グルメサイトの闇、そして今後
数か月前に話題になった「〇べログやらせ騒動」をご存知でしょうか?
いわばグルメサイトの点数を意図的に操作するウンヌンの問題。
そもそもグルメサイトってどうなの?的な疑問もありますよね。
今日は私の経験から考察していきます。
まず、点数のヤラセはあるか?
「ある」と言えばあります。
運営会社直接ではなく代理店やコンサルタントなどにおいてありました。「〇べログ」でいえば有料会員に勧誘する代理店の営業マンから「私がクチコミを書き高評価すれば点数が上がります。」との勧誘を受けたことがあります。
カラクリは
〇べログの場合クチコミの投稿数の多いレビュアーの点数が過大評価されるという仕組みがあります。(2019年当時)単純な話、3点の人、4点の人、5点の人と3人が点数をつけると平均4点になりますよね。これが3点の人が1000件投稿していて4点、5点のひとが20件くらいしか投稿していなければこのお店は3点になります。実際はもっと複雑なアルゴリズム(詳細は非公開)で決められているそうです。(ちなみに3件では点数評価はされません。)
つまり、先程の営業マンさんは数百件以上の投稿のあるレビュアーさんでその方が高得点を書けば点数は上がります。(どれくらい上がるかは不明)
しかし、営業マンさんがその店舗で実際に来店してお金を払って飲食して個人の感想として高評価をつけたのであればルール上問題はないような気もします。ここはグレーゾーンかもしれないです。高評価と引き換えに契約したとなると問題ですね。(この代理店とは契約していません。)
コンサルタントを称する者からインフルエンサー的な方に高評価を依頼していたという話も聞きました。
有料プランを辞めたら点数が下がったとの話も聞きましたが、点数を決めるアルゴリズムが非公開な上に不定期に変更しているらしく真相はわかりません。
ヤラセ以外にも問題点はあります。
「上位検索」といって有料プランの店が検索した時に上位に表示されます。しかもお金を払えば払うほど上位に表示されます。さらにネット予約が出来る、情報が充実している等の条件をクリアしていないと上位に表示されません。
ネット予約はユーザーからは便利な機能かもしれませんが加盟店(レストラン)は手数料やポイント代の負担が生じます。あるサイトはネット予約1名につき200円の手数料がかかります。10名の予約が入れば2000円の手数料です。月額料金とは別なのでかなりの負担です。
グルメサイト側もビジネスなので集客をした対価を取るのは当たり前です。これは「広告」なのですから。
まてよ?はたしてユーザー側は「広告」という認識があるのでしょうか?
「広告」と知った上で利用している方もいらっしゃるでしょうが「グルメ情報」と認識して利用している方もいらっしゃると思います。
ここが「闇」ですね。
ただこのビジネスモデルは終わりに近づいています。
先程の「お金を払えば払うほど上位に表示される」部分があだになってきており、上位に表示される店は広告料を多く払えるチェーン店系がほとんどになってしまいました。「グルメ情報」という認識だったユーザーも検索したときにチェーン店ばかり出てきては「グルメ情報」としての信用度が下がります。自らの仕組みで首を絞めてしまっているのです。
もちろんグルメサイトは意味がないとは言い切れません。
どういう客層が欲しいのか?グルメサイトで何がしたいのか?ターゲットや目的を決めてコストパフォーマンスが合えば利用するべきです。
グルメサイトが有効なパターンはおもに3つです。
①新規客を取りたい。②団体、宴会が取りたい。③リピーターを増やしたい。
この3つが欲しくて費用対効果があるならやるべきです。ただし複数サイトの掛け持ちはあまり意味がないのでおすすめしません。それぞれのサイトの特徴を踏まえて自店にあったサイトの一本勝負でいいと思います。
以下は私の経験上のざっくりイメージを記しますので参考程度に思って下さい。
ぐるなび サラリーマン宴会に強い。高額プランが多いため大箱店にはいいかも。
食べログ 閲覧数が多い。地域差もあるが「ラーメン」「肉」「高級店」に向く。
ホットペッパー リピーター獲得、女性、お得を打ち出したい店向き。
レティ 少人数、リピーター、専門性、食事に向く。
その他は使ったことがないので不明。
どのサイトも共通して言えるのは、営業マンや代理店は勧誘時は面倒見が良いですがしばらくするとサポートが減ります。基本的には自店でまめに更新したり検索順位を上げるテクニックが必要です。お金を払ってほったらかしではもったいないです。スマホでも管理操作できるのでアルバイトのSNSが得意な方に更新や管理をお願いするのも良いと思います。
今後はSNSやグーグルマイビジネス始めさらに新たなツールが出てきます。グルメサイト自体すべてがなくなることはないので活用できる部分があれば参考にしてください。
よろしければサポートお願いいたします。いただいたサポートは同業の飲食店や生産者を支えるための協会設立資金に使わせていただきます。