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interview4/あとはお若い2人に任せて(同世代だけど)。

あっきー(妻・通訳会社勤務)
しんさん(夫・化学メーカー勤務)

2020年2月、コロナが猛威を振るう少し前、都内某所で飲み会がありました。
そこで出会ったあっきー(妻)としんさん(夫)。
お互いすぐに打ち解けて、あっという間に仲良くなり、
その後早々にデートを重ね、お付き合いを始め、プロポーズ、結婚。
爽やかなお2人らしく、とんとん拍子でことが進んでいきました。

ここで、ちょっと言いたい自慢。
その飲み会にあっきーを誘ったのは私です。
ですから、私には知る権利がある!

日曜日の夕方、お2人は快くおうちに招待してくれました。
飲み会でのこと、その後の出来事、ここぞと野暮な質問を投げかけましたが、どんな問にも2人はためらいなく答えてくれました。
私はただただ、「いいなあ」と吐露するしかなかった。だって素敵なんだもの。

運命の人っているのかもなと希望をもらった日です。

(取材:2021年12月)


「新橋 公園」。
出会いから告白まで。

ーーお久しぶりです。お元気でした?

しんさん
お久しぶりです。元気です。
昨日友達がケーキ買ってきてくれまして、よかったら食べます?

――え、いいんですか。ありがとうございます。

あっきー
ちょっと(笑)。2人敬語やめない?

しんさん
(笑)。うん、そうだね。

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あっきー
出会った頃もこんなくだりあったよね。最初の飲み会でもその後のラインでも、私たち終始敬語でさ。それで初めて2人で会った時、待ち合わせ場所で私が「おはようございます」って言ったら、「敬語やめてくれませんか」ってしんくんが手をたたいて。「はい! 敬語やめよう!」って。

しんさん
ははは。そうそう、飲み会の時はなんかビジネスって感じで。だからあっこの第一印象は「ちゃんとしてる人」。

――その印象、間違いないね。敬語をやめるくだりってなんかくすぐったいなあ。あの飲み会、いつだったっけ。

しんさん
2020年の2月5日です。

あっきー
え、すごい。よくすぐ出てくるね。

しんさん
もうねすごい覚えてる。

――たしか2人は隣同士に座ったんだよね。

あっきー
そうそう最初ね。そのお店、ワインがセルフサービスで、乾杯前にしんくんに誘われて2人で取りに行ってさ。

――しんさんは出会ってすぐに、あっきーのことが気になったんですか?

しんさん
そうですね。会が始める前から、「あきこさんっていうインドネシア好きな子が来る」っていうのを聞いてて、で、僕はもともと海外が好きだから、「インドネシア」ってパワーワードだな~って。「あきこです」って聞いて、「あ。インドネシアの子だ。話してみたい!」と思って。

――2人とも海外好きなところが共通点だったんだね。会の後はどうやって仲良くなっていったの?

しんさん
飲み会解散の後、夜12時くらいにそこにいたメンバーでグループを作ったんだけど、あっこがなかなか入ってこなくて。まだかな、まだかなって何回もスマホを確認してた(笑)。それで1時くらいに、やっと入ってくれて。「よし、個人ラインしよう!」ってメッセージ送ろうとしたら、あっこの方から連絡をくれたのよ。「今日はありがとうございました」って。うれしかった。

――きゃー! 日時細かく覚えてたのって、あっきーを待ってたからか。

しんさん
あははは。それでご飯に誘って、飲み会の3日後に2人で会う約束をしました。

――早い! 付き合う前のデートは何回くらい?

しんさん
4回かな。4回目の東銀座で、帰り道に告白したね。

あっきー
ね。仕事終わりに東銀座で飲んで普通にお店出て、「私新橋なんで」って解散しようとしたら、「じゃあ送るよ」って。その時は告白されるとは全然思わなくて、「しんくん明日も仕事なのに、なんて優しいんだ!」って思ってたくらい。

しんさん
僕は「告白しよう」と思いながらあっこと歩いてたんだけど、新橋ってオフィス街だから行けば行くほどいい雰囲気のところが無くなってって焦ってた。バレないようにグーグルマップで、「新橋 公園」とか調べて(笑)。そんで、ちょっといい感じのビルがあったから、そこのベンチで「少し話ませんか」って。

あっきー
その言葉でやっと、「あれあれ?」って思った(笑)。出会って1か月も経たず付き合うことになったよね。

しんさん
そうだね。飲み会後は毎週会ってたしね。出会ってからここまでほんと速かった。で、付き合って1年くらいしてプロポーズして、次の2月で2年か。はやー。

――交際1年で婚約って、それもまた早い方だね。結婚を意識するようになったのはいつ?

しんさん
あっこと付き合って3か月の時に、1人で暮らしてた僕の家の冷蔵庫が壊れて。その時自然に、次買うなら2人分の大きめの買わなきゃって思ったんだよね。いつだったかははっきり言えないんだけど、自然に意識するようになったかな。

――あらすてき。

あっきー
コロナで飲み会が減ったり、リモートワークが増えたりして一緒にいる時間が長かったから、同居のイメージとかしやすかったからかも。
今、実際に一緒に暮らしてもストレスがないなって思う。ノールールだけど、多分、お互い無理してない。よね?

しんさん
うん。ほんとね。そう言われればノールールだ。家事とかは、やれる人がやる。

あっきー
(ケーキを指さす)(小声)ねえお腹いっぱい。

しんさん
(小声)大丈夫? 食べるよ。

――(いいなあ。やれる人がやる。食べれる人が食べる。)

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「プロポーズ ひざまずき方」。
人生最大のうれし泣き。

――プロポーズの話、聞いてもいい?

しんさん
ええと、今年(2021年)の3月、あっこの誕生日祝いに逗子に行ってそこで。ホテルの人とグルになって、夕方にあっこを海の見える丘に連れてきてもらって、そこで言いました。


――ハァ~~! 前にインスタで見たけど、バラの花束渡してたよね? 玄関に飾ってたやつかな。

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しんさん
そうそう。あらかじめ花束とプレゼントと指輪をフロントに預けておいて。ディナーの時間に「夕食の会場がちょっと遠くにあるから案内お願いしてるんだけど、先フロントで呼んでくるから準備してて」って、変なウソついて僕は先に丘に行きました。

あっきー
いや、電話すればいいじゃんってね。

しんさん
抜け出せるいい言い訳が思い浮かばなかった(笑)。

あっきー
しんくんが部屋を出て少ししたら部屋にスタッフの人が来て、「今本っ当に夕焼けがきれいなので、先に彼氏さんに行ってもらいました! タイミング逃すといけないから行きましょ行きましょ!」みたいに急かされて。プロポーズだとは全然思わなかった。それで丘に連れてってもらったら、バラを持ってるしんくん。

ーーわあああああ!!

しんさん
僕は花束が見えないように草むらに隠れて待ってたんだけど、花束と指輪とプレゼントを両手に持ってたから、その場になって、「あ、やばいどの順番で渡そう」って焦って、今度は草むらで「プロポーズ ひざまずき方」って調べてたのよ(笑)。それであっこがきて、「ええきたきた!やばいやばい!」って。取り急ぎ、バラの花束、誕生日プレゼント、ひざまずいて指輪って順番で。あっこ爆泣きだったよね。

あっきー
ね。子どもみたいにうええええって(笑)。人生でうれし泣きすることってそんなにないじゃん。一番泣いたかも。うれし泣き。

しんさん
それ見てすごいうれしかった。でもあっこ、大泣きでなかなか「はい」って言ってくれなかったから、「OK?OK?」って聞いた気がする。あははは。

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――フゥ~~~!! かわいい最高!! その後はどんな感じ?

あっきー
両家顔合わせ、指輪探し、式場探し、前撮り、親戚へのご挨拶、引っ越し……。結婚関連のイベントは飛ばしたりしないで、ひとつひとつきちんとやってったよね。落ち着いたのはほんとに最近。しんくんこだわり屋さんだから、どれも前のめりにやってくれてありがたかった。全部楽しかったね。

しんさん
どうせやるなら気に入ったものを選ぼうと1個1個全力でやれた! あっことは、ちゃんとディスカッションができるところがいいなって思います。

選択肢を広げる夫と、選ぶ妻。

あっきー
ディスカッション……。そう言ってくれてるけど、実際はほとんどしんくんに委ねてます。私がざっくり「これやりたい」って言って、しんくんがそこからABCって選択肢を出してくれて、最後に選ばせてもらう、みたいな。2人で何か決めるやり方って、付き合いたての頃とちょっと変わったかも。

しんさん
たしかに。最初の頃は「今日は僕がご飯処決めます」「じゃあ次は私が決めます」みたいな感じだったけど、今は最後にあっこに決めてもらうやり方が多いね。僕はいろいろやってみたいと思うタイプで、優柔不断なんです。だから助かってます。

あっきー
私は世界を広げてもらってます。

旦那さん、すごいことに気づく。

――だんだんと2人のちょうどいいやり方に落ち着いていくの、いいねえ。関係性以外に、性格とかで変わったことはある?

あっきー
性格というか、しんくんの真似をするようになったことがあって。例えば2人で鎌倉に行こうってなったときに、「◯時集合なら、あっこの家からだとこの電車に乗るといいよ」って乗り換え案内のスクショを送ってくれるのね。それってすごいよね。私も友達にそうするようになった。
あと食べる場所を決める時、いくつか候補を出してくれるんだけどただ店を羅列するんじゃなくて「A:やや高だけどおしゃれ/B:カジュアルでリーズナブル」みたいに説明付けてくれるからすごく分かりやすくて。私も友達とどっか行くときは、そうやって候補に簡単な説明をつけるようになった。

――たしかにそれは気が利くなあ。

しんさん
一応営業なんで(笑)。 僕の場合はそうだな……僕は旅行でもなんでも、1人で自由に動いて楽しむタイプだったんだけど。

あっきー
1人でバンジーするくらいね。

――えっ。

しんさん
1人旅でニュージーランド行って、有名なバンジーをやったことがあって。ちなみに1人バンジーはいろんな人から「キンモッ」って言われる(笑)。

――たしかに1人バンジーは珍しいかも……(笑)。

しんさん
でも、そういう人間だったんだけど、

――うん。

しんさん
2人で共有し合えることの楽しさが分かるようになった。

あっきー
ハア~~! やば!(嬉)

――ハア~~!

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しんさん
一緒に旅行とか行って、人と「楽しかったね」って言い合えることがこんなに楽しいのかってことに気づいた。……(照)。

――いいなあ~~そんなこと言われたい!
1人が寂しくなったから結婚した、じゃなくて、1人の楽しさを知ってる上で2人でいる楽しさも知って結婚した、というのがすごくいいね。

あっきー
(照)。私も、こんなに一緒にいて苦がない人って初めてかも。家族でさえ悩みの種になったりすることがあるのにさ。こんなにストレスなく誰かと暮らせているのは奇跡だなあと思う。

――なんだかもう、いいなあ。いいなあしか言えなくなってきちゃったのでそろそろまとめます。将来こういう夫婦になりたい、というのはある?

しんさん
「結婚であれこれできなくなった」みたいなのってよく聞くけど、結婚が制約になるんじゃなくて、「結婚したからもっといろんなことができるようになったね」って言える夫婦になりたい。
あとは、いつか2人で南半球で暮らしたい。オーストラリアかニュージーランドか。

あっきー
あ、それ私も言おうと思ってた。オーストラリアいいよね。私も住んでみたい。別に将来のこと話した訳でもないのに、なんか、すごいね。お互い海外が好きで、留学とかも興味があるから、どこかのタイミングで2人で行けたらいいよね。あとは、留学生の受け入れとか、ホームステイ先、ホストファミリーになるのも楽しいかも。

――考えてることまでばっちり合うなあ。今日こうして話してみて、2人のオープンな感じがなんかね、海外にいる寛大な夫婦と話してる気分になった。留学生の受け入れとか、2人にとても合いそう!

あとはお若い2人に任せて。

〈5時のチャイム〉

あっきー
! ここ5時に鐘なるんだね。

しんさん
ね。

あっきー
ここで暮らして初めて意識して聴いた。

しんさん
うん。土日は旅行とか結婚式の打合せとか、外にいることが多かったからね。

あっきー
友達呼んだりとかね。ホームパーティーしてると聴かないから。
あと、朝目覚ましもかけずに起きたのも、今朝が久しぶりだったね。

しんさん
2人で10時まで寝てたね。そんでベランダでゆっくりコーヒー飲んで。なんかもう、

しんさん・あっきー
幸せなサンデーモーニングだった。あはは!

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(おわり)


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