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【番外編】自粛期間に観た映画・ドラマ

①ザ・シークレットマン ★★★★☆
当時のニクソン大統領による捜査当局へ異常なまでの介入と政治からの独立を旗頭に闘うFBIマーク・フェルト副長官によるウォーターゲート事件に関する作品。先日、日本でも政府と検察の蜜月ぶりが大きく報じられたが、なぜ政治と捜査当局が相反する形を取らなければならないのか?と問われたら真っ先にウォーターゲート事件と答えたい。利益相反が起こる間柄だからこそ、相互に独立して監視しあう関係によってクリーンな政府、クリーンな捜査が実現し、最終的には国民のための政治が行われるはず。霞ヶ関のことは全く分からないが、日本もそういう国であることを願う

②リーマンブラザーズ 最後の4日間 ★★★☆☆
思ったほど緊迫感がなく、新聞記事が映画になったのかな?ってレベル。あんまり記憶に残ってない

③沈まぬ太陽(上川隆也版) ★★★★★
原作は今後も果てることない、日航に関するノンフィクションに近い作り話。これぞまさに不朽の名作である。本作は山崎豊子作品に不可欠な俳優上川隆也や敵役として素晴らしい演技をする渡部篤郎をはじめとしてお金をかけたことがわかる大作。中身も2クール分と充実しており、原作と遜色ないヘビー級ドラマ(が、それでもやっぱり原作を超えられない点が山崎豊子作品の唯一の欠点)

④マスカレードホテル ★★★★☆
東野圭吾らしい結末を迎える邦画。木村拓哉は相変わらず木村拓哉で、長澤まさみが本当に良い味を出していた。特別出演の杉本高文さんにもぜひご注目!(これを見つけた人は宝探しが向いている)

⑤翔んで埼玉 ★★★★☆
面白い、面白いと巷で噂だったが、やっぱり面白い!が、やっぱり単行本から先に入ったので、それには劣る…

⑥キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け ★★★☆☆
あんまり記憶に残らなかった

⑦イミテーション・ゲーム ★★★★★
第二次世界大戦下の大英帝国での実話。元祖コンピュータの創作者である天才アラン・チューリングが当時の大英帝国で成功と苦難の両方を体験する。これを機に大英帝国の歴史をもっと知りたい、と思わされた。数々の賞にを総なめ(orノミネート)にする理由がわかる名作中の名作

⑧マネーショート 華麗なる逆転 ★★★★★
リーマンショックが起こる数年前からアメリカの不動産バブル崩壊を読み切って大儲けした4つのヘッジファンドに関する実話。金融用語が溢れてるので、知識がないと難しいが、分かる人が見れば面白い。ただ大儲け=母国アメリカの凋落であり、儲かったことを素直に喜べない点がとてもリアル。なぜリーマンショックが起こったのか、なぜコロナ禍で国は一生懸命お金を投じるのか。今こんな時代だからこそ見るべき作品

⑨レ・ミゼラブル ★★★★★
これまた不朽の名作。愛とは、法とは、償いとは、家族とは、そして祖国とは。本作はミュージカル版なので途中の説明が端折られまくってるので、疑問がある時はWikipediaの原作の説明を読むことをオススメ。「え。あれってそういうこと!?」が山ほど出てくる。最初にミュージカルにした人はよくミュージカルでやろうと思ったな…

⑩英国王のスピーチ ★★★★★
先代の兄エドワード8世から思わぬ形で王位を継承したジョージ6世。吃音症のせいで過去にスピーチを失敗していたのだか、言語療法士であるライオネル・ローグの助けを得て、第二次世界大戦に突入する大英帝国の国民に向けてスピーチを行ったときの実話。ちなみにジョージ6世の娘が今のエリザベス女王。イミテーション・ゲームを見て大英帝国の歴史を知りたいと思っていたらAmazonプライムにオススメされた。時代も被っており、ある種続きのように観ることができた

⑪マージンコール ★★★☆☆
ウォール街ではよくあるレイオフ(解雇)やガーデンリーブ(次の職に付くまで期間をあけること)に馴染みのない人が観ると意味がわからないと思う。リーマンショック時のアメリカ社会のリアルが描写されていたが、中身はリアルなだけで面白いかと言われるとそんなに…

⑫奇蹟がくれた数式 ★★★★★
大英帝国傘下であったインドの貧困街出身の天才数学者ラマヌジャンがいかにして世に知られたか、という実話。当時の大英帝国におけるインド人への差別の酷さやインドと大英帝国の遠距離恋愛、嫁姑問題とたくさんのトピックが詰まっている。アメリカでの人種差別闘争が続くこの時代だからこそ観るべき価値のある作品

⑬リンカーン弁護士 ★★★★☆
アメリカの司法制度を武器にした知能犯と弁護士の戦い。どんでん返しにどんでん返しが被せられており、ハラハラドキドキする作品

⑭マンデラの名もなき看守 ★★★★☆
奇蹟がくれた数式で人種差別に関する当時のエピソードを見て、人種差別といえばやはりアパルトヘイトは避けて通れないな、と思って鑑賞。ネルソン・マンデラと原住民の言葉も話せる白人看守の物語。一部事実と違う点もあるようだが、黒人ってだけで差別することがまだ現実に続いていることは本当に悲しくなる。でも闘わなければ勝ち得ないのも事実。某ウルトラマン俳優には現実を知って欲しい

⑮13デイズ ★★★★★
第二次世界大戦を終えて冷戦時代に突入した米ソがキューバ危機を引き起こした時の物語。ケネディ大統領を筆頭とする米国首脳陣が核戦争を避けるために奮闘し続けた13日間が描かれている。内部の覇権争い、妬み嫉み、ギリギリの交渉で観ながらずっと心臓のバクバクし続けた名作

⑯スポットライト 世紀のスクープ ★★★★★
宗教がいかに高尚なことを語っていても、本当は民衆を騙ってるんじゃないのだろうか?全世界のカトリックの教会で起こっていた事件について、マサチューセッツの新聞社がスクープとして報道した実話。欲にまみれてはいけない司教が実は欲にまみれていたのだが、人間はの動物としての本能を抑えつけることは不可能だと思えるが、権力への執着が悪いことを改めなくさせてしまう。人間の欲深さ、下劣さについて考えさせられた。新聞社のあるべき姿というのはここに集約してると思っており、日本の新聞社は礼賛記事や批判記事に偏らず、事実をその目で捉え、ペンによる権力への監視役を務めてほしい

⑰プリズン・ブレイク(シリーズ1~ファイナルシーズン) ★★★★☆
どんでん返しの連続にハラハラドキドキしっ放しのシーズン1。しかしここからシーズンが進むとアメリカでの視聴者も減ったらしい。そりゃそうだよな、と思えるやや冗長なシーズン2とシーズン3。しかし、シーズン4はテンポ感も復活し、やっとエンディングらしいエンディングを迎えられたファイナルシーズン。キリが良かったのでシーズン5以降は観ないことにした。サラ先生が好きになった

⑱女神の見えざる手 ★★★★☆
これまた”It’s time to resignation”という最後の一言(どんでん返し)に痺れた。ロビー会社でライバル企業(元所属先)との奮闘、緻密な戦略が描かれた作品

⑲博士と彼女のセオリー ★★★★☆
車椅子に乗った天才物理学者ホーキング博士に関する実話。ALSを発症して余命2年を告げられ、恋人のジェーンは2年なら好きな人のために頑張れると決意して結婚。しかしその後何十年も博士は生き続け、様々な栄光を手にする。結婚、家族、仕事、病、友人について考えさせられた作品だったが、新婚1年の私にはやや理解が難しい家族愛の描写があったので★4

⑳ヒトラー 最期の12日間 ★★★★★
第二次世界大戦末期のドイツ、ヒトラーを称賛も卑下もしない最期の12日間のベルリンが淡々と描かれた名作。ヨーロッパでヒトラーを扱う作品は非常にセンシティブな中、よくここまでの作品を作り上げたなとただただ感嘆。最後にはヒトラーの秘書を務めたユンゲ本人のコメントにある通り「同じ年に生まれ、私が秘書になるのと同じ年に収容所で亡くなったユダヤ人がいたことを知った。若くて知らないは罪」だと思う。人種の違い、国籍の違い、育った環境の違いは本当に偶然でしかなく、自分と違う人に手を差し伸べられるかが今後の生き方を変えるよな…と痛感させられた

㉑僕と世界の方程式 ★★★☆☆
尊敬する先輩から紹介された映画だが、個人的な趣向としてはNG。実話に基づいて天才高校生の苦悶と成長を描いている点はわからなくもない。リアルだとも思う。でもこれまでに見てきた史実に基づく映画と比べると拙速な展開で入れたい内容を幅広く入れた(父親の死、中国人との恋愛、母親と教師の愛、数学オリンピックetc)分だけ中身が薄くなっている。でももしかしたら、自閉症の子供を持つとこの映画の見方が変わるかもしれない…

㉒マイ・インターン ★★★★★
ストーリーやテーマがシンプルでほっこりさせられる。それと同時に明日壱日頑張ろう、とも思わせてくれる。日常の中の幸せ、前向きに生きることの大切さを再確認させてくれる名作。幸せと思っていたら不幸せが、不幸せと思っていたら幸せが。まさに人生塞翁が馬

㉓ショーシャンクの空に ★★★★★
「幸せとは?」を刑務所と外の世界で描いている。刑務所の中にいればそれが当たり前になり、憎んでいた塀に感謝するようになる、というセリフのインパクトは強烈だった。そして幸せは素晴らしい、希望を持て、というメッセージはシンプルで胸を打った

㉔シンドラーのリスト ★★★★★
ユダヤ系アメリカ人、スティーブン・スピルバーグの名作。彼はこの映画作成に対して10年構想を練っており、またユニバーサルとは本作とセットで「ジュラシックパーク」の制作を請け負う契約をしていた。ナチスによる虐殺からユダヤ人を救ったシンドラーの実話だが、最初のほうでは「シンドラー良いやつなのか?」と疑問に思いつつも、話が進むにつれてシンドラーの気持ちに変化が生じ、最後には1,000人近いユダヤ人を自らの資材を投げうって救う姿に涙せずにはいられない。3時間超と長丁場であるが、見ない意味はどこにもないはずだ

㉕もののけ姫 ★★★★★
ジブリのイメージといえば「となりのトトロ」やバルスでお馴染みの「天空の城ラピュタ」、ベルリン国際映画祭で金熊賞を取った「千と千尋の神隠し」かもしれない。しかし史上最高の作品といえばもののけ姫である。この映画の最大の欠点は日テレが何度も繰り返し放送してきたことだ。そのため国民の多くが幼いころに「グロテスク」や「怖い」という印象を植え付けられている。しかしその印象はこの映画の本質とかけ離れた些末な内容でしかない。もののけ姫のテーマは「生きろ」である。このテーマが書かれたパンフレットを手に映画館で鑑賞した人でありたかった。そこから想像するものは人それぞれの「生きる」なのだろう。また年を経るごとに「生きる」から想像されるものが違ってくる。例えば小学生で観たもののけ姫は、(ストーリーが同じであるにも関わらず)高校生や大学生、社会人になって観るもののけ姫と違う。人生でこれだけ見返してもまだ観れる映画はもののけ姫を置いて他にない。高校生の時にハマって20回は観たが、セリフもほとんど覚えてしまっているが、久石譲の音楽を耳が腐るほど聞きまくったが、それでもまだ飽きないのがもののけ姫である

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