底屈バンパー付短下肢装具を知ろう
ヒトは股関節・膝関節の屈曲ー伸展運動や骨盤の回旋などの動きを行うことによって、歩行時の安定と運動効率を高めている。
正常歩行は立脚中期での股関節伸展で体幹・骨盤を前方に移動させている。その際膝の前方に移動した床反力ベクトルが膝伸展を補助している。
しかし脳卒中後の歩行は立脚期に足関節底屈と膝屈曲が生じず、衝撃吸収が不十分となる。
装具を背屈位で固定すると、膝・骨盤は前方に移動しやすく膝が折れて不安定となる。
装具を底屈位で固定すると膝は安定しやすいが過伸展となり、腰が引けて前に進めなくなる。
膝伸展筋力と短下肢装具の選択
患側下肢が立脚期に膝折れせず保持できるか評価。
体重を患側下肢にかけて、、、
膝折れがある場合はシューホン等の足継手無しタイプを
膝折れが無い場合はタマラック等の足継手有りタイプを選択する
底屈制動バンパー付短下肢装具について
身体重心の約60%が荷重された際の衝撃を吸収する機構
衝撃吸収の際、前脛骨筋群のブレーキ作用がはたらきながら底屈が生じることで、大腿四頭筋が膝屈曲を制御しスムーズな歩行が形成される。
参考文献 麻痺患者の歩行姿勢を改善する底屈バンパー付短下肢装具 濱聖司
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