FNS27時間テレビ2024の感想-「新しいカギ」の真っ直ぐさ👊🏻-
「FNS27時間テレビが2024年のフジテレビで最高視聴率を獲得した」との吉報を目にした瞬間、まるで自分のことのように嬉しかった。
私は我ながら熱狂的と言えるほどに、テレビという存在のファンである。
更に言えば、テレビしか持っていない唯一無二の価値があると信じており、その価値があまりにも尊い。
テレビの勢いがどれだけ落ちたと言われても、テレビの可能性は止まらないはずだ。
その唯一無二の価値とは、
①家族団らんの機会を明確につくっているところ
→テレビはお茶の間に"話題"を提供する。
②人気番組が放送された翌日の教室で飛び交う「昨日あれ見た?」が証明する、国民全員でリアルタイムにひとつのものを観ている=共通の体験を生んでいるところ
→Twitterの普及により、ハッシュタグで番組の感想をリアルタイムで実況のごとく呟き、同じ話題を見知らぬ人たちと共有しようとする人は多い。これもひとつのものを観ていることを実感できる現象である。(テレビドラマ「MIU404」はこの現象を利用して驚きのクロスオーバーを成立させており、近年のトレンドといえる視聴者の行動を捉えた演出だと言えると思う。)
今回の27時間テレビでいえば、#FNS27時間テレビ のハッシュタグと共に、大いに盛り上がりを見せた。
③ 明日が怖くて眠れなくても、夜中に何度も起きちゃって辛くても、テレビをつければそこには誰かがいて一生懸命に楽しいことをやっていて、一人じゃなさを感じられるというところ
→テレビをつければ、楽しい世界が広がっているというのは間違いなく誰かの希望となる。特に27時間テレビは真夜中にも、いや真夜中こそお笑いに振り切った企画を放送している。
今回の27時間テレビは、これら私がテレビに期待することをフルに網羅しており、とにかく終始見応えがあった。
今年のフジテレビ最高視聴率を叩き出したことにも大きく頷ける。
放送された企画をひとつずつ振り返りたいと思う。
※順序は公式HPのタイムテーブルに倣っている。
①グランドオープニング
KEYTALKによる「MONSTER DANCE」の演奏から始まった瞬間、KEYTALKファンの私はお茶の間でライブに行った時くらい両手を掲げて全力で楽しんだ。
高校生のブラスバンドによる演奏もとても良い。この演出・演奏だけで今回のコンセプトが伝わるし、夏を感じられる。
そして満を持して登場したカギメンバー。特に真ん中に堂々と立つ霜降り明星の姿を見て圧倒されてしまった。
今年の27時間テレビのメインMCが新しいカギメンバーと決まった2月24日の放送をリアルタイムで観ていて、本当に声が出る程に嬉しかった。
私は霜降り明星のファンなのだが、彼らはラジオでも新しいカギに対して、「頑張らなあかんな!」と意表を示していた。そんな彼らが目指していたであろうひとつの舞台だろうということが想像ついたから。
そして、新しいカギに対して、テレビ業界を支える存在として私がとてつもなく大きな期待を寄せていて、フジテレビの上層部が同じことを思っていることに安心したから。
そんな経緯もあり、この日を待ち侘びていた私にとっては最高のスタートとなった。
②FNS日本縦断!青春スゴ技リレー
リレーの最後をせいやさんのテーブルクロス引きで締めるという流れ。見事成功した後、カメラに見せたテーブルクロスには「真っ直ぐ!」と書いてあった。つまり、「テーブルクロスになんかアツいワード入ってたら良くね?」と思いついて、恐らくせいやさんにワードを相談して、実行した方がいる訳で、思い返せばそんなところも含めて細かな積み重ねがあってこそ成功したんだなと思う。大物が司会をしていた回とは違う、キャストとの距離感もあっただろう。
③100kmサバイバルマラソン
「深夜のハチミツ」を背負うモシモシのいけちゃんとOWVを背負う佐野くんによるデッドヒートは熱意と執念に燃え盛り、灼熱の中想像もつかぬほど苦しい中での全力の走りはとても見応えがあった。
そして金田朋子さんが女性で唯一走り切った姿、それをあたたかく迎え入れる森渉さんの姿には女性として、また家族がいる者として感動してしまった。
④超!学校かくれんぼ
私が「新しいカギ」を信じた理由と言ってもよい超良企画「学校かくれんぼ」。
以前にもnoteで熱弁した通りだ。
生放送となる27時間テレビで、スタートダッシュが求められる19時台にいきなりVTRものを持ってくるというのは構成上の葛藤もあったのではないかと素人ながらに推測するが、それだけ「学校かくれんぼ」が期待されている、かつ今回のテーマに相応しいと大人が確信した証拠でもある。
私はこの企画が放送される度に、テレビのパワーと学生たちの純粋さに感動して泣いてしまうくらい好きなのだが、今回は目黒蓮くんとやす子という今をときめくゲストを迎え入れた布陣だったこともあり、学生のモチベーションも高くてとても良い雰囲気だった。
この27時間テレビをきっかけに学校かくれんぼに出会って好きになった人がきっと多くいるだろうと妄想し、小躍りするくらい嬉しい。
⑤千鳥の鬼レンチャン~サビだけカラオケ タッグモード大会~
学校かくれんぼを終えたタイミングで、昨年2023年のメインMCとなった千鳥・かまいたち・ダイアン(津田さんのみ)との共演シーンであり、微笑ましかった。松田元太くんと松倉海斗くんの松松コンビが可愛かった。キンタローの人間芸術具合が凄まじかった。
⑥さんまのお笑い向上委員会
ごめんなさい、睡眠時間に当てました。改めて観ます!
⑦粗品ゲーム
とにかく企画タイトルが強い。こんなに率直なタイトルなのに、粗品さんが元々世間に持たれているような非道っぽい・悪役っぽいイメージが効果的に使われていて、面白そう・観たいと気にならせる力がある。
せいやさんが終始盛り上げようと声を張る姿が印象的だった。相方の名のついた企画を成功させたいという気概が伝わった。せいやさんのコメントはすべてが面白い。
⑧めざましテレビ×ぽかぽか
ごめんなさい、睡眠時間に当てました…!
⑨逃走中
こちらも学校かくれんぼに並んで、フジテレビの中でもトップクラスに大好きな企画!
チョコプラやせいやさんは参戦経験があるものの、粗品さんが参戦するのは初のような…? 恐らく普段なら断るであろう粗品さんが参戦しミッションに挑み、華麗に自首していく姿がまさに"粗品の真骨頂"で、あんな展開は見たことなくて驚愕した。
⑩高校生クイズ何問目?~年間チャンピオン大会~
こちらも「新しいカギ」レギュラー放送での予選から観ていて、楽しみにしていた企画。
計算をメインに打ち出したクイズ番組はあまり無いので狙い目なのにな〜と思っていたところで、せいやさんの記憶力は元来よりファンの中では特異的なものだという共通認識があり、それに加え粗品さんの計算力と岡部さんの早押し力で爆ハネした企画だ。
元々クイズ研究会で頑張る高校生のことが好きだし、クイズ研究会の高校生たちを相手にきっちり予選を勝ち上がってきたカギチームのことを尊敬する。
筑駒は、3年生にとってこれが最後の大会だと言った。この出場の記憶が彼らから消えることは無いだろう。3年生という大切な時期に参加してくれてありがとうの気持ちしかない。筑駒、優勝おめでとう!!
⑪ハモネプハイスクール
ハモネプも大好きな企画で、高校生限定で開催されること、また審査員席にアーティストとしてツアーを回っている粗品さんが座ることに、特別感があり楽しみにしていた。個人的には、アニメーターズのGetWild、かじみ屋のケセラセラがとてもとても良かった。決勝の4組については投票するのが嫌になるくらいどこも最高だった!!
そして粗品さんの講評は音楽理論的で新鮮だった。今後も審査員席に座って欲しいなあ。無理だろうが。
ネプチューン泰造さんの高校生に向かう姿勢がめちゃくちゃカッコイイ。
⑫ナゾトレ川柳
疲労マックスでのくりぃむしちゅーは相当緊張するだろうに…。とにかく眠たそうなせいやさんが声を振り絞るのを応援していた。
コーナー冒頭にあのちゃんが詠んだ「ママ見てる?/川柳することになったよ/やむを得ず」がほぼ自由律ではあるものの割と良くて、この子はやっぱりプロだ!と確信した瞬間だった。あのちゃんゲストというのがセンス良い。
途中で競馬中継を挟んだのもタイミング的に良かった。MCのくりぃむ上田さんもギャンブラーだし、こっちにはそれこそ粗品がいる!粗品さんが生放送で予想を発表するのを初めて見たので新鮮だったし、レース後の大金を失った顔も生で見れて嬉しかった(本人は何も嬉しくないだろうけど)
⑬生学校かくれんぼ~かくれんぼ博士100人vsやす子~
かくれんぼ博士たちの熱量が良かった。リーダーの子は対策本まで作ってくれていて、改めて愛されている企画であるという嬉しさが込み上げる。子どもたちが心から楽しんでいる姿が微笑ましい。撮影許可取りから美術制作から子どもたちのアテンドまで、スタッフさんの苦労が見えて尊敬する。お疲れ様でした。
⑭ドッキリGP×新しいカギ
「ティーチャーを探せ」がとても良かった。本当に新しいカギは学校企画の宝庫だなあと痛感させられる。菊池風磨くんの参戦も特別感があって良い。噛まずに言えれば…の企画の方は、フジテレビで今期ドラマの主演も務めている大女優・小池栄子さんがガッツリとホース水を食らってカッコよすぎた。小池栄子さんはバラエティにも本気だから大好きだ。
⑮サザエさん
カギメンバーがサザエさんに登場!私がタレントだったら、こういう歴史あるアニメに本人役で登場できるのがいちばん嬉しい!と思う、と思う。学校かくれんぼが題材になったオリジナル作品で新鮮だった。
⑯カギダンススタジアム
正直言って思っていた10倍くらい感動した。元々のカギダンス企画も好きだったが、今回の本気度に驚かされた。高校生や先生と芸人が一体となって勝とうとする姿には涙を我慢することが出来なかった。SNSでもこのダンスの映像が切り抜かれてバズっており話題性も抜群。長田さんが涙をボロボロと流していて、私にはそれも衝撃的だった。それこそが企画の成功を証明すると思った。
今回の27時間テレビを締めくくる企画としてこれ以上「日本一楽しい学園祭!」を体現した企画は無かっただろう。大人に青春を思い出させ、自分も何か頑張ってみようと思わせてくれた、心に残る素晴らしい企画だった。
ただ、2日後にせいやさんがYouTubeの個人チャンネルで話したエピソードを聞いて、私まで少し悔しくなってしまった。
私はKADOKAWA×せいやさんや、韓国の1MILLION×菊田さんのような、感動ものでは無いダンスがあったがゆえ生まれた企画全体の奥行きや盛り上がりだったと思うので、本当にナイスパフォーマンスだったと思う。
⑰エンディング
熱いカギダンスバトルが終焉し、エンディングに移って今一度流れる、
KEYTALK「MONSTER DANCE」である!!!!
27時間の中で朝も夜も何度も流れた、新しいカギのメインテーマである「MONSTER DANCE」が最高に刺さるタイミングである。
カギメンバーのコメントが、各人の心から出てくる言葉であることが伝わってきたのがとても良かった。
特には、秋山さんの「カメラの前にも伝わっていて欲しい」という思いと、松尾さんの「明日からも仕事や学校を頑張ろうと思ってもらいたい」という思い、そしてせいやさんの「テレビ最高!」という思いがヒシヒシと伝わってきて、居ても立ってもいられないほどにグッときた。届けたい思いがある人は輝いている。
秋山さんの「出来ないものが出来るようになった」という言葉と、それを聞いて目頭を熱くした様子の粗品さんの姿に、背中を押された。
私にはこんなに必死になれるものがあるだろうか。
「新しいカギ」の持つ「真っ直ぐさ」を、私たちは最初から最後までずっと痛感させられていたのだ。
今回の27時間テレビを通して、
学生たちは素直に青春を謳歌し、
子どもたちは未来に来たる青春を夢見て、
大人たちは自分の青春を回顧しながら、
私たちは立場こそ違えど、キラキラとしていてどこか切ないような「青春」という体験を共にした。
2024年のFNS27時間テレビはフジテレビにしか実行出来ないコンセプトであり、彼らカギメンバーにしか作り出せない空気であったと思う。
「日本一楽しい学園祭!」どころか、
「世界一楽しい学園祭!」だと胸を張って良いのではないだろうか。
MCのチョコレートプラネット・霜降り明星・ハナコ、そして総合演出の杉野さん・田中さんを始め、たくさんのスタッフさん、本当に最高のテレビ番組をありがとうございました!
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