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ナツの不登校日記 vol.5 スクールカウンセリング

前回学校に行ったナツ。

あの後、結局また2週間近く休んで、昨日は久しぶりに「今日は行けそう」と一人で歩いて学校に行ったのだった。

はじめてのスクールカウンセリング

ちょうど昨日は、スクールカウンセラーさんとお話する予定になっていて。

本人は嫌がったので、わたしだけ、放課後学校にいった。

ナツの学校では、スクールカウンセラーさんが月2回来校し、予約制で話を聞いてくれる。前回はいっぱいだったので、昨日になったけど、色々と環境も整理されてきたタイミングだったので、ちょうどよかったかな。

今までの経緯と、ナツの性格、性質、気質のこと。

アトピーの子育てで苦労したことや、不登校になってからわたしと夫が話し合ったことや、変えたことなど、色んなことを話した。

夫とナツの関係性が少し変わったことがきっかけで、学校に行けたと思っていたが、その後一週間以上休んだので、やはり他にも原因はありそうだけど、どうやってそれを見つけて解消して行ったらいいのか、そんなところに焦点をあてて相談した。

ポイントは、ナツの感受性の豊かさ、敏感さ、繊細さ、思慮深さ、から来る、人一倍のストレス感度の高さをどうやって低くするか、また、受け取ってしまったストレスをどうやって解消するか、というところにありそうだった。

頂いたアドバイスをまとめておく。

【ストレス感度を下げるために】

①人は人、自分は自分

ナツは自分と人とを分離しきれていないため、人の行動をダイレクトに受け止めてしまっている可能性がある。誰かが言った何気ない一言に、ナツは自分の文脈でしか受け止められないので、とてつもなく傷ついてしまうことがあるのだ。

それから、ナツは大人びたところがあるので、他の子の発言に幼稚さを感じる一方で、それを間に受けてしまう部分がある。

他者に小学校低学年というのは、「人間修行中」の人々の集まりなので、
相手はまだ未熟であり、うまく表現できないことがあるのだ、
と認識することで、自分を傷つける意図はない、という捉え方ができるようにする。

②他者との距離感の取り方を考える

明らかに悪意のある行動に対して、自分の心を守るために取るべき行動を、ナツに考えさせ、ナツに決めさせ、ナツに実行させる。

(この時、全てのプロセスにおいて、ナツ自身が行うことが重要で、親が「ほっとけ」とか「立ち向かえ」と指示するのではなく、「パパならどうする?」「うーん、その子となるべく話さないようにするかな」のように、参考意見を聞かせるだけにとどめる。)

そうすることで今後親がいない場所で類似の問題が起こった時も、自分で対処することができるようになる。

③自己肯定感を育てる

ナツの敏感な性質を親が認め、辛かったことに共感することで、
ナツ自身も自分の特性を受容することができる。
それは自己を肯定し、自信へと繋がるため、
他者からの否定に対して簡単に折れなくなる。

【すでにあるストレスを解消するために】

①自分の感情を認識する

ナツは今、自分の感情を抑え込むのが「癖」になっている。
それが、本人も気づかないうちに、心にどんどん感情を溜め込んでいる原因になっている可能性が高い。

まずは、自分でも気づいていないような感情に気づいてあげることが必要。

具体的には、自分が「何に対して」「どれくらい」「どんな感情を」抱いたのか、を言葉にしたりや文章に書いて、自分自身で認識する。

②抱いた感情をアウトプットする

特に怒りや悲しみなど、重くなりがちな感情を、心から外にだすことがストレス発散につながる。
なるべくこまめに吐き出すこと。

吐き出した時に、感情を表に出した時に、信頼できる人が、受け止め、共感し、認めることが重要。
それが否定されたり、訂正されると、より大きな塊となって心の中にとどまってしまうし、次回以降アウトプットすることをやめてしまう。

不登校はナツがくれたチャンス

ナツがここまで感情を溜め込んでしまったのには、彼の性質もあるのだろうけど、わたしにも原因があるな、と反省した。

気をつけてはいても、ナツが何か訴えたい時、ツキやカナの相手をしていて上の空で返事をしていたこともあるだろう。
やることがたくさんあって、「あとで!」と言ってしまったことは数え切れない。

ちゃんとしなきゃ、と思うあまり、宿題を1から10まで完璧に正解するまで張り付いていたこともある。

そんなわたしに対して、ナツは、
「僕はちゃんと理解されていて、受け止められていて、認められている」
なんて感じないだろう。
そう思うと申し訳なくて涙が出てきた。

色んなことが頭を駆け巡って、とんでもない量の後悔の念が襲ってきて、今からでも取り返せるだろうかと不安になった。

でも、過去は変えられない。

今からできることを積み上げなくてはいけない。

不登校はナツがくれたわたしを見直すチャンスだと思う。

カウンセラーさんは「早く来てくれてよかったね」と言っていた。
高学年から中学生に上がると、話は一層難しくなるらしい。

とても親想いのナツ。

わたしはもらったチャンスを逃さず、
弱い自分自身と向き合って、子どもたちと共に成長していこう、
改めてそう心に決める。

それでは今日はこの辺で。

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