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眩しすぎる春


どうも、26歳成人男性でお馴染み、ポールです。

時って流れますよねぇ〜。
14歳の頃から比べて12年も経ってるんですよ。


めっちゃTime flies~~

今日みたいに天気が良い日は北海道の空を思い出します。

6月の晴れた日は、丁度北海道の真夏くらいの気温で、
学生時代の爽やかさを感じます。


昼は野球部の仲間と共に汗をかいて、

日が沈むにつれて涼しげな風が吹き、

汗が乾いて心地の良い疲れに任せて帰りのバスで眠っちゃう。

そんなシーブリーズの香り溢れたあの日々を思い出します。


懐かしいなぁ〜。




いつも無いものランキングベスト1


〜第1位〜


お金


※お金(おかね)とは・・・無いもの。無いと困るのに無いもの。あっても無くなるもの。

【類語】 無い(ない)、もう無い(もうない)

出典・・・ポール


あれ、すみません。



天気が良かったのでホンワカとした文章をお届けしたかっただけなんですけど、僕の心の中に居るいつも無いものランキングを発表したい化物が邪魔してきちゃいました。すみません。


もとい、世間話の続きをしましょう。


僕って、晴れた日に散歩をするのが好きなんですよ。


晴天の日は青空の向こう側まで見えるから、どこまでも行けるような気持ちになるんですよね。

中高生の頃、行き先も決めずに知らない場所に向かってとにかく自転車を走らせていました。

どこかに行くことが目的じゃなくて、自転車に乗って風を感じるのが好きだったんです。

今日も昼下がりに窓の外をふと見たら空がもうギンギラギンの青で。

昔を思い出して
外に飛び出したら足が止まらず膝が痛くなっちゃいました。(笑)


自分は引っかからないと思ってるものランキングベスト1


〜第1位〜


詐欺


※詐欺(さぎ)とは・・・誰が引っかかるねんと皆んなが思っている。でも引っかかることがある。引っ掛かった者は怒りと共に己の無力さ、そして稚拙さを知る。
その憎しみは人に大きな声を出させる。しかしその声は悪党どもには届かない。だいたい海外にいるから。不快極まりない。

【類語】 歌舞伎町の路地裏のゲボ(かぶきちょうのろじうらのげぼ)

出典・・・ポール

ちょっとごめんなさい。


あれ、おかしいな。


ただノスタルジックな文章をお届したいしたいだけなんですけど。


何だか意識を急に失って、気付いたら
自分は引っかからないと思っているものベスト1を発表しちゃってました。

すみませんすみません。

気を取り直して、


やっぱり夏の風が吹いt


俺が実際に詐欺被害にあった金額ランキングベスト1


〜第1位〜


¥120,814


※¥120,814とは・・・命。

【類語】 生命(せいめい)

出典・・・ポール




許せねぇ。


いくら天気の良い日だって詐欺られたら心は土砂降りですわ。


今年の春、私は人生初の詐欺被害に遭いました。


ギャンブルで負けた時はその日は死ぬほど悔しくても翌日になればなぜかけろっと忘れられるものです。

しかしキショゲボ悪党どものシノギ詐欺は違います。

被害に遭ってからというもの、私は毎日この12万円を思い出してはデカめのため息を吐き続けております。

この感情を季節を跨いで持ち越したくない。

だから今日は、皆様にどのようにして私が詐欺にあったのか、そして皆さんが被害に遭わないようにするための詐欺の見抜き方を実際のスクリーンショットと共にお送りしたいと思います。


詐欺被害防止セミナーです。



「いやいや、詐欺なんてアホが引っかかるもんでしょww」


と草を生やしているそこの若者よ。


君は過去の俺だ。


そんな時代あったなぁ俺にも。


詐欺はボケちゃった爺さん婆さんだけが引っかかるもの?


違う違う違うwww

だってデジタルネイティブの俺がイかれちゃってるんだもんwww



君が今後詐欺被害に遭わないように詐欺被害者の先輩である俺が教えてあげる。

抱きしめてあげる。


この記事によって詐欺られたこの悔しい感情を梅雨と共に洗い流し、
最高のキラキラサマーを迎えようと思います。


美女とかとビーチで遊びたいです。



それでは時系列に沿ってお伝えしていきましょう。



詐欺への道のり第1歩目〜出会い〜


一昨年の春に、サンタモニカの単独ライブの幕間VTRの企画で高いサングラスを買いました。


もみあげの化け物


これです。

似合ってるかどうかはさて置いて、私はこのサングラスを愛用しておりました。

このサングラスは当時の価格で約8万円


どんなにダサい服を着ていようが、
この値段のものを一つ身につけるだけででスーパーイケイケオシャレボーイになれると信じていた私は、どこに行くにもこのサングラスをかけていました。


一人で澤乃井の酒蔵に行った時も、

村に迷惑しかかけない次男



一人で長野の松本城に行った時も、

城主


一人で鶴岡八幡宮の桜並木を見に行った時も、

花側に見られてるヤツ


いつも松田くん(ブランドの名前がMATSUDA(車以外で聞いた事ない))は私
のそばにいてくれました。


私に人間の友達がいるかどうかはさて置いて、
私は松田くんといろいろな場所に行きました。


8万円するからって彼を美術品のように家に飾っておいたりはしませんでした。


可愛い子には旅させろです。


彼はサングラスとして生まれたのだから、
場所、季節構わず私は高くなった鼻の上に彼を乗っけて歩きました。

彼は360度全ての角度の日光を防いでくれたと思います。


松田くんと出会って
ちょうど一年が経った春、私は過ちを犯しました。

彼を夜の街に連れて行ってしまったのです。

日光を防ぐことを生きがいにしている松田君を
ネオン塗れの歓楽街に連れていくことは、僕のエゴを押し付けているようなものです。


彼をサングラスではなくただのアクセサリー扱いしているに他なりませんでした。


浴びるほど飲んだ翌朝目が覚めると、彼は私のもとから離れて行ってしまっていたのです。

いつでもどっかに彼の姿を探していました。
向かいのホーム、路地裏の窓、そんなとこに彼がいる可能性にかけて私は街から街へと探し回りました。


しかし彼が私の目の前に現れることはもう2度となかったのです。

※要約・・・買った高いサングラスを飲み過ぎて失くした。行った居酒屋や鉄道会社、交番に電話したけど見つからなかった。


詐欺への道のり第2歩目〜決意〜


彼が行方をくらましてから1年が経ち、私は一人でいることが当たり前になっていました。


彼といた日々を忘れていました。

いや、忘れようとしていました。

行き擦りの友達と遊びに行き、彼との思い出を塗り替えようとしていたのです。


しかし、日差しの強い今年の春のある日、人間の友達と街を歩いていた私はふと「今日眩しいな・・」と呟いてしまいました。

その瞬間、彼と過ごした記憶が急に蘇ってきました。


私と歩いていた友人は、この言葉が私に松田くんとの思い出をフラッシュバックさせるトリガーになっていると知るはずもありません。


「なぁ〜。暖かくなってきてテンション上がるなぁ!」


と友人はおそらく言ったと思います。

私は上の空でした。

そして私は一つの決意をしました。


松田くんを、取り戻そう。


いくら彼を忘れようとしたって、未来永劫日差しの強い日が来る度に私は思い出す。
それならば、もう一度お客さんと商品の関係でいいから、お金を払って彼に会おう。そう決めたのです。

「箱根の雪もそろそろ溶けてきたからさぁ、車で温泉でも・・・」

「ごめん。」

うららかな表情で話を続ける友人の言葉を私は遮りました。


「俺、アイツ探しにいくわ。」


私はスマホを握りしめてその場から走り去りました。
友人には悪いことしたと思っています。


しかし彼も私の本当に気持ちに気付いていました。
だからこそこんなことを言ってくれました。

「おう、お前が眩しい思いしなくなったら、そいつも一緒に行こうよ。」


ありがとう。

※要約・・・友人と遊んでいる時に、もう一回あのサングラスをネットで探してみるかぁと思った。


詐欺への道のり第3歩目〜再会〜


ネットの中で松田くんはすぐに見つかりました。


公式サイトで彼の姿を見つけた時、僕はまだ廃盤になってない居たんだという歓喜と共に、絶望しました。

僕が出会った時と比べて、彼は出世していました。

2万円高くなっている。


10万円払わないと手に入れることができなくなっていたのです。

型落ちして安くなっていると、彼を甘く見ていました。


当時、絶対に手を出しちゃいけないお金を掻き集めても5万円しかなかった私は悲しみに暮れました
10万円出すためには色んな人に嘘をつく必要があります。


もう諦めようと思った時に一つのサイトが目に飛び込んできました。




Online Storeと言う名のオンラインストアです。



中古の商品を扱っているのでしょうか。

スマホなどの電子機器、レジャー用品から野球選手のユニフォームまでありとあらゆる商品が定価の半額以下で売っています。



メルカリの様に特定のお客に向けての商品などもあり、
交渉次第によっては安く商品が手に入れられるのかもしれません。

どの商品を見てもメルカリやアマゾンなどの大手サイトよりも格段に安い価格で売られていました。

見つけたぞ俺のエルドラド。

こんな神サイトは子供の頃からネットに触れているデジタルネイティブの私にしか見つけられません。

もしかしたらここに松田くんもいるかもしれない。

このサイトに一つの望みをかけて検索をかけました。


すると・・・・




彼はいました。


奇跡的な彼との再会によって、私の心臓のBPMは190になったぞ。

すぐに抱きしめたいポチりたい気持ちを抑えて、一旦本当に彼は松田くんなのか、冷静になって確認しました。



彼はまさしく、私と一緒にいた松田くんと全く同じ型番の松田くんでした。

そして何より値段。

普通の大手サイトではあり得ない怒涛の二段階値下げによって彼は¥20,824という破格で売られていました。

さすがオンラインストアの中のオンラインストアであるOnline Store。


この価格なら私は人の道を外れることなく彼を取り戻すことができます。


長いこと待たせたな。


僕は迷わず指定された口座(ゴ チャ ミさんの口座)に入金しました。


世の中には変わった名前の方というものはいるものです。

すると会社からすぐにメールが届きました。


丁寧な会社だぁ。

どうやら松田くんは遅くても1週間以内には届くようです。

私はすぐに友人に連絡しました。

「今年の春は松田くんを連れて一緒に箱根に行こう。」

勝手に立ち去ったのは私の方なのに、彼は相変わらずうららかな声色で

「もちろんだ!」

と言ってくれました。

気にしすぎていたのは私だけだったのかもしれません。
私の松田くんに対する気持ちを知った上で、彼は全てを受け入れてくれている。

そんな友人に心から感謝しました。

そして、私は家の掃除をしながら松田くんがやってくる日を首を長くして待ちました。

要約・・・無くしたものと全く同じサングラスが激安で売られているのを発見したため狂喜乱舞して購入した。そして俺は買い物上手だと方々に自慢した。


詐欺への道のり第4歩目〜嘆息〜


入金してから10日が経っても、松田くんは家にやってきませんでした。


私の部屋は日に日に綺麗になるばかり。
彼を飾っておくためのスペースもできました。

3~5日の間にうちへ来ると聞かされていました。

彼も引っ越した私の家に来るのは初めてなので、道に迷って1〜2日到着が遅れてしまうのはしょうがないかと自分に言い聞かせていました。

でも10日が過ぎた頃に私は彼が何か危ない目にあってるのではないかと心配になり彼のお母さん(Online Store)に連絡をしました。


動揺が抑えきれずこちら(松田くん)と二回も言ってしまいましたが、出来る限り毅然かつ紳士的なメールを送信しました。

もう家を出ているのだとしたら、
何か良くない目にあっているのかも知れない。


それか、私に似てだらしない彼は、もしかしたら約束を忘れてまだお家にいるのかも知れない。

まだ家にいるのなら、気が向いた時にでも私の家に歩き出して欲しい。

遅くなってもいいからずっと待ってる。


とにかく彼が心配でした。


しかし彼のお母さんから来た返信は、そのどちらでもなく私の気持ちを奈落の底へと叩き落としました。


もうそこに松田くんはいませんでした。

恐らく私が購入するほんの一足先に他の誰かに買われてしまったのでしょう。


彼が本当に私といた松田くんなのかを確認している一瞬に、彼は他の人へと行ってしまっていたのです。


彼のことをもっと信じられていたら。


後悔してもしきれません。

私はずっと松田くんの残像を見て有頂天になっていただけでした。


こんなに愚かで惨めな私を見て、彼のお母さんも(Online Store)本当のことを言い出せなかったのかもしれません。

だからこそ10日が経って私が連絡してようやく真実を教えてくれたのだと思います。

「代わりを受け入れていただけますか?」

というビジネスメールでは絶対に見ることがない訳のわからない日本語からも、
相手の申し訳なさと私に対する情けを感じます。


「代わり」
という言葉を「現実」に置き換えると文の意味がわかったので、私はどうにか納得しました。

もう会えないと決まっていても、どうしても彼の面影を探したくなってしまいます。


私は彼の実家の情報が載っているページを見つけました。

へー、電話番号もFAXも080から始まる同じ番号なんだ。

少し変わったお家なのかな。

今の時代そんなこともあるのかな。

彼の知らない部分を垣間見てるような気がして不思議な高揚感を感じました。

そして好奇心は私に超えてはいけない一線を跨がせました。


彼の住所をGoogle mapに打ち込んでしまったのです。


やってることはほとんどストーカーだって分かってました。

でも止められない。

どうしても彼を感じたかった私は、
Google mapの検索ボタンを押しました。


どんな家に住んでたんだろうな。
大きなマンションかな、それとも庶民的な一軒家かな.....





え、何もないじゃん。

いや、ちょっと待って家なんてないじゃん。




松田くんって野宿派?


しかもこの住所の周りは建物があるのですが記載されていた住所の場所だけポッカリと空き地になっていたのです。

そしてすでに私は彼に会うための¥20,824を支払ってしまっていることを思い出しました。



この時点で私の心の中のコナンが大きな声で
「あれれー?おかしいぞー??」と叫び、
一つの仮説に辿り着いたのです。




もしかして松田くんとかお母さんとか色々妄想していたけど普通にOnline Storeっていうのは存在してない社屋を記載することによって実際にある会社だと信じ込ませてお金を騙し取るだけの詐欺会社?????




しかしそんな考えはすぐに消え去りました。


彼に会えないショックで過剰に疑心暗鬼になってしまっていたのでしょう。

送られてきたメールをよく見るとしっかりと返金対応を行なってくれるそうです。

恐らく彼らは空き地の地下に住んでいるんでしょうね。


危うく松田くんのお母さんをならず者扱いしてしまうところでした。

彼に会えない事実を受け入れて、私は返金手続きをすることにしました。

※要約・・・お金を払ったのにサングラスが届かなかったので会社概要を確認したら記載されている住所に何もなさすぎて大パニックになる。返金手続きできるということなのですぐに取り掛かる。もう必死。


詐欺への道のり第5歩目〜救い〜


返金の手続きはlineでできるということで、一つのアカウントを紹介してもらいました。


カスタマー・センターという名のカスタマーセンターです。


どこの企業とかは関係なく、これこそがThe カスタマーセンターというネーミングが返金の信頼感を表しています。


私は焦りすぎて挨拶もなく「返金してください」と送ってしまいました。

そんな不躾な私に対してもできるだけ早く返金する努力をしてくださってます。


丁寧な会社だぁ。



銀行の支払い送金画面を送ると、すぐに返信がきました。


「税関の問題でです。」から始まる文章なんて見たことないんですが、それくらい向こうも焦っているのでしょう。


なるほど、返金は税関の問題でpaypayでしかできないらしいです。

そんな法律があるなんて知りませんでした。

私は自分の無知を恥じました。


また、paypayのこの画面のここをタップしてQRコードを表示してくださいねというサンプル画像が送られてきたんですが、



名前が「りっち」でした。


信頼のある会社だからこそ顧客が増えていって収入も上がり、結果的にリッチになっているんでしょう。

心強い。

paypayの操作に慣れてない私にとって、丁寧に指示を出してくれるのはありがたいことです。

私は言われた通りに自分のpaypayのリンクを送りました。

切羽詰まっている私の状態を見て、和やかな空気に変えようとしてくれたのだと思います。

「お待ちくださる」

という日本語文法を無視した返信をして私を笑わせてくれました。

この頃には、間も無く返金が完了しそうな雰囲気も相まって、先ほどまでの緊迫した空気は消えていました。

私もその優しさとユーモアにのり、「待ちまさる」という言葉を猿の絵文字とともに送り返しました。


すぐに一枚のスクリーンショットととともに返信がきました。



何やらトラブルがあったようです。



消しておりますが、スクショの上の方に記載されてる電話番号は間違いなく私のものでした。


しかし送金しようとすると「ゼルダ」と表示され、送金が阻まれるというのです。


助けてよリンク。


私はpaypayの本人確認を済ませてあったので、その旨を伝えました。


しかし何度やっても送金できないようで、この理解し難い状況にカスタマーセンターの方も「なぜですか?」と怒りをあらわにしておりました。


それだけ必死に取り掛かってくれている証拠でしょう。

相手も自分の限界を悟り、別の業者を私に紹介してくれました。


予想外のトラブルが起きたのにも関わらず、頑張ってくれたと思います。


そして私は、販売元に連絡することにしました。

※要約・・・なんかのトラブルでお金返ってこなくて凄く焦っている。


詐欺への道のり第6歩目〜カスゲボ〜

「未来を作る幸和商事」

こちらがカスタマーセンターで紹介された業者です。

今私の身に起きてる不幸なトラブルを解決してくれるかけがえのない業者です。

そして今回このトラブルに真摯に向き合ってくれるのは「キラ」さんです。


いかにも返金のプロフェッショナルのようなお名前です。

凄いマジシャンにもキラさんっていますよね。


マジシャンはお金を消すのが仕事ですが、このキラさんは逆です。
必ずや振り込んでしまったお金を戻してくれることでしょう。

早速電話をしてくれるようです。
仕事できる人あるあるですね。


キラさん「もしもし、高橋さんのお電話でよろしかったでしょうか。幸和商事のキラと申します。よろしくお願いします。」

私「よろしくお願いします。」


キラさんの声は、若い男性のものでした。
そしてどこか不思議な訛りのある日本語を喋っておりました。

日本語というか、「ニホンゴ」でした。


「ニホンゴ、ムズカシイデース。」


「ニホンゴ」です。


かわいい。


キラさん「高橋さんのPayPayが送金を受け取れない設定になっているかもしれませんので、今から一緒に直してゆきましょう。」

私「よろしくお願いします。」

キラさん「それではビデオ通話で画面シェアしてください。私が指示しますのでそれに従って操作していただけますでしょうか。」

私「わかりました。」

※絶対にスキャンしないでください。



キラさんは私にQRコードを送ってきました。

そしてこれをpaypayでスキャンするように指示しました。
どうやらこれをすることで直接お金が戻ってくるようです。

画面シェアリングをしているので、キラさんは私の画面を見ながら指示してきます。

キラさん「paypayの画面を開いてください。そしてその画面の一番右のボタンを押してください。そうしたら左上の設定ボタンを開いてもらって.......」



キラさんの口調はマニュアルを読んでいるかのように淡々としていました。

私もその指示に従って言われた通りに操作をしました。

キラさん「はい、これで設定完了です。それでは最後に先ほど送ったQRコードのスキャンをお願いします。」

私「はい、分かりました。ありがとうございます。」


紆余曲折あったけど漸くお金が戻ってきます。
これでQRコードをスキャンしたら一件落着。


の、はずでした。


「認証失敗」のような文字が表示されてお金が戻ってこなかったのです。



私「あれ、キラさん、なんか受け取れなかったんですけど。」

キラさん「高橋さん、大丈夫です。もう一度最初から手順を確認してやっていきましょう。paypayの画面を開いてください。そしてその画面の一番右のボタンを押してください。そうしたら左上の設定ボタンを開いてもらって.......」


キラさんは先ほどと全く同じ説明をしはじめました。
さっきは何かのミスがあったかも知れないので、私もキラさんの指示を聞き逃さぬ様に慎重に操作を進めました。


そしてもう一度最後のQRコードをスキャンしましたが、結果は同じでした。


私「またダメでした。」

キラさん「高橋さん、大丈夫です。落ち着いて、ゆっくりともう一度やっていきましょう。paypayの画面を開いてください。そして….」


また同じ説明が始まりました。しかし何度やっても受け取ることができませんでした。
失敗するたびにキラさんは同じ説明を繰り返しました。

5、6回目このやりとりを繰り返した私は痺れを切らし、キラさんに強く当たりました。


私「キラさん、これで本当にあってます?何度やっても同じじゃないですか。」

キラさん「大丈夫です。もう一度やりましょう。まずpaypayの画面を…」

私「もう覚えました。こうやって最後にQRコードスキャンしたらいいんですよね。」

キラさん「そうです。スキャンしてください。」

私「いやまたどうせできないですって……」


諦めつつも、改めてQRコードをスキャンしました。

すると突然、私のスマホが「paypay♪」と歌いました。



・・・・・・。


やった!!!漸く認証成功した!!!!!!


パチンコの入賞時確定演出と同じ様に「paypay♪」の音で脳汁が出ました。

ありがとうキラさん!!!


疑ってごめんね!!!!やっぱり私の操作が間違ってたんだ!!!
何回もやり直すって大事だよね!!!!!

長かったなぁ。
最後までキラさんを信じてよかった。



そして、歓喜によって破顔した私の瞳に映ったスマホの画面がこちらです。







え、なんか俺が¥99,990支払ってね?


どゆことこれ?



感情のジェットコースターのGを喰らい過ぎて、本当に10秒息ができませんでした。


私「キラさん!!!なんか支払っちゃったんですけど!」

カスゲボ野郎「大丈夫ですよ高橋さん。今払った額とサングラスの料金まとめて口座にお返ししますから。それでは振り込みまでお待ちくださいませ。」


・・・・・・・・


ってこれ詐欺やないかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぃいいいいいいい!!!!!!!!


電話が切られた瞬間、
どの時代、どんな文化圏であっても言ってはいけない様な言葉が脳内を暴れまわりました。

その怒りの感情が過ぎ去った後は、濁流の様に押し寄せる後悔と自分の愚かさへの嘆きとこの世界に対する失望感。


いや、薄々感づいてたよ。


日本語カタコトだったもん。


paypayでしか返金できないなんておかしいもん。


会社所在地が空き地だったもん。


サングラス安過ぎたもん。


Online Storeっていう名前のオンラインストアだったもん!!!!


それでもお金が返ってくるかも知れないという望みを捨てきれなかった結果、合計12万以上騙し取られてしまいました。

愚かです。


ちょうどこの時、ゴッドタンの収録終わりで出演芸人みんなと打ち上げをしていました。
私は居酒屋から出て電話をしていたのです。


会場に戻って、先日住まいが火事にあった同期のコモダドラゴンにたった今お金を騙し取られたことを伝えると、

彼は笑いながら

「家あるだけええやん。」


と言いました。


彼は強いです。

要約・・・バレバレの落とし穴に引っ掛かって12万円騙し取られた。


詐欺アフターストーリー〜そして確定へ〜


詐欺被害にあった私はすぐに警察署に行きました。

先に送金してしまった2万円は返ってくる望みはほとんどありませんでしたが、PayPayで送ってしまった10万円は後払い機能による支払いだったため、事件相談の実績があれば戻ってくるかも知れなかったからです。


PayPayには不正な利用による送金は補填してくれる制度があったのです。


被害にあったその日の夜中に警察署へゆき、刑事さんと一対一の面談が行われました。

完全に容疑者がカツ丼を食う部屋だったので悪いことされた側なのに緊張しました。

どの様な経緯で騙し取られたかを説明し、被害届を出しました。
約1時間ほどの面談の中で、私と刑事さんは同郷だったことが発覚し仲良くなりました。

仲良くなり過ぎたため、帰り際に刑事さんと

「20代で引っかかるのはちょっとウケますね。」


という人によっては問題になるレベルの会話をしていました。

私もそっちの立場だったらウケると思います。

夜中の時間にもかかわらず対応してくれた刑事さんに感謝の気持ちを伝え、家路につきました。

そしてすぐにpaypayの補償制度の申し込みを始めました。
事細かく事件の経緯を記し、被害届の番号を打ち込んで送信しました。

そしてすぐに返信が来ました。

約1ヶ月かかる様ですが、これが通れば10万円は返ってくるのでよかったです。

無駄遣いしがちな私にとって、この10万円は未来の自分に貯金したと思うことができました。

そして1ヶ月半が過ぎた頃、審査結果が届きました。




・・・・・・・・・・・・・



地獄かい。




サングラスないのにお先真っ暗ですわ。


お後がよろしいようで。

※要約・・・お疲れ様でした。


〜まとめ〜


この様にして私は12万円を失いました。

改めて自分でまとめてみましたが、なんで気づかんねんのオンパレードでしたね。

皆さんは少しでも怪しいと思ったら絶対に踏み込むのをやめましょう。

現在Online Storeのページは削除されていましたが、名前を変えて似た様なサイトがあるのを確認しました。


安すぎるものには絶対に罠があります。真面目に働いて貯めたお金で正規の値段で買い物をしましょう。


そして、







おわり

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