外資系ITレイオフメモ-2

ちなみに、この前のメモはこちら:

個人的に、書いちゃダメなことは書けないので、全般に公開された内容であったり、個人的に思うところや、その後の顛末を書いていく予定でおります。ちなみに、これを書いている時点では次の職場はまだ決まっていません。
とりあえずは、前回の続きから:

3月2日(木曜):赤紙(?)届く

「3月か。。。他の国だと金曜に届いているから、明日が最初のチャンス(?)かな」そんなふうに思いながら迎えた木曜日の朝。

メールを見ると、きな臭いメールがあった。。。あったよ。

どうやら自分の職種がインパクトを受けた?(というかレビューの対象となった、的な書き方だった記憶)というメール。

その後、メールを読んでいるとマネージャーからGoogle Chat着信。Bccでマネージャーには同時に連絡があるらしい。
「今(マネージャーは)移動中なんだけど、オフィスについたあと、少し話せますか?」というもの。特に断る理由もなく、承知した旨返信。

子供を送りに行こうとしている奥様(一応、僕の勤め先できな臭い動きがあることは伝えているが、これだけ稼働が嵩んでいる状態で切られるとは思っていなかったはず)に、取り急ぎ報告。

僕:「なんか、僕もインパクト受けたらしい」
出がけに冗談を言っていると思ったのか(まぁ、それくらいには忙しかったので)
奥様:『いやいや。パパは大丈夫でしょ。(急いでる感じ)』

僕「あ。忙しいところごめんね。まだ僕もよくわかってないから、帰ってきてから話そうね。わかったら Line するね。心配はいらないと思うけど」

奥様「わかった。。。行ってくるね」

まぁ、帰ってきてからでもよかったかな。。。多少泡食ったこともあり、急いで共有しちゃったよ。。。

奥様ごめんなさい。

そして、マネージャーから連絡が来るのを待つ間に少しもらったメールを熟読する。結局のところ、レイオフなのか、なんなのかは分かりにくい文面だが、条件面の一文を見ると、早めに退職の意思を示せば、パッケージが増額される、ということは理解した。アメリカでの例を元に想定していたよりはパッケージは充実しているようだ。

この、メール本文については僕が書くと色々問題があると思うし、そもそもメール自体を保存していたわけではないので、3/3 時点で出ていたこの記事にかなり詳細に書かれていたので、少なくとも概ねこんな感じだった、というのはこのページからで良いと思います(和訳されているけど、記憶上大きな齟齬はなさそうなので)。

Docusignのリンクが、埋まっていたような記憶もあったけど、それは定かではない(ほぼ同じタイミングに別送だったかもしれないですが、それはあまり本質ではないかな、と)。

まぁ、パッケージ的に合意でいいかな、と思ったけど「今抱えてるデリバリーどうすんのかな」というのはかなり思った(この点だけ取っても、詳細を評価して下位だったために対象になった、というよりは大規模故にナタを振るったんだな・・・という印象を持てたので、「なぜ自分が」とかいう自問自答に時間を費やす必要がなかった、という点では精神的には良かったけど)。

マネージャーとの対話

マネージャーから後続の ping が入り、Google Meetでクイックシンク(?)をすることに。
苦笑い混じりの笑顔で参加する自分と、憔悴した様子のマネージャー(聞くと、日本・韓国で6名 - 一名育休 という状態で、2名が対象となったらしい)。

スクショだけ見れば、対象となったのはマネージャーの方に見えていたのでは、と思う。
マネージャーも寝耳に水だったようで、当初「自分が対象となったかと思った」ものの、「二通来ているのでアレ??」となり、チャットで連絡してきたらしい。
インドにいる大きな傘のディレクターから、マネージャーに日本時間2時ごろに連絡入ってたらしい。多分、そのレベルも当日数時間前に聞いたのかな、とそのエピソードを聞いて思った。

まぁ、「とりあえず、パッケージも予想より良さそうなので、次探しますよ。残ってる3社のデリバリーどうしますかね?実質一人でやってるのが2つあるし」

と言ったことは覚えている。
既存のアサイン分をどうするかは、マネージャーも流石にその時点ではアイディアはなく、ちょっと待って欲しい、ということでした。

チームにもよると思うが、日本のチームだけで数名にインパクトがあったようで、チームミーティングが開催される。
翌週、チームのビジネスレビューとチームディナーが実施される予定だったが、ビジネスレビューはとりあえず延期。
チームディナーだけ、翌週実施(僕含めて、インパクト喰った2名がせっかくだからやりましょうよ。。。と言っていたこともあり)。

突如送別会風な感じに変わったけど、まぁ、それもまた楽しいかな。

Docusign でドキドキと、諸々

早期に辞めるために Docusign にサインして提出すると(2週間かな)、パッケージが手厚くなる、という仕掛けはあったのだが、どのタイミングで社内のリソースにアクセスできなくなるか、とかの条件は記載されていなかったので、「サインすること」は決めていたものの、既存の案件を回すのに問題が発生すると困るので、翌週に予定された、PeopleOps(External とか書いてあったので、社内のリソースじゃなく、今回の計画を進めるために外部リソースを入れた、ということなのかな)とのミーティングで色々確認しよう、と思いつつ、詳細なパッケージ内容とかはDocusign上のドキュメントにあるらしい、ということはわかったので、アクセス。

Docusign でファイル見る際に、合意を促される。まぁ、さすがにこのボタン押しただけで退職に合意したことにはならないとは知りつつ、ドキドキしながら合意して、先に進む。
一読した後、PDF化して保存。中身的には、サインすると「原則働かない・オフィスにも行かない」「ただし、上司から要請があって手伝うという可能性があるということも合意」的なことが書かれていて、察するにサインしたら社内リソース一切アクセスすることができなくなる、とかではなさそう。

パッケージも概ね予想通り。ただ、パッケージがイマイチ計算が合わない。。。(明らかに手元で計算してみたより多い)

後日確認したところ、以下2点だった。

  • 通常12月だったが、今年だけ3月に変わっていた「新規のComp(給料の見直し)」が走っていて、ベースが上がっていた

  • 勤続年数で追加される手当が、年数で足切りじゃなくて、0.5年単位で切り上げが発生していたらしい(例えば、3年1ヶ月だと3年半とカウントされ、3年7ヶ月だと4年の計算になる)

まぁ、不満が出にくいようには工夫が凝らされていると感じました。
とりあえず、パッケージも含めて、一旦奥様にLine(もちろん、後で話そう、という文言はつけるも、心配しすぎていると申し訳ないので)。
その際に、基本的には早期にサインして、パッケージを受け取ろうと思っているけど、後で話をしよう、と記入。

日本企業に勤めており、自分の勤め先でも人員整理が過去にあった奥様的には、衝撃的な条件ではあったようで、驚くとともに一応、僕の思惑については了解(後で話す、ということも含めて)となった。

3月3日:とはいえ通常業務…と手短な家族会議

マネージャー・ディレクター陣(直属と、その上の上くらいまでのレベル)もまだ、影響を受けたメンバーの既存のプロジェクトをどうするかについての話は決まっていない。故に、赤紙を受け取ったからといって突然仕事せずに過ごす、ということにはならなかった。良いような悪いような状況。

とりあえず、翌週早々と、3月下旬の出張はキャンセルとして良いかを確認し、その点だけは同意を得る(翌週分は、現地が必須なわけではないものの、営業側の思惑で「後続のデリバリーを有意にするために、担当者がお客様との距離を詰める」ためのものだったので、恐らく行っても、その後デリバリを継続できない状態で行くことは許容されない、という判断。

それ以外は、通常通り。お客様への告知・案内も保留しつつ、普段通りに対応する。
比較的赤紙については「精神的ショックよりも、不透明な状態で3月まで待つ期間の方が宙ぶらりんで、専念できなかったので、一回結論が出た分、スッキリ次を探せる(連絡が来なくても、転職は多少視野に入れていたので)」という感覚ではあったが、少し後ろめたい気もした。

前向きに、「4月の話」について計画を共有しても、気持ちが躍らない自分がいる(通常、先々の話を膨らませながら話をするのは仕事の楽しみの一つなのだが)。だが、いなくなっても案件は続くので、いつも通りにその議論を行う。
だが(逆説がクドイが)、その時には自分は居ないつもりでいる(恐らく、サインしなくても、「じゃぁ、案件も今まで通りお願いするね」にはなるまい)。

その日は巡り合わせなのか金曜日。全案件について対話の機会のある曜日だったので、属人的な(自分であればできる、という類の)アイテムをテーブルに置くのはリスキーだな。。。とか諸々考えながらデリバリー継続。

仕事終了後、ひな祭りにはしゃぐ娘ちゃんの目を掻い潜って、奥様と対話。条件面を示して、仮にXXヶ月仕事がみつからなくても、収入的には困らないこと、状況を伝えて、「退職に合意して手厚めのパッケージをもらう」ということには合意してもらう

当然、奥様的にもショックだったと思うが、少なくともそれは表にあまり出さずに、前向きなコメントをしてくれた点は感謝である。
(この後、仕事見つからずにずっと過ごせば話は別だが、これを書いている時点では総じてサポーティブではある)

一応、XXヶ月仕事みつからなくても、とはいいつつ、早くに次を見つけて、会社が給料を支払ってくれる最終日以降に転職を目指す、という計画を伝えて、一旦合意。考えてみると、転職の際に隙間を開けたことはなかった(退職翌日から次の職場、数日有給使ったり、使えなかったりで二十数年やってきていた)ので、早めに決めて少しのんびりしたいな。。。
なんなら、長引いたら、少し腰据えて。。。とかも脳裏をよぎるが、多分それをやると転職する気が減っていきそうな気がしたので、少しずつ用意しておこう・・・と思って動いたのが↓↓

LinkedInのステータス更新と、誤算(?)

そういえば、アメリカでインパクト受けた人とかが、OpentoWork的な書き込みして、ついでに「インパクト受けたよ」的な書き込みしてたなぁ。。。と思いつく。

「情報収集にはステータス変えるのもいいかもな。。。(レイオフがどうこうと言うのを現時点では書かなければ、それくらいはいいだろうし)」

という気軽な気持ちで、ステータスを OpenToWork (新しいポジションに興味がある)に変えてみることに。

ちなみに、何も書かなければ、OpenToWorkにステータスが変わるだけだと思っていたが、浅はかだった。定型文が入力されて、公開となるのである。

私は新しいポジションを探しており、皆様のサポートを必要としています。知り合いをご紹介いただいたり、アドバイスや新しい仕事の機会についての情報などをご提供頂ければ幸いです。#OpenToWork

英語も含めて、こんな感じである。ありゃりゃ。。。ずいぶん大袈裟な物言いで出ちゃうんだね。まぁ、特にインパクトがどうした、とか書いてないし、消し方も良くわからなかったし、まぁいいか。。。と思っていたが、その後、他のSNSと違い、LinkedInでは求職願望を明示した中年はモテる(何もしてなくてもそれなりにはメッセージきてたけど)と、自覚することになる。

Next Journey(平たく言うと転職先)探しのこの後の経過(LinkedIn疲れ)と、翌週以降の仕事の状況については、また次回以降に書くことにします。

あ、デリバリー用に揃えていた会社のシャツ系を、ガンガンパジャマとして使えるようになったのもこの頃ではある(家族の合意も得られたので、あとちょっとしたら、これを公式に着用する機会もあるまい)。
1日一着潰しても、そこそこ持つくらいにはストックがあるのだ。社名入りTシャツだと、多少お客様とのミーティングで着ていても許されそうなので、色々買ってた、というのはあるのだが、こんなに急速に使わなくなることはそういえば想定してなかったな。

多分、会社でも有数の数を保有していたのでは。。。
さておき、明日は面接たっぷりなので、続きは次回に。


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