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「ベースパスタ」 復活します!

2017年から販売しているベースパスタは、2019年7月、「ベースヌードル」と名前を変えました。しかしこの度、再び「ベースパスタ」の名前に戻し、リニューアルします。ラインナップも、平打ち麺・細麺の2種類に戻します。

どうして一度変えた名前を元に戻すのか、減らしたラインナップを増やすのか。そんなお話ができればと思います。

「ベースパスタ」に戻した理由

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そもそも、なぜ「ベースパスタ」という名前にしたか。実は2017年の販売開始当初から、「ベースパスタ」にするか「ベースヌードル」にするか、という議論はあったんです(※上の写真は、昔のベースパスタです)。

パスタでもそばでも合う麺だったので、実態としては「なんでも合う麺」を表せる「ヌードル」。でも日本では「ヌードル」というと、どうしてもジャンキーなイメージが強くて。

ベースフードがやりたいのは、「豊かな食文化はそのまま、いそがしい現代人がむりせず作れる、からだにいい食をつくること」。ジャンキーというより、ちゃんとした料理にしたかったんです。そう考えると、「パスタ」という言葉は「ちゃんとした料理」感もあるし、親近感もある。それに語呂もいいなと思って、「ベースパスタ」に決めました。

で、ずっと販売していたんですが、「パスタ」と言うとパスタの味を期待してしまって、「これはパスタじゃない」と、がっかりされることが多くて。実は本場イタリアでは「パスタ=小麦粉の練り物」という意味で、色も形も様々なパスタがあるんですが、日本ではどうしても、黄色くて細長い、つるっとしたスパゲッティのイメージが強い。それとベースパスタがちがうから、期待値より低い評価になる、という事が起こりました。

それに加えて、そばなど、パスタ以外の食べ方をしてくれるユーザーさんも増えてきて。そうすると、もう「パスタ」だと違和感があるよね、となり、「何にでもあわせられる新しい麺」という想いを込めて、「ベースヌードル」に名前を変えました。

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でもここで、想定外のことが起きました。パスタでもそばでも、ラーメンでも食べて欲しい、と思ってのネーミングだったのですが、「ベースヌードル」にした途端、パスタじゃないと思って、パスタの食べ方をやめる方が増えちゃったんですね。市販のソースも多くて、手軽に色んな味が楽しめるのが、パスタとしての食べ方。なのにパスタの食べ方がなくなっちゃったので、「色んな食べ方をしてほしい」という狙いの名称変更だったのに、かえって食べ方の幅を狭めてしまったんです。

それにやっぱり「ベースパスタ」の方が、「ベースヌードル」より親しみやすかったんですよね。「ベースヌードル」に名前を変えたあとも、「ベースパスタ」と呼ばれることが多くて。そう考えると、「ベースパスタの方が親近感がある」という、最初の議論が正しかった。

だから今回、名前を「ベースパスタ」に戻しました。

ただ、そばや中華麺としてのおいしい食べ方も残したくて、細麺のラインナップを中華麺っぽい味に近づけて、名前も「ベースパスタ アジアン」にしました。

D2Cの強みを活かした商品開発

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今回のリニューアルで、平打ち麺タイプの「ベースパスタ フェットチーネ」が復活します。

そもそも立ち上げ当初は、フェットチーネのみで販売してました。新しい商品だから、買ってくれた人に特別感を味わってほしい、というのがあって。味も見た目も特別感もあるフェットチーネを、最初の商品に選びました。

そのあと、スパゲッティ(細麺)を出しました。フェットチーネだけだと、合う料理・合わない料理があったので、クセがなくて合わせやすいスパゲッティを用意したんです。

そうすると、食べやすいスパゲッティの方が主流になっていきました。ちょうどその頃、麺としての完成度を上げるために、商品数を絞りたいという議論があがって。パンタイプのベースブレッドが増えたので、麺の種類を一旦減らそうとなって、2019年7月、人気の高かった細麺に絞りました。

僕たちは当時、「フェットチーネがなくなったら、よりアレンジしやすい細麺を代わりに買ってくれるだろう」と思っていました。でも、これが甘かった。古くからのフェットチーネファンの中で、定期購入を辞める方が出てきてしまったんです。

最初の商品がフェットチーネだったから、根っからのフェットチーネファンは、ローンチ当初から応援してくださっている方が多い。そんな方が定期購入を辞めていったときに、我々のビジネスをずっと支えてくださっていた有難さに、改めて気づいて。同時に、古参ユーザーさんに馴染みの深い商品を辞めてしまったことを、深く反省しました…。

本当に反省して、じゃあどうしようか、という話が出た時、単に「リニューアル前のベースパスタを復活させる」という案も出ました。実際これは、ビジネスにおいては有益な施策だったんですが、「再び出すからには、進化した商品を出したい」となり、新たに開発して出すことにしました。

前回の反省を活かして、今回のリニューアルでは、2週間に1回はお客さまをオフィスにお招きし、味に対するフィードバックを事細かに教えていただきながら、開発を進めました。お客さまと直接繋がれるのがD2Cの強みだと、改めて感じました。

今回リリースするベースパスタは、お客さまにお墨付きをもらっているので自信がありますし、今後もお客さまの声をどんどん取り入れていきたいと思っています。

トゲのある味が、感動を生む

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今回2種類のベースパスタを出しますが、太さが違うだけでなく、それぞれの狙いに合わせて、原材料や製法を変えています。

細麺の「ベースパスタ アジアン」は、何にでもアレンジできる合わせやすさがあります。麺の形や食感も、パスタというより「中華麺」を目指しました。

炒めて焼きそばに、めんつゆと具材をかけて和風そばに、もちろんパスタにも。雑穀のクセも抑えて食べやすくしているので、はじめてベースパスタを食べる方にもおすすめです。

一方で、今回復活する平打ち麺の「ベースパスタ フェットチーネ」は、「トゲがある味」です。

僕は去年、イタリアに足を運んだのですが、本場のイタリアンは「トゲ」があって。クセがあるというより、「経験したことがない」という意味でのトガり。だから、慣れ親しんだ味の延長という意味では「おいしい」ではない。でもそれはそれでおいしくて、しかも初めての経験だからこそ、「おいしい」を超えて、刺激や感動を感じたんですよね。

ベースパスタは、全粒粉や大豆、昆布でできた「雑穀麺」なので、断面積が広いほど、そのクセを感じます。でも今回のフェットチーネは、思い切って幅を広くしてみました。置きに行く味じゃなくて、あえてサプライズのある味を目指して。もしかすると、そのトゲに少し扱いづらさがあるかもしれませんが、味がハマった時の感動は、ひとしおだと思います。

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ちなみに、ある有名イタリアンのシェフは、ベースパスタを「機能美」と評してくれました。「栄養バランスをこの麺だけで完全にしよう」という機能を追い求めた結果、こういう味になって、これは機能美であると。だからこれが美しいのであって、これを削ぎ落とす必要はない、これがおいしさなんだ、って。だからこの機能美を、最大限引き出す作りにしてみました。

初代のベースパスタも、「経験したことのない特別感」を狙ってフェットチーネを選んでいたので、ある意味「機能美」だったのですが、専門家でない僕が作った荒削りの麺だったので、例えるならば「ライト兄弟が作った飛行機みたいな機能美」(笑)。でも今回のベースパスタは、ベースフードの優秀な開発者が改良してくれて、より洗練されたジェット機のような機能美に進化してます。名前は同じ「ベースパスタ フェットチーネ」ですが、味は格段によくなっています。

アレンジ自在な「アジアン」、トゲのある「フェットチーネ」、どちらも自信作です。パワーアップしたベースパスタ、ぜひお試しください!

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