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PTだって上肢の介入は必要!

歩行において上肢の動きによって胸椎、胸郭の動きを最小限にし、さらに肩甲帯の回旋と骨盤の逆回旋が効率的な歩行に必要不可欠である。

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以前にも述べたように予期的姿勢制御に関わる体幹、肩甲帯周囲の活動は両側性の脳からの支配を受けている。

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つまり、体幹・肩甲帯周囲は早期から感覚情報を入れて活性化すれば、姿勢制御機構を回復させやすいということも推測できる。


こういった神経科学のリーズニングがありながら、立位は危険だという理由もあって、急性期や回復期の初期に早期離床はするけれども、車椅子に座って背中を丸め、日中の長時間を座位で過ごすことで体幹・肩甲帯周囲の筋委縮を起こしてしまうことも少なくない。


PTは早期の立位獲得を目指すのはもちろん、臥位や座位であっても広背筋、僧帽筋など、背部・肩甲帯周囲の筋群、そして腹筋群の活性化に早期から取り組み、立位や歩行に至る前に体幹・肩甲帯周囲・上肢の筋委縮が起こらないようにすべきである。



麻痺側肩関節亜脱臼

両側性に働く僧帽筋や菱形筋、広背筋などの肩甲帯周囲筋の活性化により肩甲帯の過前傾を改善すること、

麻痺側上肢の外旋コントロールを促すことで亜脱臼の改善と予防につながると考えられている。


参考文献 脳卒中患者の上肢に対する理学療法 up to date 伊藤克浩 PTジャーナル第53巻 2019


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