オンライン演劇『こちらトゥルーロマンス株式会社』
zoomを使ったオンライン演劇。
劇場が恋しくて恋しくて仕方がない今、自分のおうちが劇場になる。
トゥルーロマンス株式会社とは、運命の出会いを商品として扱う結婚サポート会社。
本日は新入社員研修の一貫として、先輩社員たちのオンライン会議に参加するという。普段から運命の出会いを捏造している先輩社員たちの恋愛模様は、どうもひとくせもふたくせもあるようで。
この舞台は数年前に実際に劇場で観ていて、すごくすごく大好きだった舞台だったのですが、もちろん今回は劇場という舞台ではなく、今回新たに創られたリモートワーク編。
zoomを使ったオンラインでの舞台ということで物語の展開とかどんな感じなんだろなー、というのは観る前は正直なところありました。
舞台での展開を、zoomの機能を生かしながら、それに合わせた台詞、演出に変えてあり、その加減の上手さが堪らない。オンラインでの舞台なのに、気づけばまるで劇場で舞台を観ているのと同じ感覚にある。リモートでできる最大限のことを表現し、観客に届けてくれる。
もちろん実際の劇場でしか味わうことができないことはたくさんあります。しかしそれを逆の発想でオンラインでしか味わうことができないものを創り上げようとしていることが、もう拍手喝采であると感じています。
劇場に足を運ぶこと。劇場に行くとこが舞台ファンにとって日常で当たり前に出来ていた時でさえ、おそらく大多数の人たちにとって劇場とは、無縁に近いものではないかと思います。
「休日何をして過ごしてんの?」って聞かれて「舞台を観に行くのがスキ」って答えて「舞台ってどんなの?四季とか宝塚とかそんなやつ?」と十中八九言われるし
「舞台って誰が出てるの?」って聞かれて、答えたところでよほどテレビとかメディアとかに出てる人たちでなければ、後の会話が続くことなどほぼ皆無で。
「舞台って一度は観たいんやけど」という人が、映画館ですら足を運ぶことなどないのに、劇場に行くことなど、よっぽどのことがない限りあるわけがない。それが一般的な舞台の認知度であり、浸透率の低さであり、極々限られた世界なのだとひしひしと感じてる。
これからおそらくこれまで当たり前に感じていた日常が完璧に戻ることは、難しいことだと思うし、きっとまだまだ新たな演劇の形も生まれてくる。こういったオンラインでの新しい演劇の形が、舞台ファンはもちろんのこと、舞台を観たことない人にも足掛かりとして広がっていけばいいのにと思う。
今、大注目のこの「8時だよ!ニコルソンズオンライン劇場」は毎週土曜日20時から。毎週出演メンバーが変わるので、同じ組み合わせは二度とないというレア感。同じ舞台でもキャストが変わればがらっと変わるのが舞台の醍醐味だし、何度も観たくなる所以。
..........「え、この前観た同じ舞台なのに、なんで何回も観に行くの?」これも大多数の一般的考えの方々に何万回言われたかこの台詞σ( ̄∇ ̄;)
一日も早くコロナが消滅し、舞台観劇がマイノリティから打破できる世界が早く来ますように。
〈観劇日〉5月16日 20時開演 〈劇場〉おうちの中
〈キャスト〉大黒課長:立山誉 稲垣:伊舞なおみ 竹内:井澤こへ蔵 高野:うわりずむ 平松係長:西郷豊 山根:乃緑 荒井:吉見春人 徳永:山本礼華 沢田:保土田充
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