蝉のいない夏

土にポトリ

歩道にカラリ

数歩行けば植木の枝に

ひっそり形を残して去っている


子供の時分 夏が来ると

一体何匹いるんだってくらい

あちらこちらで鳴り響いていた


いまや耳を澄まさなければ通り過ぎてしまう

そのくらい蝉の音が減った

見渡せばビル マンション 道路 駐車場

アスファルトやコンクリートに

寝床を奪われた都会の夏



なんだか


寂しいなぁ。










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