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旬杯関連BOX

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2023夏 みんなの俳句大会「旬杯」関連記事を入れる箱
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#旬杯ストーリー転

PJ【起B】→ちあきさん【承】→PJ【転】『海の中の彼女(仮)』

PJ【起B】 ちあきさん【承】 PJ【転】  沖を見つめる彼女の後方から、その肩を掴んだ。それは、びっくりするくらい細かった。僕が触れても、彼女はピクリとも動かなかった。 「おい! 大丈夫か?!」  僕のその声に、彼女は全く反応しなかった。  不気味な夜の海の中、その様子に僕は『もしかしたら彼女は人間では無いのかもしれない』と思った。  彼女が振り返る。暗がりの中にぼんやりと見えた顔には感情が無いように見えた。僕は少し恐怖を感じた。  彼女の顔は真っ白で頬がこけるほど痩

旬杯小説リレー B

驚いた顔の彼女の肩に手を触れた瞬間、体がふわりと浮いた。 どのくらい彼女と一緒に居たのだろう? 笑顔が素敵で、癒された記憶があるけれど、 目が覚めると、ホテルのベッドだった。 そして、手の中に貝殻があった。 #旬杯 #旬杯ストーリー転

【旬杯リレー小説】起PJさん→承riraさん→転しろくまさん

PJさんの旬杯リレー小説。 起ストーリー【C】/PJ 約1700文字 riraさんのお話。 承ストーリー海砂糖 では、転を書きました。 どぞ。 『float_glass』 「ふっ、」 彼女がちょっと怒ってしょっぱい顔をみせた時のことを思い出して、僕は笑った。 「なんだ?」 「あ、ごめん、なんでもないよ」 彼女が引っ越してしまってから僕の中の思い出のページは進んでいない。 「甘くなるほどの思い出つくれなかったな」 父の営むサーフショップの一角に僕の作品を並べてもら

島風ひゅーがさん「承A」→1首目「転A」

【旬杯リレー小説まとめ】承・転・結、大盛況で終了いたしました。ありがとうございました!

皆様、夏楽しんでいますか? 私は今、小説にはまっています。 クーラーをかけた部屋の中、アイスコーヒーとルマンドを肴に執筆すること。これは今世紀最大の娯楽かもしれません。 順位やテクニック関係なく、楽しんだもの勝ち! 起承転結、好きに組み合わせ物語をつないでください。 「SS・小説(恋愛,家族,SF,ミステリ,ホラー,ファンタジーなんでもあり)」「俳句」「短歌」「歌詞・詩」など、文字を使った創作であればなんでもOK! すでに最後までたどり着いた物語の【結】のみを変えるのも、と

旬杯ストーリー転

起ストーリー【B】 「海と風と」 夏美は海に来ていた。 朝から降り注ぐ強い日差しは、 お気に入りの麦わら帽子をかぶらないと、 跳ね返されそうだった。 ボンヤリと眺める水平線は、 青空を映して群青の線を引いている。 夏美は遠くを見ている。 「どうしようも・・ないね・・もう」 夏美は力なく呟いた。 とてもいい天気。 海ではサーファーが楽しそうに波と戯れている。 波打ち際では、家族連れが来ていて、 子供が無邪気に遊んでいた。 夏美はここ最近、気持ちが晴れない。 仕

旬杯リレー小説[A]→PJさんの[承]書の理由…からの[転]

みんなで繋げる物語「旬杯リレー小説」 詳しいことは文末に。まずは物語を紡ぎます。 ◎起【A】作者:PJさん ◎承:書の理由作者:PJさん ◎転作者:大橋ちよ  いよいよ火曜日になり、僕は書道教室へと向かった。  教えられた住所に辿りつくと、そこはごく普通の民家だった。  玄関先に書道教室の看板が出ていた。  呼び鈴を鳴らす。  しばらくすると上品な年配の女性が出てきた。  僕は自分の名を名乗り、電話をした者だと彼女に伝えた。 「ああ、綾瀬さんですね。お待ちして

旬杯リレー小説[B]→みすてぃさんの[承]…からの[転]

みんなで繋げる物語「旬杯リレー小説」 詳しいことは文末に。まずは物語を紡ぎます。 ◎起【B】作者:PJさん ◎承作者:見据茶(みすてぃ)さん ◎転作者:大橋ちよ 僕は山の向こうの巨大なきのこ雲を見上げた。 あまりの恐ろしい情景に思考が停止する。 火山か? いや、あっちに火山なんてないはずだ。 僕はポケットからスマホを取り出して、ニュースを調べようとした。 ところが、携帯電話は圏外になっていて一切の通信ができなかった。 しかたないので、海へ行く道から引き返し、僕

【旬杯ストーリー・転】みんないっしょだよ

⭐️承 ⭐️転 お母さんの実家には、 電車で2時間、バスで1時間、徒歩30分なんだって。 はりきって早起きして、リュックを背負って、 みんなで歌を唄いながら。 海が見えたー! お母さん、海ってすごいね! お父さん、海って青いね! あっ、入道雲だ、おっきいね! 走って、走って、つまずいて、転んで。 でも、泣かない。 ぼくは妹と手をつないで、おばあちゃんちまでダッシュした。 「ねぇ、夜まで時間があるから、山にいこうよ」 とぼくがいうと、 「あたしは、海にいくのよ」

越庭風姿さん【旬杯リレー小説】承「潮曇りの峰」 →転(PJ)

起ストーリー【C】PJ 承ストーリー「潮曇りの峰」越庭風姿さん 転ストーリー『宇宙に漂う心』作:PJ 約1500文字  日本国でAIが結婚相手を決めるようになったのは、いつからだっただろうか?  『マイナンバーを元にAIが最適な相手を選び出す』  それは人口減少を抑えるため国が打ち出した画期的な対策だった。  もちろん国民には人権があり、拒否申請は受け付けられる。  この制度が申込型ではなく拒否型だったことが、この国で成功を収めた理由なのだろう。  『立候補よりも推薦。

【旬杯ストーリー・転】星降るエクスプレスに乗って

⭐️承 ⭐️転 菜々は時刻表に挟んであった切符を手に、東京駅へ向かった。 見たことのない切符だが、おそるおそる自動改札に入れるとすんなりと通れた。 夜でも多くの人が行き交う東京駅なのに、菜々の乗る予定である11番線のホームには誰ひとりいない。間違えたのかと時刻表を確認するが、やはり合っている。ほどなくして滑らかな濃紺の車体がホームに滑り込んできた。 菜々が乗り込んで席に座ると、列車はするりと動き出す。少し埃くさい車両の匂いや緩やかな揺れが、地元のローカル線を思い出さ

旬杯ストーリー「転」

PJさんより日程を気にせずupして良いと伺って「転」をupさせて頂きます。 頭の中で三者三様の男子達が奮闘中で、何とか幸せな結末にするぞ~!と、妄想を巡らせております。 結末の時迄、あたたかくお付き合い頂けますと幸いです。 お読み下さり有難う御座います。 感謝です。 知花ちひろ

【旬杯リレー小説・転】笑い合っていたいから

⭐️起 ⭐️承 ⭐️転 幼い頃、いつもそばに母がいてくれた。 それはもうことあるごとに、ぼくがもういいよ、って言ってもギューっと抱きしめてくれた。楽しい時、嬉しい時、そして怒った後も「ごめんね」って抱きしめてくれる。 それって実は、自分のことも抱きしめてるんだってこと、ぼく知ってるんだ。 中学生になって少し照れくさくなると、その手で抱きしめてくれることはさすがになくなったけど、母はいつも全力でぼくを信じて守ってくれる。 ぼくが星をつかみに宇宙飛行士になりたいって言

riraさん【旬杯リレー小説】承『いつも隣に』→転(PJ)

承ストーリー『いつも隣に』riraさん  200文字 転ストーリー『宇宙からの使者』PJ  213文字 リナが楽しみにしていた花火大会は19時打ち上げ予定だった。 そして、その1日前。地球の大気圏のすぐそばには、直径50Kmの隕石が迫っていた。 それは地球上の生物を滅亡に追い込むには十分の大きさだった。 世界の首脳は、その事実を知りながら暴動を恐れその発表をする決断ができずにいた。 しかし、直撃する日本の森本首相は、国民への発表を決めた。 各国の首脳での話し合いも終わり、