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片麻痺患者はどのように歩いているか?

一般的な特徴として

①歩行速度が遅い

②歩行周期が長い

③ストライド長が短く、特に麻痺側から非麻痺側へのステップ長が長い

④麻痺側の踵接地が困難であり、つま先あるいは足底全体で接地する

⑤立脚後期に麻痺側のつま先離れが悪く、遊脚期にクリアランスがとれない

⑥立脚期に麻痺側の足関節が内反し、不安定である

⑦立脚期に麻痺側の膝関節が不安定あるいは過伸展である。


もっとも重要な点は

麻痺側の立脚初期に身体重心が上昇しないこと。

片麻痺患者は踵接地時に足関節背屈筋、股関節伸展筋ともに関節モーメントを発生していないため身体重心の上昇が得られない。

そのため立脚中期以降、重力の落下を利用することができず、身体の動きで身体重心を前方に移動させなければならない。

つまり、

片麻痺歩行では麻痺側立脚初期の股関節伸展モーメントと足関節背屈モーメントが重要である。

参考文献 脳血管障害の歩行分析 山本澄子 理学療法学 17(1)

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