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『DCスーパーヒーローズ(原題:THE WORLD'S GREATEST SUPER-HEROES)』から受け取ったモノ その①

まえがき『DCスーパーヒーローズ』を読了して

ヘッダーに使用させていただいたコチラの画像は、今回のアメコミの作者の一人でもあるアレックス・ロス(代表作に『キングダム・カム』など)によるものだ。

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DCという出版社から生みだされたキャラクターには、当然だが無数のヒーローが存在している。
昨今話題の映画【THE BATMAN】もまた、この会社から生まれたキャラクターであるバットマンを主人公にした物語である。DCが齎した影響は単なるアメリカンコミックス(通称アメコミ)の出版社としてのみならず、数々の社会的影響も含まれてきた。同社は、アイアンマンやスパイダーマンを始めとするヒーローを生み出してきたMARVELと双璧を為す存在でもある。
どちらもが膨大な歴史を歩んできており、DCはその歴史を振り返れば既に80年近いほどの年月を重ねてきている。

今回は、わたしの友人から「是非に」と譲り受けた傑作『DCスーパーヒーローズ(原題:THE WORLD'S GREATEST SUPER-HEROES)』を読み、わたしが得た様々な感情を物語を追いながら書き連ねていきたい。


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※以下ネタバレ注意※
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①『スーパーマン:ピース・オン・アース』

描かれるのは彼の思い出。広大な農場で暮らすのは、後に”鋼鉄の男”と称されるが、未だはまだ幼い少年に過ぎないクラーク・ケントだ。
そしてそこに並び立つのは養父であるジョナサン・ケント。彼の存在は、スーパーマンがすなわち“最高のヒーロー(スーパーマン)”と呼ばれる要因の一つだと断言していいだろう。
今回の物語は、彼が幼いクラークへと投げかけた言葉から始まる。

「焦ってはだめだ」
「一度に少しずつ撒くんだ。均等に感覚を開けてな」
「それが種まきのコツだ」
父は人間も同じだと言っていた。すくすくと育つ者もいれば、周りの助けが必要な者もいる
────ピース・オン・アース 1ページ目より────

季節はクリスマス。巨大なもみの木を抱えながら空を飛び、それを一瞬で飾り付けて見せる。人々が歓声を上げるが、そのことを誰よりも楽しみにしているのがスーパーマン自身だというのは彼の純朴な性格を感じさせる。

やるべきことを終え、記者からの質問攻めを避けそのまま飛び立とうとしたスーパーマン────が、彼は喧騒の中から悲鳴を拾い上げる。

痩せこけた少女はそのままダウンタウンにある救済伝道院に預けられた。スーパーマンが助けなければ彼女はじきに餓死していただろう────クラーク・ケントとして再度伝道院を尋ねたスーパーマンは、その言葉を告げられた際に付け加えられた一言に頷かざるをえなかった。

「でもね、例えスーパーマンでも全員は救えないのよ、残念ながらね」

クラークはクリスマスパーティーを抜け出し、飢餓に関するファイルを漁る。超人的な能力を駆使し、一瞬にして飢餓の原因や影響、その対応策について書かれた調査やレポートといった、手に入る限りの情報を集める。

スーパーマンは食事を愛するが、それは彼の肉体が食事を必要とするからではない。彼にとって味覚を楽しませることは文字通り彼が食べることを愛しているからだ。極端な話、太陽から得る膨大なエネルギーで生きるスーパーマンには食事が必要ではない。だからこそ、食事が出来ないがゆえに痩せこけた赤ん坊や幼い子供の姿が彼は目が離せなかった。

彼には餓死という概念がない。それはすなわち、飢えた人々の気持ちが永遠にわからないことも意味していた。

彼は再び養父の言葉を思い出す。ジョナサンは”地球はそこに住む全ての生き物を養えるように出来ている”と告げる。”しかし人間はそれをどう分けるかで揉めてきた”と。

「皆の目を覚ますことが出来るのは、私欲に走らない特別な人間だけだ。己を捨て、高き理想に仕える人間だけだ」と。

スーパーマンは自分がそうだとは思っていない。それでも自らに与えられた力を振るい、これまで数多くの人間を救ってきた。だからこそ、世界から飢餓を無くそうと彼は決意する。少なくとも、彼の姿を見て影響を受ける人間がいることを確信して。

────議会で喋る機会を得たスーパーマンの行動は早かった。
余剰分の食糧を一日で彼が運べるだけ、飢えに苦しむ人々の元へ運ばせてほしいと申し出たのだ。

彼の善意は素晴らしい。だが同時にそれはひどくデリケートな問題でもある。様々な思惑もあるだろう。だが彼の善意にひとまず人々は答えた。無私の英雄思いあがった余所者……彼を“賞賛”する言葉はそれこそ様々だったようだが。

それが行われるのはたった一日。それだけで問題が解決するはずもない。だが動かずにはいられないのだ。彼は人々に希望を示すことを選んだのだから。

そして収穫を終え、スーパーマンは飛び立つ。与えられた時間を最大限活かすために。

────アメリカ南西部で僅かばかりの細い枝を集め、食料を探す老人。コンテナを担ぎ上げ現れたスーパーマンを前にして息を呑んだ老人は、彼に分け合うことを託され、老人は笑みを浮かべそれを受け入れた。

────そこよりさらに南、巨大なキリスト像が人々を睥睨しつつも、貧富の差によって平等の天秤はとうに動かなくなった土地。スーパーマンは群がる子供達に、例え一日でも彼らへ目を向ける者がいることを知らせるために微笑む。

────ヨーロッパの戦禍の街。東欧だろうか。貧富の差など生まれようもない、あったモノを奪われた土地。帰る場所を失った人間には、例え神々の施しであってもそれは希望になりえない。未だ残る死への気配に怯えつつ、少年はスーパーマンへ尋ねる。
「明日も来てくれるの?」
……スーパーマンは目を逸らすことしかできなかった。

────スーパーマンは全力で地球全土を駆け巡る。彼とてこの行為が到底毎日続けられるものでないことは知っている。そしてそれをすべきでないことも。たった一日の休息。それが実を結び、彼に続こうとする者が一人でも現れることを願ってのことだということを、彼は知っている。

────昼過ぎにアフリカへと到達する。彼は飢える村々全てを巡るつもりであった。しかし希望を目にした人々は、かの地とは比較にならない勢いで群がる。しかしあまりに集まった群衆は容易くパニックと事故を生み、野火をきっかけとして動物たちが恐慌状態に陥る。スーパーマンは人々も動物も傷つけぬよう対処するが、それは同時に許された時間を大幅にロスすることも意味している。

────次にスーパーマンが遭遇したのは独裁者だ。直接的に彼の前へと出てくる類はまだマシな方だ。実際、スーパーマンは撃たれようとする群衆を庇い、一瞬で兵士が手にしたアサルトライフルの銃身をヒートヴィジョンで溶かしてしまった。

────運ぶ先が増えるほどに、スーパーマンへ向けられる視線に”恐怖”や“反発”が含まれていく。ある場所では人々はスーパーマンへ群がるどころか姿すら見せず、無人の道に置かれた食料を早速ネズミが貪っていく。

────ある国では反政府主義者としてスーパーマンへと石が投げつけられた。人間を超越した能力の持ち主を見る際、人はそれに二種類の姿を見る。すなわち〝神〟か〝化け物〟か、だ。その国では、希望を齎す明日の男は、彼らの庇護者を脅かす侵略者としか見られていなかった。善意に向けられる敵意は、スーパーマンの心を痛めた。

────中東。限界を超えた上は容易く怒りを呼び起こす。超人とて限界はある。スーパーマンは手を伸ばす人々からただ逃げることしかできなかった。

────某国。夕闇が、そして時間制限が迫る中、その国家はスーパーマンが着陸することすら望まなかった。あまつさえ、空に佇む平和の使者へ彼らはミサイルを放った。ミサイルの狙いはスーパーマンではない。彼らとて、その程度の兵器が彼に通用しないことは知っている。……その目的は彼が持つ食料にあった。毒ガスを含んだミサイルは食料をただ焼くだけでなく、二度と人が口にすることが出来ない物質へと変化させた。彼らにとって、スーパーマンが齎す希望は迷惑以外の何物でもない。餓死という結果を妨げる存在は、この国を運営する者にとって破滅の使者に他ならないのだ。

スーパーマンはその目的を達成できなかった。彼が目指したのはたった一日、世界から飢餓を無くそうという試み。そのたった一日ですら、彼の願いは拒絶され、踏みにじられた。実際に飢えている人間を置き去りにして。

物語の最後、そこにはクラーク・ケントがスーパーマンからのメッセージとして綴った言葉が記されている。是非ともその言葉の全容は本誌を通して目にしていただきたいが、そこから一部だけを抜粋するとしよう。

────特に若い人たち、この星の未来を担うあなた達にお願いします……。
────この地に真の平和が訪れますように。
スーパーマンへのインタビューより
────全部の種が目を出すわけではない。
────でも、どの種にもそのチャンスをあげよう。
ジョナサン・ケントの遺した言葉より


②『バットマン:ウォー・オン・クライム』

ゴッサムシティ。無数の犯罪、そして一部の富裕層によって支配されたこの街には実在する都市伝説が存在する。

それは悪を為す人間全てにとっての恐怖より出でる彼のことを、実際の亡霊や怪物のように考える人間は多い。そしてそのことは彼が守る人々にとってもそうであり、はむしろ自身が恐怖されることすら利用している。

常人でありながら、超人的精神力によって犯罪と戦う男。

────これはバットマンの物語である。

恐怖を振りまく夜の時間とは裏腹に、彼はもう一つの顔を持っている。
それはすなわちブルース・ウェインという上流階級の一員としての姿。プレイボーイで遊び歩く金持ち。それが彼の評判だ。

しかし彼にとってブルース・ウェインこそが変貌した姿だとも言える。八歳にしてその心を殺された少年は、厳しい鍛錬と無数の知識を武器として、自らの立場すら利用して人々の悪意へと立ち向かう。夜の闇を駆けながら。

今回の物語において、彼はある思考実験を行っている。
すなわち『もしブルース・ウェインがその評判そのままに生きることを選び、財産に誘惑されそれを増やすことに無上の幸福を覚える存在だったならば』と。

それはありえない想像ではあるが、本来それこそ〝ありえた未来〟でもあるのだ。辛い記憶から逃避し、街に蔓延る犯罪から身を避け、悪徳から目を背ける。それは普通の人間であれば、ある程度は仕方がないことでもあるのだ。何故ならば、それら全てに立ち向かうのは耐え難い苦痛をその身に受けることに等しくもあるのだから。

さて、物語のメインはブルース・ウェインのそれをメインとして進む。ブルースが上記のような思考実験をしたのは、育った環境が似ているとされるランドール・ウィンタースを見てのことだったのかもしれない。貧困層が暮らすベイサイドの一角を富裕層向けに再開発しようとするランドールは、ブルースへ”血を分けた魂”と嘯き気安く彼の肩を抱く。ブルース自身は、内心の唾棄をおくびにも出さず、笑みと曖昧な返事でその場を離れていった。

バットマンにとって、件のベイサイドは定期的にギャングやドラッグの売人を狩る狩場に過ぎない。だが同時に、そこで暮らす善良な人々がいないわけでもない。……しかしそれは当然、いつ起きるかわからない悲劇と背中合わせの日々であると言わざるを得ない。

ランドールに誘われた夜、バットマンは銃声を耳にする。銃を持った男が逃げ去る姿を見て、彼は即座に彼が強盗────そして恐らくは殺人を犯したことを察知する。

しかし今回はそれで終わりではなかった。あっさりと犯人を捕らえたバットマンは、血に沈み微動だにしない男女の傍で、涙を流しながら佇む少年を見つめる。それは彼にとって全く予想外の、しかし見慣れた表情をした存在。

バットマンは誰よりも犯罪と身近に過ごしている。ある意味で彼もまた法を破る存在であり、それは彼が闇に生きる上で受け入れた恐怖だ。

ゆえに彼は少年に寄り添うことは出来ない。かつてのブルース少年と違い犯人こそ捕まったが、肉親を奪われた悲哀も、怒りも、絶望も、彼には癒す術がないからだ。

そしてブルースの目は、翌日には新たな犯罪者の気配を察知する。浮浪者の変装をしたブルースは、少年の両親が営んでいた店がギャングによるマーキングが為されたのを見つめながら、このベイサイドがかつて活気があったことを独り言ちる。大資本の撤退により働く場を失ったものが増えることに伴い、犯罪を楽で稼げる手段と捉える者が侵食し、この街の一角は荒んでいったことを。

更なる変装を遂げたブルースは、とあるダイナーで給仕をする女性を見つめる。バットマンとして彼女を何度となく警察に引き渡したことを思い出しながら、彼女が持つ弱さを彼は冷静に見つめる。犯罪とは巧妙な罠だと。それから逃れられる者は殆どいないのだということを。そしてそれは、何もここで給仕をする女性ひとりではないことを、バットマンは悲しいまでに知っていた。

再びの夜。バットマンは電気店を襲う強盗を襲撃する。十代の少年を部下にしたそいつらの不意を突き、煙幕の中であっという間に制圧する中で────バットマンは恐怖の目でこちらを見つめるあの時の少年”マーカス”を見た。

バットマンにとって、それは何よりショッキングなことだったろう。なにせ理屈ではわかっていても、ある意味で自分がなるかもしれなかったIFを目の当たりにしたのだから。

ウェイン家として生まれ遺された財産も、親代わりになってくれるアルフレッドという保護者もなく、その手に残るモノが何一つない状態でも、彼はバットマンだったのだろうかと。トレーニングで自身の肉体へ虐待を施しながら、果たしてそれらがない自分は今の良いウに犯罪と戦う手段を求めただろうかと。他の者と同じように、怒りを社会へと向けなかっただろうかと。

眠れぬ目を、陽光が差す。例えどれだけ悩んでいようと、彼の保護者は容赦なくその目を覚まさせる。ブルースの脳裏からは、恐怖に歪んだ少年の表情が離れない。もしあと少し早く到着していたなら、彼から両親を奪わせることはなかっただろう。数枚のイラストには描かれていない無数の苦悩が、傷だらけの上半身を晒すブルース・ウェインの表情に溢れている。

だからこそ彼は、敢えてランドールにもう一度会うことにした。再開発計画の詳細を聞き、現在の住人らがどうなるかを聞く。自覚すらない悪意と、貧しさを見下し嘲笑するかのように振舞うランドール。
ブルースは、目の前の相手を殴り倒したい衝動と必死に戦うのであった。

そしてランドールはこうも言った。ギャングやドラッグディーラーを掃除するのは、警察やバットマンの仕事だと。

ならばとブルースは決意を固める。ベイサイドのゴミ掃除を任せると言うなら、文字通りバットマンの出番だ。

ギャングから更生した振りをして犯罪を指揮する男へ”優しく質問”してやり、これまで以上のペースでバットマンはベイサイドの犯罪者を襲う。都市伝説の恐怖をそのまま示すかのように、犯罪者はバットマンが見せる怒りの火を恐れるようになっていく。

そして、かつて製紙工場だった場所がドラッグの工場へと転用されていたのを目の当たりにしたバットマンの怒りは頂点に達する。ギャングが用意した仕事。それは確かに貧しい少年らにとっては魅力的に映るだろう。ギャングの用意する一方的な保護とそこそこの金。生きていく上で金銭は必須だ。しかしギャング共は貧しさと不安定な治安から身を守るのを名目に、子供を利用したのだ。

無言の見開きが、バットマンの激しい怒りを示していた。襲い掛かるバットマンはギャング共が作ったドラッグの粉を目くらましに、以前強盗らを鎮圧した時以上の速さで制圧していく。

……その時、バットマンは誰かが引き出しを開け、そこから重いモノを取り出し撃鉄を上げる音を耳にした。振り向かなくとも、そこに誰が立っているのか……バットマンはわかっていた。

震えながら銃を向ける幼い少年。バットマンはただ真っすぐ、彼と向き合う。恐らくは世界で唯一、彼の心が負った傷を知る者として。

「────”私達の家族を殺した奴らの仲間にならないでくれ”」

それは悲壮な願いだった。マスク越しに涙を流すマーカス少年を見つめるその瞳は、あの日両親を失った八歳の少年のものだった。

マーカスは静かに銃を降ろし、バットマンは彼から銃を預かると、泣きつく彼の背を不器用に抱きしめる。

バットマンは、マーカスが悲劇に立ち向かい決断を下すことが出来たと確信する。その人生が時に厳しく、また悲しいものになったとしても、マーカス少年がそれに負けない力を持っていることを知ったのだから。

────そして、朝になればバットマンの時間は終わりを告げる。ベイサイドの犯罪者を一掃したブルース・ウェインは、自らの会社にその一角を買い取らせる。利益は微々たるものだろうが、自身が求めるのはそんなものではないと暗に示す。諦観していた人々にチャンスと希望を与えること。それこそが、ブルース・ウェインにしか出来ないことなのだから。

だが当然、その行動は彼に声をかけてきたランドールにとって愉快なものではない。皮肉の応酬を受けながら、ブルース・ウェインはプールで女を侍らす彼の元を去っていく。犯罪の証拠を得たゴードン署長がその場に姿を現したのを横目にしながら、「事業の成功を祈る」と言い残して。

バットマンにとって、それは終わらない戦争なのだ。”犯罪”という決してなくならないそれは、様々な要因から生まれるのだから。どれだけ戦いを重ねても、最終的な勝利は望むべくもないのだろうか……?

しかし彼は街を見下ろしながら再び独り言ちる。”小さな勝利から進む勇気は得られる”のだと。1人の子供を取り戻すことが出来たのなら、やがてそれを全てに広げ、ゴッサムという街そのものを取り戻すことも出来るのだと、さながら自分自身に言い聞かせるように。

────自らの苦痛も、やがては振り切れることを祈って。今はただ待つだけだとしても。
街を見下ろすバットマンの独白より

あとがき『2人のヒーロー』が持つ対照性

スーパーマンが希望を齎すのに対して、バットマンは恐怖を齎す。一見して相反する要素でありながら、これらは彼らのオリジンに根差している。そして根差すものが異なれど、その目指すものはどちらも近しいのだ。

スーパーマンが地上に平和を齎そうとするように、バットマンもまた、ゴッサムシティという自らにとってはある意味で忌むべき対象ともなる場所へ希望を取り戻そうとしている。

彼らはどちらも高潔な精神と、超人的な能力を有している。バットマンとスーパーマンではその能力に圧倒的な差があるように思われるかもしれない。だが、彼らはどちらもが『自らの示す力だけでは希望は齎せない』ことを知っているのだ。それは今回紹介した二つの物語、『ピース・オン・アース』と『ウォー・オン・クライム』でも示されているのがわかる。

彼らはお互いのやり方へ時折反発しながらも、同時に目指すべき場所へ向かって進むことが出来る親友同士でもあるのはその為だ。

もう一度言おう。希望や平和とは、決して一人の力で成し遂げられるものではないのだ。願わくば世界の全ての人々が、そのことに気付かんことを。

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