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いい人になりたくて学んだ知識

社会人として、ビジネススキルを習得した後、最後に残る壁は"人格"ではないでしょうか?

人の上に立つ者は人を悪く言ってはいけない等と言われますが、責任やプレッシャーが大きくなるほど、例えばある人のミスで多くの人の仕事やお金が無駄になったら、恨み言の一つも言いたくなるのが人間でしょう、と思いませんか。なので、僕には欲求を我慢する道徳(◯◯すべき)はあまり有効ではありませんでした。

ただ、哲学や心理学や歴史を学ぶ中で、そうする方がいい理由を頭で理解することで、いわゆる良い人の言動がストレスなく取れるようになってきていると感じています。(但し、まだまだ修行中ですので、僕へのハードルを上げることはどうかご容赦ください・・・)

自分が忘れてしまった時に思い出すために、そして、仲間や友人が同じ悩みを持った時に伝えるために、学びをまとめました。

1. 愛の方がサステナブル
2. 非暴力不服従
3. 怒りと恐れは伝染病
4. 優越コンプレックス
5. 罪を憎んで人を憎まず
6. 脳も臓器
7. 日記

1. 愛の方がサステナブル
短期的には怒りと恐れの方が人を動かし得るものの、怒りと恐れは心身の健康を害してしまい、人はそれを長期間耐えることが出来ないため、怒りと恐れにより人を動かすことは長続きせず、近い将来に何らかの形でトラブルが発生します。それは、扇動政治や恐怖政治の末路など、歴史で多くの事例が見られます。

2. 非暴力不服従
非暴力不服従は、愛で人を動かしたガンジーの言葉ですが、相手が暴力をふるってきた時は、反撃しないで耐えておけば、次第に相手の罪悪感が自分の痛みより大きくなり、相手は暴力をふるうことができなくなる、という作戦です。それにより、イギリスからのインドの独立という歴史的奇跡を起こしました。暴力は精神的暴力である暴言も含みますので、SNSなどで悪口を言われたら、悪口で返さず(非暴力)、愛を持って説明しましょう(不服従)。

3. 怒りと恐れは伝染病
カミュの『ペスト』では、伝染病は人に感染し人の健康(命)を損なうものであるから、第二次世界大戦を招いた人々の思想も伝染病であると書きました。
世界三大幸福論の著者の一人であるアランは、幸福も不幸も人に伝染するので、自分が幸福である努力をすることは社会貢献であると書きました。また、彼は第一次世界大戦に従軍し、究極の不幸を前にしても、相手が不幸である時、自分も同情して不幸であろうとするより、(不謹慎と思わず)自分は幸福であり続けて相手に幸福を伝える方が良い、と書きました。
誰かが怒ったり恐れたりしていても、自分はそうしないよう努力することが、自分と他の人達の肉体的・精神的健康を保つために有効のようです。

4. 優越コンプレックス
いじめが、子供でも大人でも、日本以外でも、今も昔も、無くなっていないのはどうしてでしょうか。
心理学者のアドラーによると、いじめっ子は自分の劣等感から逃れるため、いじめられっ子を自分より劣等にすることで、優越性を感じようとしてしまうそうです。例えば、テストの点数が悪くて親から叱られたら、喧嘩で誰かをいじめようとしてしまう、そうです。
社長でも、他社の社長への無意識の劣等感が、自社の社員への優越性の誇示(マウンティング)につながったりする性質が人間にはあるため、気を付けなければと思いました。
また、人間はどんな立場でも、自分より優越した存在を認めて劣等感を抱きたくないはずなので、上司が部下より優越していることを誇示してその立場を保とうとすることは危ういはずです。ですので、役割の違いによる、互恵関係を目指すしかないと思っています。

5. 罪を憎んで人を憎まず
悪い人だから悪い事をするのではなく、悪い事をしたから悪い人と言われる、の方が客観的事実に近いと思います。悪い事の原因を悪い人にしてしまえれば、自分(達)の優越性を感じられるだけでなく、例外として臭いものに蓋をすることができます。
ただ、人は幼少期からの環境や経験の影響を受けて、思考や行動が変わるため、ある人がある言動を取るには何らかの環境や経験の影響があるはずです。なので、人に目を向けるのではなく、その理由や背景に目を向けるようにすれば、感情的ではない冷静な判断がしやすいと思います。
このnoteでは、いい人になりたくて...というタイトルにしていますが、そもそも良いとか悪いとかは実在しない概念であり、時代や場所により移ろいゆく絶対的な正解は無いものなので、良い悪いで熱くならない方が合理的だと思います。

6. 脳も臓器
忘れがちですが、脳も臓器です。なので、三大幸福論のアランは「幸せだから笑うのではなく、笑うから幸せなのだ。」と言いました。彼はそれ以外にも、怒りや恐れにとらわれたら、体操・休憩・マッサージをまず勧めました。
足を骨折したら歩くのをやめ、肩が凝ったら体操やマッサージをするのと同じように、怒りや恐れに囚われたら、まずは仕事や言動を止めて、5〜30分ほど近所の公園を散歩してから、再開するのがいいと感じています。

7. 日記
日記は、自分を他者として見る機会になります。人は自分がされたら嫌なことを他者がすることにとても敏感なので、日記を書くと、自分が自分がされたら嫌なことをしてしまっていることに簡単に気付くことが出来ます。なので、自分の言動が意図せず、自分の人間関係を傷付けていたり、自分の要求を相手が満たすことを自ら妨げていたり、することに気付けます。
元ラグビーU20日本代表監督の中竹竜二さんのワークショップに参加し、その日のGood(良かったこと)・Bad(悪かったこと)・Next(次の日からやること)を書く形式を学び、それを半年以上実践しているのですが(時々サボっていますが...)、自分を客観視して合理的に改善し続けられるようになった感覚があります。

お読みいただき、有り難うございました!
最後に宣伝ですが・・・、社会も会社も心身ともに健康にすることを目指し一緒に試行錯誤する仲間を以下の通り募集しておりますので、もしよければこちらもご覧ください。


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