ラーメン好きでよかった。

6月17日の朝、目覚めのタバコを吸いながら、Twitterのタイムラインを見ていたら、こんな募集がありました。

お店でラーメンを食べたくなるキャッチコピーを募集しているだと?!

これ、オレのために企画された公募じゃん!
小さい頃からラーメンが好きだし、高校時代から数えきれないほどのラーメンをお店で食べてきました。
意気揚々で概要を見てみると、博多発祥のラーメン専門店「一風堂」が、コロナウィルスの影響で苦しんでいるラーメン店を応援したいという想いから生まれたことを知りました。
一風堂だけではなく、日本のラーメン店全体を考えて実行したという心意気。
いつもおいしいラーメンをいただいているオレは、やるっきゃないだろ!という気持ちがさらに高まりました。

この課題を取り組むにあたり、オレは5つのルールを決めてから書くことにしました。

1.コロナウィルスについては触れないようにする。
→どうせならコロナウィルス騒動が終息したあとでも、使えるようなコピーにしたかったから。
あと、これありきで考えてしまうと、どうしてもネガティブな表現になりそうだと思ったから。

2.家でつくるラーメンとの比較はしない。
→書く前に参考程度で他の人の投稿を見てみたんだけど、家でつくるという内容のものが多かった。
でも、インスタントやカップ麺ならまだしも、家でラーメンをつくる人なんて、そんなに多くないだろうと感じた。
これだと、あまり多くの人に共感できないだろうと判断。

3.ラーメンだけではなく、他の飲食店でも使えるようなものは書かない。
→せっかくラーメン業界を盛り上げていきたいという想いに対して、これでは失礼というもの。

4.特定のラーメンのことにならないようにする。
→ラーメンといえど、ひとつひとつのお店に個性がある。
ベースとなる味や具材、食べ方もそうだが、昔ながらのものもあれば新感覚のものもある。
これをどれかひとつを取り上げてしまうと、ラーメン店全部にかからなくなってしまうから、大きな視野を持って書くことにする。

5.自分が共感できるものだけを書く。
→冒頭でも書いた通り、数えきれないほどのラーメン店を訪れてきた。
おそらく今回この企画に参加する人の中でも、かなり上位の方に入るんじゃないかと思っている。
これまで体験したことや想いをぶちまけたコピーにしたいと考え、ターゲットを自分に絞って書くことにする。

その5つのルールに沿って、書き出していきました。

その中で、個人的に納得のいったコピーを6つ紹介したいと思います。

おいしい寄り道、あります。
文字の通り、学校や仕事帰りに家では食事をせず、あちこちラーメン店で食べてきたことから、このように書きました。
寄り道だけではコピーにならないから、おいしい寄り道と書いてみました。


飲み会は無理だが、ラーメンならおごれる。
飲み会だと1軒で数千円かかりますが、ラーメン店ならだいたい1000円くらい。
そんな気軽にごちそうできることを表現しました。
オレもよく後輩に飲み会帰りのラーメンをおごったものでした。
でも、優秀作品に選ばれた「はじめて後輩におごる飯。」の方がシンプルで分かりやすいので、同じ切り口で書いたのですが完敗です。


どこにでもあるけど、ここにしかないおいしさ。
街を歩いていれば、必ずといっていいほど存在しているラーメン店。
でもその味は、どこも同じではなくて、お店それぞれに個性があることを伝えたいと思いました。


すするがすすむ。
「すする」と「すすむ」で、リズム感のあるもので、ラーメンを食べている情景を表現しました。
これでは家で食べるラーメンにも当てはまってしまうなと思いましたが、みんなに覚えてもらいやすいのではと思いました。


わたしの一番が、みんなにあると思う。
3人のともだちと1番好きなラーメン店を紹介しあって食べに行くという遊びをしたことがあります。
先ほどの「どこにでもあるけど~」のように、お店がたくさんあるので、かぶることがなく、いろんなタイプのラーメンがありました。
そんな実体験をもとにしたコピーです。


いつものとこ?たまにはあそこ?行ってみたいあのお店?
ラーメン店に行きたいとは即決するけど、どこに行こうか悩んでしまうことが多々あるので、その時の気持ちを書いたものです。

そして、

オレの幸せは、1000円くらいで買える。
というコピーで、最優秀作品を受賞することができました!

画像1

そんなに高くないけど、おいしくてボリュームがあるラーメン。
チャーシュー麺にしたり、トッピングを追加してもだいたい1000円くらいで食べられる。
友だちと食べに行っても楽しめるし、はたまた仕事で疲れた時はオレを癒してくれる存在。
そういったこと考え、これらをまとめて書いたもの。
まさに体験と実感を100%込めて書いたコピーでした。

46:00~講評をいただいています。

また、この受賞を知った母から「ラーメン大王がんばって!」と励ましのメールをいただきました。(ラーメン大王って)

そうなのです。
コロナウィルスの影響により、勤めていた飲食店が休業となり、そのまま解雇されてしまったのです。
キャッチコピーで、たくさんの人がお店でラーメンを食べて、そんな人間をひとりでも増やしたくないという想いと、コピーライターに返り咲くため、この無職の期間中になにかしら勲章が欲しいという想いから、懸命に取り組んだ結果が最高のものになりました。

改めて、今回このような公募企画、また最優秀作品に選んでいただいた一風堂さんとコッピーTVさんに感謝を述べたいと思います。
どうもありがとうございました!
あ~久しぶりの受賞で、舞い上がっています。

あと、ひとつこれだけ言わせてください。
コピーライターを必要としている企業様、オレを雇っていただけませんか~!!

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