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筋トレとメルマガは再開するのが難しい

運動をしたいと心から思えるようになれば、
その時、あなたは違う未来へ向かう道を歩み始めている。
それは生き残るための道ではなく、
成長するための道なのだ。
 ――――ジョン・J・レイティ(『脳を鍛えるには運動しかない』より)


▼▼▼メルマガ再開が難しかった▼▼▼

3月にメルマガを休止して、
いま、再開しようと思ってます。
ところがどっこい、
再開するのって本当に難しい。

YouTube/Podcast配信は再開しているのだけど、
メルマガの再開にこれだけ時間がかかっている理由を今日は話します。

まず説明せねばならないこととして、
「書く」っていうのは、
「話す」っていう行為と多分質的に異なるんだと思うんですよね。
「話す」と違って、
「書く」っていうのは、
あくまで習慣としてしかできない気がする。
それが15年間断続的に書いてきて分かったことです。

つまり「たまに書く」っていうのは、
理論のうえではあり得るんだけど、
実際的には極めて難しくて、
「まったく書かない」か、
「継続的に書き続ける」の二択なのではないかと。

少なくとも僕はそうなんですよね。

この喩えで合ってるかどうか分からないが、
話すのは自動車、
書くのは原子力発電所に似ている。

自動車ならば今日ドライブして、
1か月車庫に入れておいて、
気が向いたから1か月ぶりにドライブしても、
よほどでないかぎりエンジンがかからないことはない。

原子力発電所は違う。
動かすのもおおごとだし、
動かしてから止めるのはもっとおおごとだ。

書くことは原発に似ていて、
システムを動かす「コスト」が高い。
だから、「書き始める」のが本当にエネルギーが要る。
そしてシステムを止めるコストも高い。
いったん大気圏を抜けてしまえば、
あとは宇宙空間を周遊し続ける人工衛星のように、
書くリズムをいちど作ると、
あとは習慣に任せておけば良く、
逆に書くのをやめるほうが難しくなる。
僕はそんなふうに感じている。

日常的に書き続けている人って少ないから、
共感してくれる人がどれほどいるのかは分からないけれど。


▼▼▼書くことから逃げない▼▼▼

そんなわけでスタートするのが難しい。
だから、「スモール・スタート」にする。
ミニマムなメルマガをしばらくお届けし、
関節を温める。
(そのために新コーナーを始めてみた)
そして本格的に書いていく。
そんな順番を目論んでいるが、
それが本当にうまくいくかどうかは分からない。

いやマジで。

でも、書くということから逃げたくはないと思っている。

3か月逃げ回っていたのだけど、
逃げてはいけないと思う。

「読みたい人が待っている」みたいなことでもない。
そこまで思い上がってはいない。
書きたくて書いているので、
そんな駄文を読んでくれる人がメルマガ登録者でいうと300人もいる、
というのが大変な僥倖なのだ。

でも「書く」ことで思考が前進するというのはある。
これは確実に。
そして僕の仕事のけっこう核に、
「考える」という要素はある。
だとすると、「書く」ことを避けてはいけない。
そう思う。

書くことは「脳の基礎トレーニング」なのだ。
アスリートが日々ウェイトトレーニングをしたり、
コンディショニングをしたり、走り込んだりするのと同じく、
考えることが仕事だと、書くことは「思考」を下支えする基礎訓練だ。
逃げちゃダメだと思う。


▼▼▼筋トレとレイオフ▼▼▼

ついでに言うと、筋トレも一度辞めると再開するのが難しい。
2018年4月に筋トレを始めた。
自分の年齢を分かっているので、
僕はわりと大胆に「レイオフ」を入れる。
レイオフというのは筋トレ用語で、
「一定期間トレーニングをしないこと」を指す。
疲労した腱や関節を休めるために、
10日とか3週間とか、
トレーニングを休む。

怪我をせずに筋トレを続けるために、
勇気を持って休むことも大切なのだ。
僕のレイオフはたいてい10日ぐらいだが、
年に3~4回ぐらいこれを入れる。
出張などがあると、
「レイオフチャンス」みたいにして、
しっかり筋トレを休む。
筋トレを始めた当初は、
「出張中もトレーニングせねば!!!」と思って、
プッシュアップバーという腕立ての道具や、
トレーニングチューブという筋トレ器具を鞄に詰めていた。
今はあまりそういうことはしない。

出張を「レイオフの良い機会」と思って、
まったくトレーニングしない期間を作る。
僕は基本的に365日どこかの部位が筋肉痛なのだが、
レイオフの後半、「どこも痛い筋肉がない」という状態を味わうと、
なんか身体が新しくなったような気がして気分が良い。
そして、レイオフ開けのトレーニングはすこぶるはかどる。
トレーニング再開の喜びと、
フレッシュな関節で思い切り力が出せるので、
かえって扱う重量が伸びたりもする。

、、、

、、、

、、、

、、、、

あれ?

再開、難しくなくね?

簡単だった。

論理展開を間違えた。
逆の証拠を持ってきてしまった。

いや違うんだ。

レイオフじゃなくて、
6か月あるいは1年、筋トレ休んだら、
多分再開したくなくなる、っていうような話。

2018年4月に筋トレをはじめて、
1か月以上筋トレしなかったことはさすがにない。
これは、それ以上休んだら、
書くことの再開と同じで、
再開することが難しい、
と僕が直観しているからだ。

筋トレも執筆と同じで、
自動車タイプではなく原発タイプなのだ。

僕は書くことと筋トレを、
一生辞めたくないと思っている。
わがままが許されるなら、
死ぬ当日の朝まで、
何かを書いていたいし、
バーベルを挙げていたい。

それぐらい、書くこととトレーニングは、
僕に純粋な喜びを与えてくれる。
チクセントミハイの『フロー体験』だ。
そして自己目的的なその喜びが、
健康に寄与し、
仕事にも寄与する。

最高じゃないか。

良い人生になってきてるなぁ、
僕は最近、頻繁にそう思う。
このメルマガの最大の受益者は僕自身なのだ。

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参考文献および資料
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・『フロー体験』ミハイル・チクセントミハイ
・『脳を鍛えるには運動しかない』ジョン・J・レイティ


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