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結婚式マジックのコラム(Spice of Magic Vol.1より)

(本ポストは、BAKAMAGIC発行 Spice of Magic vol.1『結婚式マジックのコラム』より、一部修正した原稿です。)

アマチュアマジシャンがマジックを演じる機会のうち、結婚式は非常に多い印象があります。特に、私は20 代後半に差し掛かり、友人たちが結婚式ラッシュ。こんな中で、たくさんの出演の依頼がやってきます。友人の晴れ舞台ということで、喜んで引き受けていると、気づけば結婚式への出演回数は2 桁を超えていました。(周りがそれだけ結婚していることも驚きですが。)

そういった中で、結婚式で使えるアイデアを中心に、徒然なるままに筆を進めてみました。

本原稿は、東京大学奇術愛好会の仲間とつくったBAKAMAGICという団体で発行した、Spice of Magic vol.1からの抜粋です。この他、4名のマジシャンで執筆したものです。いくつかのトリックとコラムです。マジックの種明かし問題に切り込んだ弁護士によるコラムも....!このコラムが面白いと思った方は是非他の作品もどうぞ。ちなみにSpice of Magic vol.2も2019年に作成しました。以下のリンクからお買い上げいただけます。そちらも是非ご検討くださいね!!

結婚式マジックの心得

・主役は新郎新婦であることは忘れずに
結婚式で数々のマジックを演じて試行錯誤してきた中で、披露宴だろうと2 次会であろうと、新郎新婦とゲストの満足度がとても高いものにするためには、(当たり前かもしれませんが、)「主役は新郎新婦」ということは忘れてはいけません。これが大原則です。
それを忘れてしまうと、自己顕示欲を満たすためだけの演技でも、新郎新婦やお客さんは少なくとも驚きはしてくれるかもしれませんが。。。(それに、そんな手品をするマジシャンはイケてないマジシャンなので、まず結婚式で頼まれないでしょうけどね。)
私自身はやはり新郎新婦のための手品をするように心がけています。そのため、客上げはまず新郎新婦からしたり、マジックを新郎新婦にゆかりあるものにしたり、という工夫をしています。

・披露宴での演技の場合は、必ず下見と打ち合わせをしよう
事前の新郎新婦側との入念な打ち合わせは重要です。マジシャン側としては、数多く依頼される手品の余興のうちのひとつかもしれませんが、新郎新婦にとっては一生に一度の晴れ舞台。特に立てたいゲストは誰か、どんな演技をしてほしいか、といったことを入念に打ち合わせしましょう。
特にマジシャンとして気になるであろう「演じる場所」や「立ち位置」、「観客からの見え方」は事前の下見等含めて、しっかりと実施しておくべきです。

披露宴にて、サロンスタイルの演技を求められる場合、新郎新婦は高砂席に座り、スピーチ用マイクはサイドに配置されるため、「新郎新婦からもゲストからも見やすい場所」、というのは演技当日になって「そんな場所がない!」という悲劇が発生する可能性があります。そのため、特に披露宴は現地に行き、結婚式場のコーディネーターも交えての打ち合わせをおすすめします。

・新郎新婦のリクエストには極力応えて、新しい手品の可能性を追求しよう
新郎新婦にとっては結婚式は一生に一度であるため、結構な特殊なリクエストが多くあります。それらリクエストの中で新しいクリエイティビティを発揮するのもマジシャンとしての楽しみだと思っています。例えば、私がかつて受けたリクエストであれば、「ランダムに選ばれた4 人をマジックに参加させるが、実はその4 人がスピーチを事前に頼まれていた人々で、マジック直後のスピーチのコーナーに自然に移行できる」というものでした。ちょっとおもしろいリクエストですよね。
これはなんとか達成できましたが、こういう課題が意外とチャレンジングでやりがいがありますよね。

結婚式で演じたことのある作品リスト

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