弁当を食べていた人
弁当を食べていた人がいた
いや、それだけなら普通のことだ
ある日スーパーに買い物に出かける途中に
いつも通る交差点に私は差し掛かった
すると左方向から弁当を食べながらその女性は歩いて来た
あまりのことに少々あっけにとられた私
その女性は私のすぐ前を弁当のおかずを食べながら楚々と歩いて通り過ぎた
その時食べていたのはおかずではなくてご飯だったかもしれない
私はその彼女の後ろ姿を目で追った
私の左方向から来て右方向にある横断歩道を
右折しようとする車を待たせながら難なく渡っていった
日常的に起きる普通の出来事の様に時間がただ過ぎていった
私もこの辺りに住んで長いがそれほどモラルの低い地域では無いと思っている
しかしその感覚に少しばかりの修正が必要なのかも知れない
ひょっとしたらその弁当を食べながら歩いていた人は
人ではなく何かを司る神様だったのかとも思い始めている
人の姿をして弁当を食べながら歩く様を私に見せたのは何かの警告か、それとも戒めか
さすがにそれは考え過ぎだと思うが
その数日後に同じ交差点の同じ場所で同じく左方向から
菓子パンをかじりながら歩いてくる若者に出くわした
その彼もまた私の前を楚々として通り過ぎ、
右方向にある横断歩道を難なく渡っていった
若者が菓子パンを食べている姿など何も珍しい光景ではないが
同じ交差点の同じ場所で同じ方向から
しかも弁当を食べながら歩いていた女性を見てから数日後に似たような光景に出くわしたことに少しばかりの驚きを感じた
こうなってくるともはやこの事象はやはり意味を持つものと考えざるを得ない
これは何の前触れなのか、いよいよ噂の大地震が来てしまうのだろうか
その人達が私の前を通り過ぎてから二ヶ月が過ぎた
今のところ私の周囲では特筆すべきことは何も起こっていない
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いつもご支援頂きましてありがとうございますm(__)m かねてよりの私の嗜好品でありますお菓子ですがいまだに安売り継続中です なのでいまだに買って食べております(^-^)/美味しいから満足です^^)v