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スタートアップのコーポレート人材を増やしたい経営企画の話

はじめまして。たなしゅん(@shun_tanak)です。

今回noteを書こうと思ったのは若手コーポレート人材が特にスタートアップでは不足していると聞くことが多かったので、そのことをツイートしてみたことがきっかけ。

新卒6年目27歳のコーポレート人材は上場企業で20年以上コーポレートやってる方に比べて足元に及ばないことばかりのひよっこだが、未経験営業職からでもコーポレート人材になれた自分の今までの人生を振り返りしながら、もし新卒でコーポレート職に就きたいとかスタートアップで幅広い業種の経験を積みたい、スタートアップへの転職を考えている方の参考になれば嬉しいです。

昨今のスタートアップにおけるコーポレート人材の供給不足は極めて深刻であり、このnoteを読んでくれた若い人からチャレンジャーが生まれたらいいな。

↓コーポレート、特に経理の人がいなくて困ってるスタートアップは多い

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1.コーポレート人材になる前

1991年11月東京生まれ。父親は樹木医(木のお医者さん)、母親は専業主婦でどちらも理系大学出身者家庭でしたが、文系大学文系学部に進学。1年次はちゃんと通学していたものの、2年次以降はあまり通学しなくなり、高校生時代から続けていた日本マクドナルドでのアルバイトにのめり込む。

もちろん楽しかったし、やりがいもあったがその頃ちょうど労務的な問題で組合的なもの(外資だったので、あくまでも組合的なもの)と会社との対立の中で「みなし管理職」「ブラック企業」という言葉を聞き、人生で初めてコーポレートの人が何をしているのかに触れた。その時はアルバイトメンバーの採用育成、労務管理、資材発注、店舗運営基礎を経験する。(外国籍の方が多い職場だったので、留学生の就労ビザの仕組みを覚えたりした)

2013年8月から当時はまだ認知されていなかった「ツィッター採用」で渋サイバーエージェントグループでインターンを開始して、「短期間で成長できそう」という思いから半ば強引に14卒(いちよんそつ)として入社。営業マンとしてのキャリアを開始することになる。

営業マンと言っても、クライアントはタレント事務所への企画営業という少し珍しい内容ではあった。(自分で契約書を作ったり、法務の人とやり取りを年次関わらずさせてもらえる環境だったので今となってはとてもありがたい経験。)

↓担当した鳥居みゆきと密会出来る権利【肩が堅い男性向け】の様子

その事業は後に入社するメルカリとの競争に敗れてしまい、撤退。その後別事業の営業マンをやっていたがあまり自分に適性がないこともあってキャリアに悩む。友人の起業をきっかけに「コーポレート人材って30代後半から40代の人ばかりで若い起業家が気軽に相談できる若手コーポレート人材いなくない?!なら俺やろう!」と転職を決意。

2.コーポレート人材になってから

2015年8月に女性転職支援サービスを展開するリブでコーポレート人材の募集を見つける。IPO経験がある経営者がいるということと未経験管理部門募集しているということから話を聞きにいき、あっという間にコーポレート部門の社員にキャリアチェンジしてしまった。

たしかこのときは「簿記二級を持っているから経理できるよね!」的な感じで採用されたと記憶している。今思うと社会人1年ちょっとの営業しか出来ない人材市場価値が高くない自分を採用してもらったのはつくづく人の縁とは不思議なものだと感じる

この当時「ベンチャーでコーポレート人材を目指そう」なんて他の人が選択しないことを選択したことは後のキャリアにとても活きている。

↓その頃のインタビュー

コーポレート人材のキャリアスタートは経理業務。簿記の基礎中の基礎である借方と貸方を思い出しながら、前任者の見よう見まねで仕訳を切ったり、請求書を集めることが主業務だ。ただ20人ほどのスタートアップでは経理しか出来ない人は必要ないとすぐに実感することがたくさん発生し、「決算早期化」というミッションの元なし崩し的に労務(社会保険加入脱退手続き、、給与計算、関東ITSへの保険組合切替、個別対応等)、総務(各種ファシリティ、福利厚生導入、入社者のPC/スマホ準備)業務も行うようになっていった。

コーポレートにおけるディフェンス業務をこなしていく中で、「ただ守っているだけでは価値貢献が半人前では」と思うようになり、採用人事(新卒、中途問わず)業務にまで携らせてもらい卒業することとなった。

その後2016年9月にメルカリへ経理として入社。

↓憧れだった日経ビジネスアソシエに掲載してもらったりもした。

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他の会社でもオファーをいただいていたが最終的には選んだ理由としては、その頃悪い熱にかかっていたかのように思っていた「20代半ばでIPO前後のコーポレート部門の経験を積みたい!」を最短で叶えられると感じたから。株式実務(持株会関連業務、SO関連業務等)や子会社におけるコーポレート部門立ち上げをやらせてもらうことも出来ました。

社会人3年ちょっとの主に経理くらいしかやれない人間に株式実務を担当させてくれるのはスタートアップならではだと思う。おそらく大きい会社では長年そのコーポレート業務をやっていて、なかなか若手で新しくその業務をやらせてもらえることはないとも聞く。
スタートアップで専門性がある人を採用するのは上場予定日より1年前くらいだったりする。
そんな専門性があったり、経験者がいないケースにおける適任者の選び方では「若い」「素直」が重要な資質だと感じる。特に大人が多いスタートアップではその二つの資質で自分の実力よりも遥かに難易度の高い仕事を任せてもらえたりするので、若いうちにスタートアップ経験するのもオプションとしてはあり。
株や金融知識が全くのど素人から(個人的に一杯損失出したことしかない)、かぶのおにいさん的な呼ばれ方をされるようになった。
これはスタートアップにおける社内に詳しい人がいなくて、ちょっと勉強や実務をするとすぐに専門家扱いされるあれだ。
特にコーポレート業務は労務や契約や税金など到底詳しくなりたいと思えない範囲も多いのでより顕著に↑のあれが感じやすい気がする。

↓メルカリは無事に2018年6月19日に上場。

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ただ個人としてはその前後で自分が叶えたいキャリアである「若い起業家が気軽に相談できる若手コーポレート人材」というゼネラリストの道を上場後の環境では歩むのは難しいと考えることが増えてきて、0からコーポレートを立ち上げられると感じたトランスリミットに入社。

↓入社後の社内インタビュー

3.今後

コーポレート人材は専門性の高い業務が多い分、俯瞰的に業務を行える人はとても貴重な人材だと思う。

例えば・・・

・採用計画策定や採用面接をやりながら、PLにおける人件費のシミュレーションができる人材(HR×Accounting)

・従業員にとって働きやすい環境作りや福利厚生制度設計をしながら、PLにおける福利厚生費のシミュレーションして、CFをみて資金調達タイミングを意思決定できる人(Payroll×Finance)

・社内外の広報活動に注力しながら、自分が採用してきた人へ情報価値が高い社員インタビューができる人(PR×HR)

自分自身がそんな人材を目指しながら、「若い起業家が気軽に相談できる(若手)コーポレート人材」になること。2015年にそんな人材が本当にいないなと感じてから早4年経つが一向に増えている印象はないので、まずは自分がその人材になることが大事だと思ってます。

最近は経理やったり、労務やったり、採用人事やったり、Biz dev的なことやったりで徐々に一歩づつ近づけている感じがしている。
もう1つやりたいことがあって、それは若いうちからコーポレート人材になりたい人を増やすこと。自分自身今でこそコーポレート人材を名乗れていますが、正直2社目のときにキャリアチェンジさせてもらっていなかったら今でもずっと営業マンをやっていたと思います。自分が発信することで「営業からでも経理や採用人事になれるんだ」とか「スタートアップでコーポレート人材として一旗あげてやる」って思ってもらう人が増やせたらいいなと考えてます。


4.さいきんおもうこと


向いてない職種はあるので、無理しない(営業→コーポレート)

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