忘れたくない今だからこそ、最高のかわいい一枚に 〜ベビーフォトグラファー 坂部直美さん〜
世界に一つだけ、あなたについてのストーリーをお届けする「shutter」
ご依頼者様と対談、感じたことを感じたままにオリジナルエッセイにしたためる企画です。
今回ご紹介するのは、千葉県木更津市で
忘れたくないむちむち肌感を残す5〜6ヶ月赤ちゃん専門のベビーフォトグラファーとしてご活躍の ベビーフォトスタジオミルフルール 坂部直美さんです。
透明感あるお肌にクリンとした目。なんとも愛らしい方だなぁと私が思ったのは、もう7年、8年前になるのでしょうか。
当時木更津で街づくりに関わること、子育ての応援になるようなことがしたいと試行錯誤していた時、定期開催している親子イベントにベビーマッサージで参加したいと、ご縁が繋がったのが直美さん。
当時はまだまだお互い子どもが小さく、直美さんのお子さんは幼稚園にも入園していなかった頃。
赤ちゃんが好き、ベビーマッサージがしたいと、多くのお母様にベビーマッサージを伝えているご様子は楽しそうで、小さな街の小さなイベントでコツコツと約5年に渡り活動された方。
その先でベビーフォトも学ばれて、ベビーフォトグラファーとして、生後まもない赤ちゃんから、わずかな時期の「ちぎりパン」さながらの手首足首になるむちむちのベビー、お座りやハイハイを始めた姿まで、あっという間に育ち変わっていくベビーの姿を撮影。
透明感ある写真には、ファンも多く、赤ちゃんの時に出会ってから、入園入学、七五三の撮影と、長きにわたって関わっているお客様も。
これまで、イベントの前後で話すことはあっても、直美さんがどんなふうに生きて今日に至ったかを、深く聞いたことは実はあまりなく、今回ご依頼をいただいて、改めて直美さんのストーリーを聞くことができました。
久々の再会で、これまでどんなことをしてきたの?と聞いてみた時の、直美さんの言葉。
その、基準の選択の一つとして、私のコミュニティに参加してくれたならば、こんなに嬉しいことはないし、彼女は現在、私が退いた後のそのコミュニティで、ベビーフォトグラファーとして、今もなお活躍し続けています。
元々はどんなことをしていたの?と聞いてみたら、学生時代はなんと、建築デザインを専攻していたそう。意外がすぎます。
当時好きだったよしもとばななの本は読み漁って、卒論もよしもとばななについて。
「好きだったんです。」
それ以上でもそれ以下でもなく、「好きだったから。」
卒論も出して学び切った後は、あんなに読んでいた本もあっさり捨ててしまったそう。
「そうそう、好きでしたね〜〜〜〜〜(忘れてたけど。)」
空の彼方を飛んでいる飛行機を見るかのように、つぶやく直美さん。
私たちはつい、「好きなら」の後を付け足してしまう。
好きなら仕事にしようとか、稼ごうとか、好きだから、プロを目指そう、とか。
好きの後に来る、何か「結果」がつけたくなる。
でも、直美さんは決してそうではなく「好きなことを好きなだけ。」
自由で軽やか。
そんなことを話してくれたこの日の彼女は、メイク道具をなんとジップロックのチャック袋に入れていました。笑
なんとも爽快軽快。自分の心地よさに、完全フォーカス。
そんな飾らない姿だからこそ、写真を撮ってもらう人も、かしこまりすぎず、気負いすぎず、忙しさに追われる子育ての時間の中でも、その姿をひらいて撮ってもらうことができるのだろうな。
そんなことを感じた、インタビューの始まり。
結婚前は、これまた「敏感肌の自分の肌に合っている、ここの化粧品が好きだから」で選んだ、大手化粧品メーカーで店舗を任される程のキャリアを積んで、「仕事に邁進」だった人。
でもそれも、仕事が好きで、職場の人たちが好きで、とにかく、楽しかった。仕事のこと、部下や仲間のことを考えることが全く苦ではなくて、休みの日でも仕事のことを考える。でもそれが、楽しいことだった、と。
好きなことを好きなだけ。
それほどに仕事に没頭していたからこそ、結婚して子育てが始まったとき、「私はずっと家にいて子育てできるんだろうか」「ちゃんとした子どもに育てられるんだろうか」
真面目さが祟って、当初はちゃんとしなきゃの子育てだったけれど、仕事ばかりしてきた自分でも、主婦になって子どもと過ごす時間は決して苦痛ではなく、むしろ楽しい時間も多かったそうです。
ただ、元々コミュニケーションが得意な方ではなく、「どうやって関わったらいいんだろう、もっと楽しく関われることがあったらいいのに」そう思っていたときに見つけたのが、ベビーマッサージ。
だから、ベビーマッサージを体験しに行った・・・のではなく
「だったら自分でやっちゃえばいい」
いきなり、ベビーマッサージセラピストになる道へ突入、ベビーマッサージインストラクターになるための学びをスタート。
やってみたら、手技もたくさんあるし、インストラクターだから、生徒さんに楽しんでもらえるように笑顔でやらなきゃいけないし、試験は厳しいし、学ぶことはたくさん。
思ってたより、大変だったけれど。
好き。やりたい。やる。やり切る。やり切ったら、次。
至っていたってシンプル。
シンプルの純度の高さ。
やってみたいけど・・とか
あーだこーだな言葉は一切出てこなくて
「自分でやってみたいって思ったから、興味関心が続く限りやるだけ。」
だからどの話をしていても、直美さんはとても楽しそう。
ベビーマッサージを受けるなら、ベビーマッサージを学んでインストラクターになってしまえばいい、そう思って学んだ先の日々は、
特別な時の、特別なケアとしてのベビーマッサージではなくて、毎日の日々のスキンシップの中に溢れているもの。
それくらい自然に溶け込んだものだからこそ、ベビーマッサージがなかったらどんな子になっていたのか、なんてことは想像もつかないのだそう。
ふれあいを通した親子の自然な関わり方をしれたことは、とてもよかった、と。
赤ちゃんは可愛くて、触れることが大好きだし、何より、ベビーマッサージを知ることで、お母さんたちも楽しくなるんだよって、ご自身が体験したこと、その喜びを、伝えたいなと思った。その気持ちのままに、2014年より、ベビーマッサージセラピストとしての活動をスタート。
住宅メーカーのモデルハウスを会場にしたイベントや、自宅でのレッスンの他、出張レッスンなどを開催。
興味を持ったから、やってみて、
自分でやるって決めたから、やり通せて
楽しかったから、日常に活かせて、
楽しかったから、伝えたくなって、
楽しかったから、伝わって
楽しかったから、続いた。
楽しめる分だけ、楽しんだ。
稼ごうとか、ビジネスにしようとか、そういう言葉は直美さんから一切出て来ず、楽しいことを誰より自分が楽しんでいたから続いていただけのことなんだと、本当に、シンプルな思考が伝わってきます。
ベビーマッサージの他にも、妊娠中〜新生児の時期までの間で、おくるみを使った赤ちゃんとのスキンシップの楽しみ方を伝えたり、スキンケアについても伝えたり。
赤ちゃんと過ごす日々を心地よくするための様々なことを伝えてきた直美さん。
楽しさのままに続けていたところで、所属していた協会がベビー専門のフォトグラファーを養成する講座をスタート。
子どもの時から、写真がずっと好きだった直美さんは、世間でコンパクトデジタルカメラが流行りだす頃にはもう持っていて、好きな花の写真をたくさん撮ってきたそうです。
写真が好きだからこそ、ここでベビーフォトを学び、ベビーマッサージの先生&ベビーフォトグラファー、二足の草鞋へ。
それが、2016年のこと。
やり始めてみたら、これがまたとても楽しかった。
元々、ベビーマッサージがとても楽しかったし、何より、赤ちゃんが大好き。とにかく、かわいいし、触りたい。
生まれたから、どんどん成長して姿を変えていく赤ちゃん。その姿は、今この時にしか見れない姿。
だからこそ、撮りたいし、形に、写真に残してあげたい。
今しかない、ふわふわとした、すべすべの透き通るような肌、ミルクの匂いさえしてくる柔らかな愛しき存在感、どんどん大きくなって、むちむちとしていくときの、触りたくなるたまらない愛しさ。
手首や足首に輪ゴムがはまってる、ちぎりパンみたいなむちむち手足の生後5〜6ヶ月の時のあの姿は、とにかく、とにかく、最高の可愛さ!
でも、その可愛さも、あっという間に過ぎて、
はいはいをしだすと体は引き締まって、ちぎりパン時代はあっさり終わってしまう。
育てているお母さんはというと、この時期はまだまだ何度にもわたる授乳やおむつ替え、もうすぐ始まる離乳食、夜中の授乳もまだある方も多く、日常にとても忙しかったりします。
初めての子育てなら、これでいいのか、大丈夫かなと、わからないことへの不安が募る日も決して少なくありません。
我が子は可愛いと思いながらも、その日々の実際は忙しくて、あっという間に大きく育ってしまって、気づいたら、忘れたくないと思っていた記憶の中の姿さえ、薄れて行ってしまう。覚えていたかったのに。
あまりにも早い、赤ちゃん時代の成長。
「今この時しかない、過ぎたらもう見れない、たまらなく可愛い姿」
忘れたくないその姿を、その愛しさを。とっておきの一枚に写して、そうして一枚一枚、成長とともに、我が子の姿を残していけたら。
いろんな時を超えて、我が子が育ち写真を見返した時、当時の愛おしさ、可愛らしさ、あの肌の質感を、もう一度思い出せる一枚があったら、忙しさに翻弄されがちな子育ての日常も、「愛しさ」という大切な原点を見失うことなく送れるのかもしれません。
「あなたもこんなに可愛かったんだよ♪」「こんなに小さくてむちむちだったんだよ♪」そんな風に、我が子に伝えられることだって、とても幸せな瞬間。
お子さんにとっても、記憶にさえない時の自分の可愛らしい姿がそこにあり、お母さんやお父さんが嬉しそうに当時のことを話してくれたら、きっと嬉しい。
忘れたくないのに、忘れてしまうからこそ、愛し愛された証でもある、最高の一枚にして、届けたい。
対談中、ずっと嬉しそうに楽しそうに、いかに赤ちゃんのムチムチ感が可愛いかを語ってくれた、直美さん。
2019年には「ベビーマッサージはやり切った」と感じ、これからは何より好きなベビーフォトに専念すべく、ベビーマッサージセラピストの資格は返上。
ベビーマッサージを通して体得した、赤ちゃんとのコミュニケーションの取り方や、ご自身の子育て経験、そしてまた、化粧品会社で勤めていたからこそわかる「赤ちゃんにも必要なスキンケアの基礎知識」(日本化粧品検定1級合格)、これまでのすべてを、ベビーフォトに生かして、かわいい姿を撮って行くことに専念されることを決意。
私たちは、「好きなものやこと」に対しては、尽きることなく興味を抱き、その良さ、魅力を見つけ、語ることができる生き物です。
好きこそ、最強。
赤ちゃんの可愛さにぞっこんで、なんなら「食べてしまいたくらい可愛い」と、この写真の笑顔で語り続ける直美さんを見ていると、
もし、私がまた我が子を産んだとしたら、その時の撮影は、こんな風に可愛いと溺愛してくれて、我が子の魅力をどこまでも見つけることを楽しんでくれる人に撮ってもらいたいなぁと、思ってしまいます。
だって、好きでたまらないから、どうしたらその可愛さを写真に写し込めるか、どこまで、可愛さを引き出せるか、楽しみながら、撮影してくれると思うから。
好きと楽しさを人生の羅針盤にして、これまでを生きてきた直美さんにとって、「赤ちゃんに感じる可愛さ、好き」と「写真が楽しい、好き」という二つが掛け合って生まれた、ベビーフォトは、天職とも言えるものなのかもしれないと、そんなことを感じたひととき。
これからはもっと、ベビー撮影を楽しんでいきたいと、過日ニューボーンフォトも始められた直美さん。
この姿もまた、一生のうちの「今しかない」姿。
人生には忘れたくない瞬間が溢れるほどにあり、我が子を授かり生み育てる日々はまさにその瞬間の連続。
生まれた日、
初めて目を開けた瞬間、笑った瞬間、寝返りを打った時、声がでた日。おすわりしたり、はいはいができた日。
たくさんの「初めてできた」を超えていく日々は、毎日が記念日と言えるくらいの成長の連続。なんてことない日に笑い合った笑顔が可愛すぎて、その笑顔に癒され愛しさをおぼえることも数え切れないほどにある。
なのに私たちは、どんなに忘れたくないと思っていても、やってくる日々の中で、その気持ちとは裏腹に、記憶は薄れていってしまいます。
だからこそ。
今しかない、忘れたくない可愛さ溢れる姿を、最高の一枚にして、残したい
そうして撮影された一枚は、かわいさを愛でる「家族の笑顔」を生む一枚。
「ミルフルール」は「千の花」を意味するフランス語。写真を通して、たくさんの笑顔が生まれますように。そんな願いが、こめられています。
赤ちゃんが好きだからこそ、楽しみながらその魅力をめいっぱいに引き出し写真に写したいと願う直美さん。
そんな願いとともに写す写真だからこそ、ご家族の笑顔になる一枚に、きっとなる。
特に。。。。むちむちとした、輪ゴムがハマったような、あのちぎりパンの手足の時代の赤ちゃんの撮影となったら。
かわいー!可愛い〜〜!!♡と
直美さんが夢中になって、撮影してくれること、間違いなしです。
食べちゃいたいくらい、可愛くてたまらないのですから。笑
自分の仕事のことを、こんなにも楽しそうに満面の笑顔で話してくれるお姿が、何より可愛く、煌めいていて。
楽しそうな人には、楽しそうな人が、集まる。直美さんに撮影してもらうご家族にも、きっとたくさんの喜びが伝わっていくのだろうなと、感じたひとときでした。
直美さん、ありがとうございました!
ミルフルールでの撮影のご依頼はInstagram DMよりどうぞ