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ADHDの人間が激務の旅行会社で働いたらどうなるか。【前編】

こんにちはしゅーさんです。

今回は題名の通り、ADHDのぼくがどう苦しんで、どう復活したのかお伝えしようと思います。
ちょっと長くなってしまったので前編・後編に分けています。今現在、ぼくと同じようにADHDで苦しんでいる人に見ていただけたら幸いです。

ADHDとは

まず、初めにADHDについて説明します。

ADHDは注意欠陥・多動性障害の略で、発達障害の一種の病気です。特徴的な症状として、年齢に見合わない「不注意さ」、好きなこと以外に対する集中力がなくほとんど関心や興味を示さない「多動性」、思いついたことをよく考えずに即座に行動に移してしまう「衝動性」が見られます。

成人の3~4%がこの症状を持っていると言われており、診断を受ける大人が増えているそうです。
私の場合、精神的にダメになって初めて診断をして、自分がADHDということを知りました。

旅行会社の仕事について

配属先は団体旅行専門の部署でした。その中でも教育旅行、つまり修学旅行に関わる営業マンとして働いています。
営業といっても、修学旅行の仕事を取ってくるだけではなく、学校と打ち合わせをし、実際に修学旅行に添乗員としてついて行くところまで行います。

どれくらいの業務量なのか

旅行会社はやることが多いと言いますが、正直その想像を超えていました。前述した通り、営業といっても実際には添乗の業務もあるからです。
まず、営業としての話をします。修学旅行の契約は2年後のものなので、契約しました→すぐ実施という訳ではありません。
しかし、1つの学校で3学年それぞれ契約がある学校の場合、1学年は契約の活動をしつつ、2学年には保護者向けの説明資料を作り、3学年は実施に向けた準備という感じになります。
全ての学年で契約のある学校というのは少ないのですが、一校一校の特色、地域のルールなど細かい縛りが多いです。
営業マン1人当たり、大体20校弱の担当を持ってます。仕事は修学旅行だけではなく、自然教室や遠足など細かい仕事もあります。

続いて、添乗です。
行程通り進めばいいのですが、旅行にハプニングはつきものです。行きたかった観光施設が閉まっていた。大雨で電車が止まってしまった。などなど、予想外の出来事が起こりまくります。
もちろん経験も大事ですが、それ以前に旅行先の最新情報や宿の特徴、万が一の際の病院、関係機関の取消料等も事前に集めておかないといけません。

旅行会社は準備が全てです。自分で想像を膨らませ、一歩先を行かないといけない、そんな仕事です。これはどんな仕事でもそうですが、突き詰めれば突き詰めるほど終わりが見えませんでした。
また、ぼくの会社の場合は、営業をしつつ、添乗員をするなどといったマルチタスク力が必要になります。

自分の悪い癖

1年目のぼくは自信だけは一丁前にありました。
なるべく人と話さず、自分でなんでもやる。だからホウレンソウはしてませんでした。(してるつもりだったけど、今考えればしてないようなもんです笑)また、大事な確認もすっ飛ばしていたので見積のミスなども多かったです。当然、上司からは毎日のように怒られました。

怒られまくる自分

朝怒られて、夕方帰ってきてからも怒られる。
人間ずっと怒られ続けると、怒られるのが当たり前という感情になるみたいです。
いつの間にかあれだけ自信があったのに、やることなすこと一つひとつが不安になってしまいました。不安になればなるほど、相談できなくなりミスも増える。そしてより上司から怒られる。負のスパイラル陥り、だんだんとぼくの居場所がなくなっていく。ぼくがぼくじゃなくなるような感じでした。

理解できなかったこと

怒られていた時によく言われた言葉があります。
それは『相手の気持ちになって考えろ』という言葉です。
大抵の人はこれが分かるんだと思います。しかし、ぼくにとっては全く意味が分かりませんでした。というより、どんなに相手の気持ちになって物事を想像しても、理解できなかったのです。後から分かるんですがこれもADHDの特徴みたいです。

どんどんダメになる自分

相談できなかったこと、想像できなかったことが相まって小さなミスを連発しました。
自分でも情けなくなるくらいミスしまくってました。そのころはすでに心がダメになってました。
恥ずかしいことに、会社までの帰り道は毎回泣いてました。

心がダメになると、次は体に異常が発生しました。ぼくの場合は、手の震え、味覚障害、発汗、発声に現れました。一番症状として現れたのは発声の部分で、全くと言っていいほど話すことができなかったです。

今だから笑って言えますが、どうやったら迷惑かけずに死ねるかを本気で考えてました。

悪い癖から負のスパイラルの陥り、死ぬ方法まで考えたぼくが、どうやって元に戻ったのかは次の後編でお伝えします。

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