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ちほうそうせい→地方創生

理系学生にとって、地方創生はとても距離があり知る由も無い物。
覚えがあるのは、何年か前に流行語になったな…くらいです。
そんな私が知る所から始め、考え、わかりやすく解説したものです!!

地方創生ってなに?(超基礎編)

地方創生とは、東京一極集中を是正するために地方の人口減少に歯止めをかけ、日本全体の活力を上げることを目的とした一連の政策である。2014年9月3日の第2次安倍改造内閣発足後の総理大臣記者会見で発表された。ローカル・アベノミクスともいう。

つまり...

政府主導の下、起業と町が協力して東京以外に人を移動させて、国全体的に経済活性化させていこう!!

って物です。
「人」と言うリソースを問題解決の糸口に「町」「仕事」を興しています。(願望)

現状を知ろう

政府がどのくらい力を入れているのか、国家予算から評価してみます。
定量的で、わかりやすい!
今年度の予算はなんと2兆8600億円!!
実に国家予算の3%に当たります。防衛の5兆2600億と比較する、政府が力を入れているのが分かりますね。
こんだけの予算を割いているのだからさぞかし成果を上げているのだろう…
後ほど紹介します!

次に人の動きについても知る必要性がありますね。

人口移動

政府の作っている資料です。
ピークは1962年ですが、都内への転入に歯止めがかかっていないと言えます。

好事例3選と成功要因

現状を把握できたので、ここからは具体例を交えていこうと思います。

神山町

「サテライトオフィスで一変!神山町」
モデルケースとしてよく取り扱われるのが神山町。
始めはアートを主軸とし、町おこしをしていた。しかし、2010年にITベンチャー企業のテレワークスタイルが話題となると、元々自然豊かな神山町にはサテライトオフィスが急増し現在でも10社以上のオフィスが健在している。
成功要因は、都市部と比較した時の町の強み&トレンドを抑えた事。この2つだと言える。


東川町

「東川町 as スノーボード」
スキー場があり、観光客を呼び込むポテンシャルを持ちつつも活かし切れていなかった東川町。
カナダのキャンモル、ラトビアのルイエナの行政機関と協力し
「アルペンスノーボード国際大会」、「プロによるスキー教室」を開催。
某有名アウトドアブランドの協力もあり、雇用、経済が回ることで現在に至るまで国内から、インバウンド共に増えている。
成功要因は、既存の観光資源を活かし魅力的な新しいイベントをした事と言えるでしょう。


古民家

「古民家リノベーションで古き良き太田市へ」
企業が主体となって動いた事例です。
40年前から景観維持のために、空き家となった古民家などを直すことを地域への貢献活動として、行う「中村ブレイス(株)」。義手などを専門に製造する企業である。
古民家のリノベーションがトレンドとなる昨今にメディアに取り上げられる事で一気に注目度が増し、入居者が増えたと言う。
成功要因は、長期にわたって独自の景観の維持に努め、トレンドになった事である。

再現性と独自性のパラドックス

3つの成功事例を踏まえて、抽象化すると
(既存の独自のリソース)×(新しい物)
この2つの要素を上手く組み合わせる事が重要であると言える。

今後、地方創生を進めるに当たって再現性も意識していきたいところである。しかし、独自性がファクターとなる為に再現性を持たせる事が難しい。
逆に、再現性が高い物であっても流行らず、ましてや都内で再現性があったら火を見るより明らかだ。この地方創生が抱えるパラドックス一つ目の課題であると考える。
また、今回調べるまでは、自分自身が具体的な政策内容については無知であり「知っている」とは言えない状態であったのも事実である。
800人への「地方創生は上手くいってると思うか」の調査結果として以下が得られている。

創生

大多数が「わからない」と答え、その理由が政策の具体事例を知らない事が挙げられている。

民間と行政の協力が欠かせない政策において、相互の人材交流の場の創出や、トレンド最新情報に敏感な人材を取り入れて各々で独自性を生み出して発信し、周知させていく事が重要であると言えとだろう。

後述

ここまで地方創生について書いていく中で、一つの疑問が生まれました。

目的の生産性の向上において、地域創生が本当にベストな手段なのか

先に触れたように大きな予算を割いている。しかし、効果としては実感が乏しく、また評価基準が特に曖昧である。
「創生」ってどんな状態なのか。どのくらい継続性があれば良いのか。誰にとっての「創生」なのか。
この選択に至ったのには、政治的背景もありそうだなと感じたり…
決められた方針の中でベストを尽すか、方針を変えられるか今後更なる課題として考えれるなと思います。