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コラム『これまでのHUNTER×HUNTER考察風味』⑥

さすがに紹介だけだとただのネタバレなので今回から考察メインにするぞの回

ええまあ、流石に反応も薄いのでそろそろ今までのメインになってた考察を交えつつやっていこうかなと思いました次第です。
折角天空闘技場で念能力も出てきましたのでね。
というのも本編の内容にちまちま触れるの、ぶっちゃけ本編を読めば解決する話なのでね。更新速度も現状月に二回なのでだったら考察メインにした方がよいじゃろと考えた次第です。
それよりも各章に登場する様々な概念や設定について深堀していった方が需要ありそうやん?
心の中の地上最強の生物さんが「持ち味を活かせッッッ!!!」て叫ぶんだもの。

念≒オーラ

六性図

さて、ハンター好きなら嫌ってほど見たことのある六性図ですが、とはいえそれはがっつり本編を読んで自分はどの系統だろう特質系最強だぜふひひとか考えたことのある中二病なわたしのような人種ぐらいの話ですので、まずはおさらいを含めてこの辺を解説していきましょう。

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この世界におけるオーラとは、まず万物に宿る無意識のエネルギーを指します。分かりにくければ磁場や水分と捉えていただいてもいい。
現状地球にあるありとあらゆるものはそれらの特徴を保持しており、様々に応用されています。
とはいえここで説明するのは創作の世界であるHUNTER×HUNTERの解説兼考察になりますので、必ずしもそれらに沿った回答になるとは限りませんので悪しからず。
まず、小タイトルに書いた『念≒オーラ』という言葉について説明しましょう。
念能力という言葉は、コンビニコミックス版3巻、原作における天空闘技場編と呼ばれる章にて登場する概念です。
それすなわち人の体が無意識に垂れ流しているオーラと呼ばれる身体機能の一種を、その通り道である|精孔《しょうこう》を拡げることで視認及び干渉可能とする技術です。
上述したニアリーイコールもすなわちこれに関係してきます。念能力はオーラを運用する技術でもありますが、同時にオーラがあって初めて意味を成す存在です。そしてこのオーラは代償こそあれどほぼすべての人間が備えています。
またそれほど便利でありながら一般的でない3つのリスクがあります。
それは────
・様々な用途で簡単に悪用出来てしまえるということ
・使用条件さえわかってしまえば無差別に念能力者を増やせてしまうということ
・独占することで初めて利益を生む概念であるということ

という要素が関わってきます。特に最後の部分は相互協力という条件付きの能力において非常に強く作用してくる部分でもありますので、今後折に触れ解説していきたいと思います。忘れなければ('ω')

説明を戻しましょう。まず精孔とは一種汗腺のようなものです。例えば人種によってこの汗腺は数などが違うことが報告されており、熱帯に住む人種はこれが違うことで体温調整に大きな影響が出ることがわかっていたりします。
ですがそれはその環境に長く住んだことなどによる遺伝的形質や人間が持つ適応能力です。
念能力にはこれらはあてはまりません。作中でも触れられていますが、この精孔というのは肉体にそもそも備わった機能なのです。
当然、天然でそれを感じ取り、無意識で能力者になる存在もいるわけです。
ではそれらに気づけない人間はどうするのか。
先ほどわたしは精孔を拡げると言いましたが、文字通りこれによってオーラを認識することが可能になります。とはいえその理由は単純で、要するに視認可能なほどにオーラがあふれ出てしまうからです。要するに蛇口を大きく捻って水を出すようなもの、と考えてください。
とはいえその溢れる水は生命力ともされるオーラです。開いたままの蛇口からはとめどなく水、すなわちオーラが出たままになります。
そこで必要になってくるのが念能力、もといこれらを体系化して整理した心源流式の制御方法になります。作中ではこれ以外の正式な制御方法が登場しておりませんが、恐らく名前やアプローチの方法が違うだけで基本的には同じ類の技術へと至るでしょう。
前回わたしはウイングさんが説明した嘘の四大行を紹介しました。それぞれ『点』『錬』『舌』『発』としましたが、実際にはこれらは完全な嘘というわけではありません。
というのも実際にこの嘘の四大行は基礎訓練を行う上で必須の心構えであり、鍛えた能力者であれば言葉そのものに殺気を乗せるような劇中の芸当も可能なわけです。
そして本来の四大行は“纏”“練”“絶”“発”の四つ。
念能力を行う上で必須とされる技術です。
先ほど説明した精孔を拡げる行為。これらには二種の方法があります。
一つは嘘、もとい方便として使われた四大行を行うことでゆっくりと本人に精孔やオーラを自覚させること。というのも、そもそもオーラは体に備わっているので、開いていない精孔でもオーラに干渉することは可能なのです。そしてその薄い干渉であっても、才能がある人物なら瞬く間に念能力を身に着けることも可能でしょう。
そしてもう一つが無理矢理目覚めさせる方法。
先ほどわたしは三つのリスクを上げましたが、これの一つ目と二つ目にこの方法は関わってきます。例えば悪意を持ったオーラを込めた念能力を防ぐのに最も効果的な方法は、等量のオーラを持った相殺です。肉体的強度を無視して影響するオーラという存在は、精孔を開いていない存在が受ければ無防備に刃物で刺される以上の悪影響を及ぼします。
今回の天空闘技場編で登場する新人狩りとも呼べる三人は、そういった悪意のあるオーラの攻撃を受けて肉体の機能や一部を喪失するのと引き換えに精孔を開いた念能力者でした。
彼らは常人と比較すれば、いわば見えないナイフを持っているに等しい存在です。仮に自分らと同じような無知な実力者が挑んできて、その実力や身体能力が上位であったとしても、見えないナイフである念能力を利用すればあっさりジャイアントキリングが可能になってしまうのですから。
これこそが三つのリスクの一つです。そして見えないという理由に、この精孔が目にもあることが挙げられます。オーラを視認するには、一定以上自らのオーラで視界を覆う必要があるのです。無論それは防御にも利用できますが、それはすなわち四大行でもある“纏”でもあり、この後に説明する“凝”にも応用ができます。
作中でもウイングはゴンとキルアに強く注意をしています。それは天空闘技場における200階以上の闘士らが全員念能力者であり、その多くが洗礼と呼ばれる一種の外法によって精孔を開いています。すなわち、オーラを悪用した初見殺しです。その結果は上述の通り。これらの行為は無論悪意を伴わずとも利用可能です。
自身のオーラを相手の体に流してあげることで、精孔から溢れるオーラの量を一時的に開いてしまえばいいわけです。ちょっと違いますが要するに処女喪失みたいなもんですね。

四大行


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“纏” “練” “絶” “発”
これら四つがなぜ四大と呼ばれるほどの基礎なのか。それは念能力を有した者ならば、基本的に使えなくてはならない概念でもあるからです。
まずは“纏”
これは精孔が開いた際、拡がったことで溢れるオーラを全身に留める技術になります。そしてオーラは生命エネルギーになりますので、出しっぱなしにすればいずれは疲れ果てて動けなくなります。たまに勘違いしている方がいますが、能力で無理矢理オーラを出し続けるようなことでもしない限り、精孔を開いただけで死にはしません。
そして“纏”とは基本であると同時に、念能力者がほぼ無意識で有する不可視の鎧です。今までは体内を循環しているだけだったエネルギーを外で纏うことによって遥かに高い耐久力を得ることが出来ます。無論これはオーラの量に応じて変化していきますので、最初に見せた系統図、六性図とも呼ばれるそれぞれによってもその耐久力は変化していきます。
参考までに言及しておくと、“纏”を使用したからといって弾丸に対して無敵になるわけではありません。あくまで自身の生命エネルギーがもとになるわけですから、それ以上の防御力は後述する“発”や応用によってしか得ることは出来ません。

次に“練”
体内のオーラを集中しまとめ上げ、一気に全身から放出する技能です。要するに息を吸って思い切り吹き出すってことですね。
当然普通に“纏”をするよりも息切れは早くなりますが、大きく息をすることで通常より多くのオーラを纏うことが出来ます。そう、この能力はそもそも“纏”とセットであり、本編にて無理矢理起こされたゴンとキルアの初期状態は一種の“練”でもあるのです。ただしあのシーンとの最大の違いはそれが意識的であるかただの垂れ流しであるかということ。
当然垂れ流されるオーラはゴンが評した水蒸気という言葉通り真上へと逃げて霧散していきます。これらが逃げ切られないよう、息を吐きつつその吐いた息が逃げないよう風船に閉じ込める。“練”は要するにこういった技術なわけですね。そしてこれを使うことこそ、念能力者として最低限の条件でもあります。何故なら“纏”は単に全身にオーラを纏っただけであり、先述したようにほんの少し防御力が増したにすぎません。しかしこの“練”はそのオーラを意識的に多く纏っているので、その防御力も大きくすることが出来るのです。が、その防御力の拡大にはまだ続きがあります。

“絶”
オーラを吐き出す精孔ですが、これは意識的に閉じることも出来ます。そしてこの手段は気配を消す修行とも重なります。この世界における気配は、現実における音や視覚的な情報のみならず、このオーラの存在感も関係しているからです。なぜならオーラは互いに干渉しあいますので。
この“絶”を用いることで可能なことは主に三つ。体外へ出ていくオーラを普段以上に内部に留めることで生命エネルギーの循環を高め回復力を高めます。ちなみに念能力者は老けにくいという特性があったりしますが、これは“纏”を初めとした四大行によって垂れ流されるオーラが減ることによる副次効果だと考えています。
次に気配の遮断。ゴンが4次試験においてヒソカすら欺く気配の遮断を行いましたが、彼はここで既に無意識での“絶”を使用しています。わたしはよくゴンのことを獣と表現しますが、野生の獣もゴン同様“絶”を利用することが出来るのがあの世界ではないでしょうか。
最後にこの“絶”は精孔を閉じることでオーラを出なくすることが可能です。今後登場する応用編ではこれを利用した技術が登場します。次回にでもこの辺は解説するとしましょうか。

最後に“発”。
これはずばり何度も言及している念能力そのものです。その種類は作中でも千差万別。思い入れや思想、信条や信念、無数の感情が影響するオーラとその修行によって生まれるのがこの能力です。
最初に貼った画像にもあった六性図とはすなわちこの能力が持つ性質のことでもあるのです。
画像にもある通り、右回りに
強化系⇒変化系⇒具現化系⇒特質系⇒操作系⇒放出系⇒強化系……といった具合に循環しています。
これらの解説は次回以降、応用編を挟んでからにするとしましょう。
今回はひとまずこの辺で。
本編最初の200階での勝負や、その後行われたヒソカの試合でもあるVSカストロ戦で披露された技能などはその際にでも説明したいと思います。
面白かったら♡押していっていただけると次回以降の更新が早くなったりしますので、よろしくお願いします。
それでは♣

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