見出し画像

#183 届くかな 届くといいな(鈴木瑞生/4年)

2023年12月8日
後輩から一件のLINEが届く。


  「部員ブログお願いします」


ついに来たか。来ちゃったよ。
歴代の先輩方がすごいブログ書いてるな。

俺もバズりブログ書いてっと、








いやいや俺なんか書くことねーよ。











てか、ブログなんかより卒論だよ、卒論。

明後日、1回目の提出なのに
まだ終わってねーぞ。









ずっと前から、
今日も、
これからも卒論。

卒論卒論卒論。パソコンと向き合う日々。

練習前に、どこまで進んだ?
とサッカー研の同期と聞き合う日々。

1日がサッカーと卒論、
そんな日々を過ごしています。




遅くなって申し訳ありません。
自己紹介させていただきます。
筑波大学蹴球部体育専門学群4年 
鈴木瑞生です。
静岡県出身の22歳です。
高校時代は清水エスパルスユースで
サッカーをやっていました。


ブログなんて書いたことないので、
これが処女作になりますね。


このブログを通して
少しでも鈴木瑞生という人間を
より多くの方に少しでも知ってもらえるような
いい機会だと思うので、

自分という人間のほんの触りの部分でも知ってもらえたらなー、
なんて思いながら
綴らせていただきます。








僕は音楽を聴くこと
アニメを見ることが好きだ。

Spotifyには、「みずき」という名前のプレイリストがあるほどに。


いつもの日課としてやっている卒論と共にそのプレイリストを今日も聴く。





〜落ち込んでたときも 気がつけば笑ってる
 2人なら 世界は息を吹き返した
 いつもの帰り道 足音刻むリズム
 雨上がり 街を抜けてゆく風の優しい匂い〜



(これだけでなんの歌かわかったら、
 大体友達。ですね、連絡待っています。)






ふとした時、
昔好きでみずきプレイリストに
入れた曲が流れた。


今でも好きなアニメの歌。



Wacci さんの キラメキ 
という曲だ。


僕が中学2年くらいの時に放送していた

四月は君の嘘

というアニメの主題歌。

9年経っても色馳せない心に残る作品。

歌というのはその時聴いていた

こと
もの
風景
匂い
言葉
感情

いろんなことを思い出せる、
しかも人それぞれ違うのを。

歌って素晴らしいと思います。


僕はキラメキを聴いた時に、




「届くかな 届くといいな」



アニメで流れたこの言葉をふと思い出した。

宮園かをりが、
最後の手紙のシーンで伝えた言葉です。

君嘘、ぜひ全話見てください。
ラスト15分泣きます。










2023年7月7日
祖父がこの世を去った。

年に一度くらいしか会えないけど、
孫と仲良くて
お酒飲んで顔赤くして、
僕と従兄弟に熱い話をしてくれる。
ウルトラマンが大好きで
いつまでも、元気で面白いじぃじ

そんなふうに思っていた、
亡くなったことを聞くまでは。


最後にあった年末では、
癌になるとは思えないほど元気だった。


父が自分に気を使い
年明けから、
徐々に体調が悪くなっていく
祖父のことを隠していた。


自分からすれば、突然のことだった。

亡くなったときいた時は、言葉を失った。



夜も眠れず、次の日
東洋大学とのTMがあった。
身体は思うように動かない。

前半20分ほどで交代。



試合後、小井土さんに言葉を頂いた。

「苦しいのはわかるが
 今が1番頑張らなきゃ、
 踏ん張らなきゃいけないんじゃないのか。」

確かに間違いはない。
もちろんその言葉をくれた
小井土さんには感謝している。


けど、振り返ればそこから思った通りに
動ける感覚は少なかったのかもしれない。




今年に入ってから前半戦は
多くの試合を出させてもらった。
自信もあった、
このままいけば
どっかプロに声がかかるかもしれないな。
そう思っていた。





現実は甘くなかった。





練習参加をしてもいい結果は得られず、
進路も決まらない。
リーグ後半戦なんてほぼ出てない。
最後の方なんてベンチにすら入れてない。


プロサッカー選手として
食ってきたいやつが、
試合という場所でしか、
自分自身を証明できないのに、
出れる可能性すらない。


死んだも同然だ。本気で思っていた。


苦しい、楽しくない、不満を隠せない、
毎日がモノトーンの世界だった。




そんな日々を過ごしていく中で一件のLINEが来る。



祖母からだった。

残りのサッカー頑張ってね。
きっと、じぃじもこれまでみたいに、
ばぁばと一緒にテレビで見て応援しているよ。




モノトーン色だった日々に
溢れた涙が
彩りを付けた瞬間だった。





そのとき自分はある言葉を思い出した。





考えるべきことは


「今」


今を全力で生きる
先のことなんて考えてもわからない




テクニカルアドバイザー
中西哲生さんから頂いた言葉です。

祖父を亡くしてから
サッカーに気が乗らず
哲生さんに相談したときに
頂いた言葉です。
ありがとうございます。



(少し前に哲生さんの言葉を使ってる
 ブログをあげてる同期がいたので
 真似してるみたいになりますね。
 尊敬する彼を友人Aとでも呼びましょう)




その日を境に、
今を全力で生きることを繰り返す日々。
本気でサッカーに取り組む毎日。


試合には出れてないけど

間違いなく、
成長を感じ充実した日々を送っている。

出れる出れない関係なく、
自分自身の成長のため。
結果それを試合に出せれば、
筑波の勝利に貢献することになる。
自分はそう思う。







これから自分は人生を賭けた戦いに挑む。

進路は決まってない。
目標であったプロサッカー選手

ここでサッカー辞める可能性はある。
ここで決まる可能性もある。


いい準備を。

やってやろうじゃねーか。








そして


筑波大学蹴球部として

大きなチャレンジに挑む。



43年ぶり
リーグ制覇とインカレチャンピオン。


全部員の力を合わせればきっとできる

それだけの集団だと思うし、
今シーズンはそうやって勝ってきた。




インカレ優勝できるか
これから自分がプロサッカー選手になれるか
そんなの誰もわかんない


でも


今を全力に生きないことには、
未来を切り開くことはできない。






じぃじ

天国から見守ってください。



これから起きる全てのこと




届くかな 届くといいな












ps.卒論第1稿、提出無事間に合いました。
  そして、インカレ1回戦は勝ちました!
  次に向けていい準備を。



筑波大学蹴球部

体育専門学群4年

鈴木瑞生

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?