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感覚における姿勢変化

身体の平衡に関与する感覚

・体性感覚

皮膚の受容器を通して外界からの情報を入手し、対象の認識を行うとともに、筋、腱、関節、靭帯などの受容器を通して身体の位置や身体そのものを理解し、円滑な動作を導く。

操作の器用さは繰り返しの運動学習や経験で増すことができる。


・視覚

身体から離れた場所についての情報、自己を取り巻く環境の空間的構造について情報を与えることができる。

後頭頭頂野に終わる背側経路(where)

後側頭葉に終わる腹側経路(what)          の伝導路


・前庭感覚

直線運動や回転運動時の速度変化に対する感覚。

前庭入力は多くの運動応答の協調によって重要。

眼の安定や立位、歩行の姿勢維持にはたらく。

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感覚と姿勢制御

視覚は周辺にある物体との関係(頭の位置と運動の関係)について、

体性感覚は支持基底面を基準とした身体の位置と動きについて、

前庭系は重力や慣性力に関する頭部の相対的な位置や運動について、

中枢神経系に情報提供している。


感覚受容と感覚入力

視覚の影響

リーチ動作の際、出所を隠して行うと過剰に感覚を意識してコントロールする


体性感覚の影響

踵部にマグネットを置いて立位保持を行い、それを取ったあとの立位は踵の感覚がよりわかりやすくなり、重心が後方へ移動する。

一側下肢を伸展させ、大転子を触れてもらいながら股関節の内外旋を行ってもらう。操作後は股関節の感覚が鮮明になり、荷重感覚が理解しやすくなり、アライメントが良好になる

背臥位から長座位になる起き上がりの過程で、上腕、前腕、手掌面にかけて徐々に上から下に流れるようにゆっくり圧をかける。圧感覚入力後は、頭頸部の協調性が円滑化し、視線が起き上がる方向をとらえるようになり起き上がりやすくなる。

参考文献 感覚入力における姿勢変化 後藤淳 関西理学 2010

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