバイクにまたがったおっちゃんに助けを求めたり（自分のキーで開かないか助けてくれた上、慌てる僕の原付を停めてくれました。ありがとうございます）、たまたま出てきた局員さんに「JAF呼んでください」とお願いしました。外用眼鏡（運転用とはまた別の少し度のゆるいもの）も携帯も身分証明証その他諸々、全部、トランクの中です。電話をして35分ほど、ヘルメットを抱えて建物内で待機していました。目が疲れるしすることも全くなく、非常につらい時間でした。子供の頃、習い事をしている間いつも待っていてくれた母に頭が下がる思いをしつつひたすら待ちます。

　救世主JAFさんがやってきました。キーの閉じ込め、母親がよくやっており、「ぱこん」とすぐに開くものだと思いきやそうではなく。
「蓋を外して……プラスチックだから爪があったらひびが入るかもしれませんがいいですか？」
「……仕方ないです」
　タブレットに電子サインをして、ネジが４つ外され……意外とあっさり開いた蓋の中へドライバーのようなものが押し込まれ、待っていた音がしました。ぱこん！

　やったー！　やりました！（＊僕は何もしていない）

「あっあっありがとうございますまずは免許証とあと」
「まずはキーを確認してください、それからでいいですよ」
「免許証がこれです！　あとJAFの家族会員証が……あれっ（＊更新しているはずなのに）2018年12月まで……？」

　タブレットでチェックはできるそうで、家族会員証は有効だと分かりました。ただ、「家族会員は同居家族に限る」こと（今は同居していないので、僕は個人会員へならないといけない）、「家族会員→個人会員へ移行する場合、入会の2000円は無料となる」ということを聞き、個人会員の諸々をその場で書き、年会費4000円を支払いました。外は寒かった。

JAFの方「いや～お客さんがゆったりされた方でよかったです」
僕「急かす方とかいるんですか？」
JAFの方「います！」
僕「怒鳴ったりする人とか……」
JAFの方「います！（力強く）」
僕「他に万能に助けてくれる人はいないのに……」

　よく利用するバイク屋さんなども、電話してもそのタイミングで来てくれるかどうか分かりませんし、いざというときに頼れるのはJAFさんなのになあ、と僕は思いました。

僕「あの、何でJAFに入ろうと思ったんですか？」

　まさかの入社試験的質問。

JAFの方「やっぱりテレビとかで見て、人を助けてるのが印象的だったからですかね」
僕「JAFの学校とかあるんですか？」
JAFの方「いえ、４大卒でそれから整備とかに……就職とかしてみないと分からないもんですからね」

　そんなJAFの方が使っていたタブレットは、PanasonicのTOUGHBOOKでした。頑丈そう。公式サイトを見てみたところ、10.1型のタブレットタイプはひとつしかないので、あれはWindowsですね！

　JAFの方、ありがとうございました。そして大家さんと管理会社の皆さん、局員さん、ありがとうございました。あとバイクのおっちゃんもありがとう。

　帰宅すると当然の如く、感覚過敏で寝込みました。めでたしめでたし。