いっぱい笑う
スクールカーストという言葉が浸透して早十数年。同い年の同じ括りに見える学生たちも、カースト(階級)などと呼ばれる身分が存在することが社会問題化した。
正直私も、大人になった今のほうが他者と上手く関われている。人間として未熟だった私は、同じく未熟な人間たちとは上手く関われなかったし、あるいは関わろうとも思っていなかったのかもしれない。休み時間は教室で本を読んでいるか、図書館にこもっているかのどちらかで、本当はみんなと校庭で遊びたかったなどとはついぞ言えなかった。
無理していっぱい笑う機会があった作者にも、それはそれで苦しさがあったのだと思う。笑う機会がなかった私も苦しかった。中高生とはなんとも難しい時期だ。いまだにあの頃の自分にかける言葉はなく、ただ耐えてくれと祈らんばかりである。
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