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『ミナペルホネン / 皆川明 つづく』(美術館めぐり①)

あけましておめでとうございます。
デザイナーとして一人前になれるよう、公私ともども充実させていくのが今年の目標です。

年間目標の一つとして、「月に2回美術館に行く」「行ったら感想noteを書く」というのを定めました。
新年は三日坊主上等で、スタートダッシュが大切ということで、早速書いてみたいと思います。

『デザイナー名乗るなら、ミナくらい見ときなさい』という母の助言もあり笑、新年一発目はミナペルホネンの展覧会に行ってきました。

いや、もう、めちゃくちゃ良かった。
『せめて100年はつづくブランドに』を立ち上げ当初から掲げていたとか。
「つづく」は展覧会全体のコンセプトになっており、「何年経っても色あせない、いつまでも着られる洋服」を目指してきた歴史や、「洋服を買った人の暮らしが、その後もつづいていく」様子を切り取った展示など、ブランドのコンセプトが随所に宿った展覧会でした。

400着の洋服が飾られていたり、あらゆる模様・布地のクッションが敷き詰められていたり、デザインの原画が展示されていたりと、本当に見応えたっぷりでした。

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ただ、もっと印象に残った展示が2つありました。

1つは映像作品で、ミナの服を着た女性の日々の暮らしを、山形・沖縄・東京・パリで撮影したショートムービー。
料理したり、仕事したり、食事したり、なんてことはないシーンが続くんですが、生活の中に一着の服が根付いてることが確かに感じられる映像で、「つづく」という哲学をひしひしと感じる作品でした。

もう一つは、5年なり10年なり着込んだ誰かの衣服が、その服にまつわるエピソードと共に並んでいる展示。
亡き父との思い出もあれば、自身の闘病生活の記録もあれば、娘の幼少期の記憶もあれば、そこに一人一人の物語と息遣いが宿っていて、服はただの服ではないという景色が立ち上がってくる。
ちょっと鳥肌止まらなかったです。

色とりどりの様々なテキスタイルや洋服を見るだけでも楽しいけど、デザインとは人々の暮らしに根付いていくものであり、つづいていくのだという手触りが、本当に心地よい展覧会でした。

東京都現代美術館で、2月16日まで。
https://bijutsutecho.com/magazine/news/report/20903



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