見出し画像

バスはいま

運転手一人の判断でバスはいま追越車線に入りて行くなり/奥村晃作

私も一度や二度考えたことがある。修学旅行か何かでバスに乗って移動中、クラスメイト40人ほどが乗ったバスの運命はこの日初めて会ったあの運転手に委ねられているのだな、と。

一人の人間がその他大勢の運命を握ることに、どこか神秘的な力を感じる。バスや電車の運転手もそうだが、アーティストのライブなどもそうだ。YouTubeでも、たった一人の人間の挙動を数万人が見守ることもザラにある。

神秘の力を司る張本人は何を思うのだろう。運転手側の経験がない私にはわからないが、乗客視点でのこの歌の心はつかめた気がする。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?