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本島に行こう。
島唄プロジェクトをはじめて、最初の島、本島に訪れる。
はじめての島めぐり
香川県丸亀市の本島に行ってきた。瀬戸大橋を渡るマリンライナーの音もしっかりと聞こえてくる。
港で電動自転車を借り、アップダウンを物ともせずスイスイと島めぐり。
訪れたのは、塩飽勤番所。もともと幕府の直轄地であり、塩飽水軍に関するものや、咸臨丸の模型、信長、秀吉、家康からの朱印状も展示している。
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島一周は16キロメートルとそんなに大きくはなかったが、途中で帰ろうと思っていたのだが、うっかり道を間違えて、結局島を一周することに。
日が暮れてきて、空がほんのり茜色に移り変わりつつあった。
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街灯がない中を自転車だけのライトと月明かりだけを頼りに坂道を降っていったのを覚えている。宿に帰ってくる前に、島で唯一の自販機でコーラを買い、飲んだ時の幸福度は過去一番だと思う。
宿は大倉邸といい、江戸時代後期に建てられた古民家で趣がある。しかし、指の太さぐらいのムカデがでてきて、慌てて外に放り出した。そして、もう一匹いないか探す羽目になり、落ち着かないまま寝ることになった。
次の日はゆっくり起きて、大倉邸からすぐの港で海と瀬戸大橋を目の前に深呼吸して1日をはじめた。
長徳寺まで自転車を走らせる。
モッコクは通常上に伸びていくが、長徳寺のモッコクは、なんと横に伸びていっていた。また、長徳寺の瓦には絵柄があり、眺めているとめちゃくちゃ蚊にかまれた。でも不思議とかゆくなかった。
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気付けば島旅が終わっていて、いつの間にか曲ができていた。
旅で出会った人や見たものをノートに書き出していくと、歌が溢れていくのだ。瀬戸内国際芸術祭(以下、瀬戸芸)の舞台にもなっている本島。しかし、瀬戸芸以外の島の魅力を感じてもらいたい。
日々生活している人が織りなす、時間の流れをこっそり拝借して、島人気分を味わおうではないか。
数年後に、SHY本人出演の本島の曲が、高松空港の大きなスクリーンで流れていたのは当時の私には秘密である。
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