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司法試験の勉強と時間の管理

 2022年の司法試験まで、あと4か月くらいになりました。
 おそらく延期はないのではないかと思いますが、自分のときは延期があったので、いつまで勉強が続くのかと考えてしまい、正直なところ手につかないときもありました。この記事では、試験の3、4か月前に何を考えて、どう取り組んでいたのか、ということを書きたいと思います。
 そういうときに、意識していたことは、もともと不得意であると思っていた短答の演習に時間を割くことと、模試の結果を踏まえて比較的に結果が良くない科目や、答練で低い評価を受けた科目・分野の論文対策をすることでした。
 おおまかに、各科目の時間配分としては、民事系が全体の半分、刑事系が25%、公法系が25%(選択の国際公法をふくむ)となるように意識し、スタディプラスというアプリで時間を管理していました。スタディプラスのいいところは、自分の勉強時間が科目ごとに可視化でき、かつそれが1日ごとだけではなく、週や月の合計時間まで容易に把握できるというところにあります。他方で、スタディプラスは(あくまで自分が使っていた2020年頃は)勉強時間の多寡に関心が行きがちで、その質は自分で管理しなければならないという点において、限界があります。ともすると、今週は60とか70時間も勉強できてすごい、と思うこともあれば、40しか、、いやもっと少なくてああ、、やばいみたいな時もありました。しかし、模試などを受けているなかで、トータルの勉強時間よりも、そのときどう過ごして、どのように答案に表現できたのかということが最も重要であるということは意識することがありました。スタディプラスは、全体の自分の学習管理にはきわめてすぐれていますが、そこにいる他者と勉強時間を比べるためのものではないと割り切ってつかうことが重要であると思います。勉強の質を可視化するというのはかなりむずかしいので、自分はやっていませんでしたが、勉強時間ではなく、演習書や参考書の問や章などで、ノルマを設定して勉強量を定期的に把握するようにしていました。
 直前期の勉強法として、自分が取り組んでいたのは、えんしゅう本をといて、答案をほかのひと(弁護士の先生)に見てもらうことでした。結局、弁護士の先生も、参考答案をみて、「こういうふうに書くのか―」とみていたので、完璧に書くというのはとても難しいんだなということがわかる一方で、「いやここは書けないとねえ」みたいなコメントも頂いたので、そうしたことがわかるのもとてもよかったと思います。もうひとつは、辰巳のconditioning答練を、ロースクールの同級生と一緒に受けたことがとても効果があったのではないかと考えています。2020年5月頃でしたが、オンラインで会場とパソコンをつないで、答案を書き終えたのち、解説講義をオンラインのライブで受講して、そこででた質問を講師にぶつけたのち、同級生と答案を交換して、お互いにコメントしあうということをやっていました。同級生と言えど、一緒に受験するライバルでもありますし、間違っているところを見られるのは嫌だな、という気持ちもなくはなかったのですが、結果的に試験でそれが露呈するよりも、事前に指摘してもらって改善できた方が、一時の恥はあってもいいんだろうなと思って、そういうことをしていました。これはとても効果があったように思います。
 いまは、2020年頃とはすこしちがうかたちで答練なども提供されているのかもしれませんが、直前まで自分の不得意かもしれないというところをケアすること、そのバランスはアプリなどで管理するとやりやすいこともあるということ、延期などもあってモチベーションがさがりがちな中では、他者の添削がもっとも有効であったということを、残したいと思ってこの記事を書きました。
 2022年の司法試験を受けられる方、それ以降の試験を目指されている方のご参考になれば幸いです。

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